2014年4月29日火曜日

シルク・ドゥ・ソレイユの『オーヴォ』は、アクロバット芸術の極地だった。その②



Cirque Du Soleil OVO  from YouTube


物語は、年長リーダーの「マスター・フィリッポ」とチョウ・アリ・トンボ・クモたちが暮らす、草木の下にある

小さなコミュニティから始まる。ある朝、見知らぬ青年「フォリナー」が大きな卵を背負ってやって来た。

そして、ふと見かけたグラマラスな少女「レディバグ」に一目惚れしてしまう。初めは警戒していた住人の虫

たちも彼を次第に受け入れるが、彼の持ってきた卵は、虫たちに運び去られてしまう。卵はいったいどこへ

行ったのか? 二人の恋の行方はどうなるのか? (以上の概要はパンフより)

『OVO』とは、ポルトガル語で「卵」の意味、 3匹のメイン・キャラクターも、それぞれ虫たちのバッタの様な、

毛虫のような、テントウムシの様な、カラフルで個性的なコスチュームだった。そして、虫たちのパーフォマ

ンス(アクロバットの演目)が始まる...

開演時間のしばらく前から、客席には何処からか湧いたように、カラフルで不思議な衣装をまとった虫たち

が現れ、子供・大人の老若男女たちと身振り手振りで話したり、掛け合いをしたりして、一気に虫たちの

ファンタジー世界に導いていく演出は、楽しくて良かった。小さな子供たちも、怖々だったりビックリだった

が、大喜びしていた。


プロローグでは、ゆったりとしたボサノヴァ(Gtサウンド)と女性ヴォーカルのサンバが会場に流れた。ファン

タジーの世界への導入部にとてもふさわしい、滑らかで温かみのある曲だった。舞台では、殿様バッタたち

が、長い脚の衣装で這い回っている...

オープニング曲は『Brisa do Mar』、後で調べてみたが、ボサノヴァの同じタイトルの名曲

『Brisa do Mar』(曲:ジョアン・ドナート、詞:アベウ・シウヴァ)とは別のオリジナル曲だった。でも、とても

素敵な曲だったので、私はすっかり嬉しくなってしまった。

そして、アーチストたちの全演目の演技は、すべて舞台脇の楽団(と言っても全員で10人位)が演奏する

オリジナル曲に合わせてパーフォマンスされる。『OVO』全16曲がCD化されており、YouTubeでもその

中のほとんどの曲を聞くことができる。バンドリーダーはJ.フランソワ・ベダード(Ba)、楽器構成はドラム・

ギター・パーカッション・ヴァイオリン・アコーディオン・キーボード・オーボエ・フルート、女性ヴォーカルは

マリー・クロード・マルシャン他。このメンバー達が繰り出すラテン・サウンドは、キレが良くとてもリズムカルだ。

BaやDrの音も、PAのドルビー・システムによる大迫力で、地響きや爆発音を感じさせる素晴らしいものだ

った。生バンドの演奏に合わせて虫たちのパーフォマンスを見ることができることは予想していなかったので、

これがとても楽しかった。彼らは『Crock Roach』(ゴキブリ)と呼ばれる茶色のゴキブリ衣装を身にまとい、

舞台に登場したり脇で演奏したりするのだが、これを聞いているだけでも凄かった。


各演目を紹介するパンフレットより


Orvalho』(雨のしずくの意:ポル語)は、トンボが演じるバランス芸、ツルをデザインした細いパイプの上

で、片手で逆立ちしたり開脚したりする。青いユニークな衣装もきれいだったが、その滞空時間がとても長く


て見ていてハラハラしてしまった。


柔らかなオーボエのソロで始まる同名のこの曲は、Gt、シンセサイザー、Voを加えてゆったりと流れる。


優雅に飛ぶトンボの姿と究極のバランス芸を演じる身体のポーズがイメージで重なってとてもファンタス


ティックだった。


Butterflies』は、チョウ2匹が演ずる空中ロープ芸、たった一本のロープにぶら下がりながら互いに体を


絡ませながら、回転したり上下したり、急降下したり。まるでフィギュアのペアダンスを空中で見ているような


スリリングで華麗なパーフォマンスだった。


テーマ曲は『Love Duet』、フルートとオーボエのやわらかなデュエット演奏に、Violonのテーマ演奏が


重なり、Gtのアルペジオがバックに流れる。2匹の愛の時間を思わせるバラードだった


Diabolos』(空中ゴマ)、手に持った2本の棒に繋がるワイヤーで、コマを2つ、3つ、4つ、と増やしながら、


空中に放り投げて受け取る゛コマ回し芸゛。ホタルの衣装をまとったアーチストがコマを空中に投げ放つと、


あたかもホタル群が空で舞っているように見えた。高速の切れ技は、とても幻想的だった。

『Ants(アリたち)集団芸は、とても高度な足技組体操だった。働き者のアリたちがキウィやナス・トウモ


ロコシなどの餌をを収穫して、巣に運んで行く様を、フット・ジャグリングで見せるとともに、さらに難しい技を


組体操で見せるアイカリング・ゲームを披露したのだ。一糸乱れぬ集団芸に、私は感心してしまった。音楽


に合わせたリハを、相当数の時間でこなしてきているのを感じた。


テーマ曲はタイトルと同名だが、16ビートのサンバがとてもコミカルで軽やかでよかった。そのリズムに


乗って、EL.Gtソロと女性Voのスキャット「♪ ラヤヤ ラヨレレ~ ラヤラ ラヨレレ♪ 」が、働き者のアリたち


を楽しげに表現していた。


1部のラストはコガネムシ軍団の空中曲芸・『Flying Act』、登場・退場・落下保護の巨大なネットが張ら


れた上での演技だった。コガネムシたちは、黄金色に輝く衣装をまとい、天井から吊り下げられた中央の


スチールテーブルの上から、左右のテーブルに跳躍して飛び移って行く。それは、サーカス芸と体操競技を


組み合わせた超難度のパーフォマンスだった。「空前絶後!」とか、「前代未聞」とか、頭の中に言葉が浮か


んだが、唯々唖然として見入っていたのだった。演技が終わるとグループごとにネットの上に身体ごと落下


し、トランポリンのようにまた跳躍してネットに着地する。アーチストたちの退場セレモニー毎に、万雷の


拍手・拍手...私も力一杯拍手を送った、「ブラボー!ブラボー!」。


※演目の中で、テーマ曲のタイトルが解らなかったものは、載せてありません。CDに収録した曲とは別の


曲をテーマにしていた可能性があります。また、動画には曲の一部しか載っていないので、解らないケース


があると思われます。


(この項つづく)

2014年4月28日月曜日

シルク・ドゥ・ソレイユの『オーヴォ』を、お台場のビックトップで堪能した!その①




『オーヴォ』の案内リーフレット、主催はフジテレビジョンと系列各社、後援はカナダ大使館他、特別
協賛のダイハツ工業の名を冠して、「ダイハツ オーヴォ 東京公演」が、追加公演された。


ずっ~と前から見たいと思っていた「シルク・ドゥ・ソレイユ(太陽のサーカスの意味・仏語)」の公演を、とう

とう見ることができた。1984年にカナダ・ケベックで、火喰い大道芸人のギー・ラリベルテによって設立さ


れたエンターテイメント集団は、今や5,000人のアーチストとスタッフを擁し、ネバダ州・ラスベガス(米)の


9つのホテルなどで常設公演を行うとともに、世界各地で12の演目に基づく巡回公演を開催し、出演アーチ


ストたちの身体能力の素晴らしさと舞台の芸術性の高さで、絶大な人気を博しているという。日本でも過去


10回の公演が行われているが、残念ながら私は一度も見ていない。かくなる上は、ラスベガスまで出かけ


て行って、『O・オー』をホテル・ベラージオで見るしかないか、とは思っていたが、アクロバットとシンクロナ


イズド・スウィミングを合体させたこのショーは、何せ全米で一番予約が取りにくいプラチナ・チケットだと言う


から、半ば諦めていたのだ。


ところがである! 音友のHIさんとそんな話をしていたら、自分が読んでいる新聞の販売店がその公演の


チケットを扱っている、というので、早速チケットを取ってもらったのだ。『オーヴォ』・東京公演の人気が高


く、ダイハツが協賛して追加公演されることが決まり、新聞社も読者サービスの一環で、割安チケットを用意


してくれたのだ。そしてその夜(4/25)の会場であるお台場(りんかい線・東京テレポート駅)のビックトップ


(テント劇場)にワクワクしながら出かけたのだった。



正直言って、『OVO オーヴォ』を見終わった今、私は度肝を抜かれてしまった。こんなに感激したショー


も久し振りだ。いや、ほとんど前例がないだろう。それほど、各出演者(゛アーチスト゛と呼んでいた!)の身体


能力とパーフォマンスのレベルは高く、衣装の色やデザイン、芸の道具仕立てと舞台構成の素晴らしさ、


そして全編オリジナル曲を生演奏で聞かせてくれる音のハーモニーの心地よさと迫力...「かってない


スケールと芸術性を融合したアクロバットの数々」(パンフより)と謳われるのも納得できると言うものだった。


演技中、私はおそらく無我夢中で見入っていたと思うし、ポカンと口を開けっ放しで放心していたに違いな


いのだ。休憩30分を挟んで、あっという間の2時間半だった。



話は遡るが、2012-2013年のフィギュアスケート競技で、日本の鈴木明子は、シルク・ドゥ・ソレイユの


『O オー』をテーマ曲にして演技し(FS)、GPSシリーズNHK杯を優勝し、世界選手権でも銅メダルに輝い


ている。そのヒーリング系のナチュラル・サウンドをテーマ曲にして、カワセミをイメージした振り付けで演技


したスケーティングは、鈴木明子の卓越した滑降技術を印象付ける素晴らしいものだったのを私は覚えて


いる。また、何局だったか定かではないが、シルク・ドゥ・ソレイユのオーディションを受ける3人の男子若者


を取材したTVドキュメンタリーを見たことがあった。1人は欧州のオリンピックに出場した体操選手(入賞者)、


もう1人はやはりオリンピックに出場した槍投げ選手、あと一人はブロードウェイのミュージカルに出演した


ことがあるダンサー(だったかな?)。その3人がオーディションのディレクターの指示に従っていろいろパー


フォマンスを披露するのだが、一応合格しその後予備稽古に入るわけ。各人とも身体能力には人一倍秀で


てはいるのだが、ことごとく監督にダメ出しされる。そのポイントは、「正確な演技だけではダメなんだ、もっと


自分を表現しろ!」というもので、その都度戸惑いながらも自分のパーフォマンス(観客にアピールする)を


見出していく、というストーリーだった。私は、シルク・ドゥ・ソレイユというエンターテイメント集団のレベルの


高さに感心するとともに、何時かそのショーを見てみたいものだ、と心の底で願っていたのだった。



 ▢ダイハツオーヴォの公演チケット、私にとっては記念すべきショーの土産物です。

(この項つづく)
 

2014年4月20日日曜日

♪ 春の野川は さらさら行くよ ♪




野川の両岸の遊歩道には、菜の花の群生が延々と続く。柵で守られた上のサイクリング道路
(兼遊歩道・ジョギング道)を行き交う人も多い。調布市内の橋から下流(東方)を臨む眺め。
All Photo by TAKA


春の野川は さらさら行くよ

岸の菜の花 サクラの花も

たくさん咲いて 色美しく

カワセミ飛び交い 鯉も泳ぐよ

(文部省唱歌 替え歌作:TAKA)

好天の週末に、野川に出かけてみた。折から吹き込んだ北風のため、やや肌寒い日だったが、し
っかりと着込んで行ったので寒さは感じず、また陽射しがあったのでさらっとして快適だった。食友
のRKさんとチャリを連ねて遊歩道をゆっくりと走り、途中から甲州街道を下ってまずは国領「千
年の藤」を見ようと、国領神社を訪れてみた。やや早いかな、と思ってはいたが、藤はすでに咲
めていて、2分咲き位だった。満開になるにはもう一週間程後だが、咲き始めの淡い藤色は目に
さしく、上品な花色が楽しめた。境内には見物客がちらほら、まだ枝葉が広がっていない分、樹
五百年(畏敬を込めて千年と言われている)という古木の枝姿が、張り巡らした藤棚からよく見え
て、その生命力をつぶさに見ることができた。その長寿パワーをもらって、健康で暮らせるように
と、賽銭をあげて神社にお参りした。
上の写真は大分前のものだが、満開時の「千年の藤」、古木の花色は
薄紫がやや濃い目で、花の香りもいい。
交通量の多い甲州街道を逆走し、国領神社から再び野川の遊歩道に戻ると、空気がきれいでほっ
とする。排ガスのせいで、なんだか喉がいがらっぽかったのがすっきりした。両岸のソメイヨシノの
桜並木はすでに咲終わり、替わって里ザクラ(牡丹サクラ・八重サクラ)が満開だった。新葉の淡い
緑と一緒に咲き盛る濃い桜色の花のトンネルを潜ってチャリを走らせた。水辺に向かって枝を伸ば
す習性で、枝葉は斜めに傾いで遊歩道の上を覆うのだ。川の両岸には、菜の花の群生が咲き盛
り、黄色の花のベルトが延々と続いている。それはとても見事で心が躍る春の眺めだった。

橋の上から上流を臨む(西方)眺め、上流のもう一つの橋の向こうに、中央高速の陸橋が見える。
橋の上にチャリを止めて一休みした。ふと橋の下を見ると、大きな野鯉(体長60㎝位)が群れて泳
いでいた。通りがかりの70代らしきご夫婦のご主人が、「一匹、二匹、」と数え始め、「わぁっ、20匹
もいるぞ!」と叫んだ。確かにこの川には野鯉もたくさんいるしオイカワやウグイ・ヤマベなどの小魚
もたくさんいる。そのせいか、それらを狙うカワセミやサギなどの野鳥もよく飛来するのだ。望遠レ        
ンズを付けたカメラを三脚に乗せて、シャッター・チャンスを狙うカメラおじさんともよく遭遇する。一
緒に見ていたら、カワセミが水中に飛び込んで、小魚をくわえて飛び去る姿を一度となく見た。


そんな風にして野鯉を見ていたら、下流の菜の花の黄色の塊の中から、瑠璃色の物体が「ツ
ピッ」と鳴いて目の前を横切り、橋下を潜って上流に飛んで行った。「あれっ、カワセミだよ」と
言って橋の上流側に急いで移動し、しばらく注視していると、また上流からさっきのカワセミがすご
い速さで飛んできてまた橋を潜っていった。そんなことが2往復繰り返され、私はその貴重な経験

 にすっかり満悦してしまった。



 

自転車で通りかかった近所の男性(すぐ側に見える家に住んでいるとのこと)は、「今は交尾期だ
から、エサの小魚を雌鳥に持っていって、求愛するんだよ。ほら、そこの岸辺の木の枝に止まって、
ジャンプして何時も水中に飛び込むんだよ。」と教えてくれた。なかなかよく観察しているな、と思っ
が、「俺なんか、家のあそこのベランダからリールでエサを投げて鯉を釣って食べたもんだよ!」
『え~、まさか泥臭くて食べられないでしょう。』 「な~に、3・4日タライに泳がせておけばへっちゃ
らだよ。」(眉に唾?)などと話してから、「じぁな!」と言って立ち去って行った。


RKさんは、「私ははじめ、何が飛来したのかわからずに見逃してしまったので、『ほら、よく見なよ!』

と、繰返し飛んで来てくれたのよ!」と言って、初めて見たカワセミにすっかり感激していた。その後、

カワウが飛んで来て着水し、小魚を追って水中にもぐったり、岸辺に鴨たちがやってきて、すいす

い泳ぎ回ったり、まことに賑やかな景色となった。私は、ボサノヴァの名曲「O Pato アヒル」(アヒ

ルと鴨と、ガチョウと白鳥の4匹が、カルテット〈四重唱〉で歌い踊る、コミカルな曲)を思い出して

思わず笑ってしまった。上の4枚の画像は、鯉・カワセミ・鴨・川鵜とも、すべてグーグルの画像
から検索して載せたものであることをお断りしておきます。



その後、野川脇の芝崎バッティング・センターで、球を50球程打ち(まともにヒットしたのは7~8
球)、つつじが丘の駅前にある手打ち蕎麦家・すずもりで、冷えた生ビール・蛸と自然薯の包み揚
げ・ざる蕎麦・そば湯を美味しくいただき、昼過ぎに我が家に戻った。いつものリクライニング・座椅
子で一休みしていたら、ウトウトと寝ている間に、菜の花の黄色の上を飛ぶ瑠璃色のカワセミが、
「ツピッ!」と鳴いて夢の中に現れた。春の日の楽しいサイクリングだった。




甲州街道脇のマンションの庭に咲いていた満開の藤の花、枝仕立てだがとてもきれいに花を
付けていた。青紫のルピナス、ピンクの芝サクラも春の花、色が優しくていい。

2014年4月13日日曜日

ジョビアゥ・タカ バンドライブのお知らせ


Jovial TAKA Band Live
開催日:平成26518日(日)
開場 14:30 開演 15:00 閉場 17:00
会場:経堂・音楽酒場ピック

156-0052 東京都世田谷区経堂1-5-6パルファム経堂地下1
Tel:03-3428-8666 小田急線経堂駅・南口徒歩5分

出  演:ジョビアゥ・タカ(Vo / Gt):高地 智、
              ウッチー(Pf):内田裕之、キリ(Dr):桐原利治
               KAZA(Ba):風早龍也、

M C:1,500円、飲食は各自負担(1ドリンクはオーダー)         
予  約:TAKA携帯090-2914-2567                     

            または、メール:Jovialtaka@ace.ocn.ne.jp

ゆったり20座席の小さなライブハウスです。事前予約をお願いします。   
YouTube動画のご案内:今までのライブの歌と演奏は、「Luriirocho」で検索しご覧ください







タカ(Vo/Gt)      ウッチー(Pf)     キリ(Dr)     KAZA(Ba)

■首都圏で活躍するミュージシャン達で作ったバンドです。ボサノヴァ・ジャズ・J-POPS・オリジナル、

何でも演奏して楽しんじゃうメンバー達です。心地よいサウンドをお楽しみください。

<演奏予定曲>
Desafinado 音痴」、「O Grande Amor 大きな愛」、「Agua de Beber 甘い水」、「黄昏のビギン」、
One Side Love 片想い(Original)」、「Trem Das Onge 11時の汽車」、「Antonico アントニコ」、
Samba de Orfeuオルフェのサンバ」、「君に酔ってしまいそうな夜(Original)」、「Felicidade 幸せ」、
Beside You あなたの側で(Original)」、「Manhã de Carnaval(黒いオルフェ)」、
Stardust 星屑」、「Corcovado コルコヴァード」、「Garota de Ipanemaイパネマの娘」etc...
ボサノヴァ曲(ポルトガル語)は、TAKA訳詞の日本語でも歌ってみます。


◆皆様のご来場を、心からお待ちしています。

2014年4月9日水曜日

自宅界隈で見つけた、春を彩る様々な花たちその②




染井公園の中央に植えられた枝垂れ桜(上)は、樹齢がまだ

若いせいか、枝も花色も勢いがある。枝垂れ桜はエドヒガン系

なので、花色もソメイヨシノに較べて赤みがやや濃く、花弁もやや

小さいが、枝への花付は密集するので、見ごたえがある。晴天

の青空と白い雲に映えていた。All Photo by TAKA




クリスマスローズ(中)は、春花なのに、なぜ「クリスマス~」なのか?

もともとは、雪の中で開花するのにちなんだ命名で、H.ニガー系は小

型で純白の蕾が開花すると紅褐色になることが多い種類。日本で多い

のは、H.オリエンタリス系で、春咲き種だとのこと。これで疑問が解け

た。キンポウゲ科ヘレボラス属の常緑多年草。姿は下向きに咲くの

で、カメラは地上10㎝位から上向きに撮らねばねばならない。「~ハ

イツ」のアパートの一角で。








三つ葉つつじ(下)の薄紫の花色は、品があっていい。ツツジの多くが、

割と原色のはっきりした花色(赤・橙・黄・紫・白)なのに対して、この花は

柔らかな色合いを持っている。花が終わってから枝先に三枚の葉が出

てくるのが名前の由来。最近は、公園などでも見かけるようになった。

染井公園にて。


海棠の可憐な花姿を見ると思わず顔がほころんでしまう。私は

の花が好きだ。放恣な枝の伸び具合、下向きに付いた濃い薄紅色

蕾はさくらんぼうを連想させる。花開けば、枝一杯に5弁花を連ね、

爛漫の雰囲気を漂わす。作家の高橋治氏が、この花を称して、「トラ

ジスタ・グラマーで顔もかわいらしく、今言ったことを次々と変えて男

を振り回す小悪魔的な女の子」みたいだ、と言っていたが、なかな

的を得ている気がする(私は氏程女性の多くは知らなが...)。

日、NHKのお天気ニュースで、担当女性アナがこの花を「海棠桜」

介していたが、海棠はサクラと同じバラ科ではあるが、サクラ属な

ろうか? 多摩川沿いの団地の一角にて上)。



ラッパ水仙(中)は、水仙の中でも大振りで見栄えが良い。この水仙

の花色は、クリーム掛かった白でちょっと珍しい色だ。花弁の形もすっ

きりとした6弁花で、真ん中のギザギザ弁との対比が面白い。今年の

春先に、城ケ島の八重咲き水仙を見る機会があったが、あの八重咲

きも珍しい種類で感心したが。ヒガンバナ科スイセン属の多年草、近

所のお宅の花壇にて。
 




雪柳の花枝が春風に揺れる様は、なかなか風情があると思うが、

この花の枝はよく伸びるので、時折に剪定しないと伸び放題になって

しまう。しかし余りに切り詰めると花姿が楽しめないのがジレンマ。

薄紅色の郁李(ニワウメ)と白の雪柳が寄せ植えになった珍しい風景。

近所の団地の庭にて(下)。ニワウメはバラ科落葉低木、同種に山桜桃

(ユスラウメ)もある。





今回も参考にした座右の銘「四季花ごよみ」(講談社刊1994年版)、四季の花々だけでなく、折々
の短歌や俳句も満載した花の百科事典、16年間愛用しているがとても使い勝手がよく、花を知る
上では欠かせない、まさに私の座右版です。


<この項終わり>

自宅界隈で見つけた、春を彩る様々な花たち①



多摩川沿いの団地の一角で、庭植えの寄花がきれいに咲いていた。黄水仙・紫ヒヤシンス・スミ
レ各種、散り始めた桜の花弁が庭に散り掛かっていた。 All Photo by TAKA



長く厳しい寒さの冬がようやく過ぎて、日中の温度が20度前後になっ

てきた。今年は、関東地区でも2度の大雪があり、朝晩の気温が零下

のこともしばしばだっただけに、春の訪れがとても待ち遠しかっ

た。 桜もようやく咲いてはや散り始めたが、自宅周辺で見つけた春の

花たちをまとめて載せてみた。例によって、画像は全てRicoh CX3で

撮ったものだ。

紫荊(ハナズオウ・上)は、造園業を営むお宅の植木畑で咲いていた

もの、濃い紫紅色の小花は枝に群れるように咲くのが特色、ややくど

いようにも感じるが、春爛漫の感があって如何にもにぎやかだ。快晴

の青空を背景に、花色とのコントラストがきれいだった。

マメ科の落葉低木。







ゴルフ練習場の隣のお宅塀際に咲いていたチューリップ(中)、白・

赤・黄と、色の配列が面白かった。











やはり、多摩川沿いの団地の一角で見つけたフリージア(下)、黄色

い花色は春を一番感じさせてくれる。葉の形が水仙に似ているので、

アサギズイセンの別名もある。アヤメ科の多年草。








 紫木蓮の花(右上)は、開き始めが美しい。天を向いて花開くので、

花の中は見えにくいのだが、散る時は花色が茶褐色に変じ、バラバ

ラと落ちた花弁は、ちょっと痛ましい姿となる。その落差がこの花の特

色だろう。

「木蓮の、花散り敷きたる様の いと凄まじ...」清少納言だったら、

そう書くかもしれない。












山吹の花(中)を見ると、なぜか懐かしい気持ちになる。子供の頃、よ

く遊んだ山道に沢山咲いていたからかもしれない。モンシロチョウやイ

チモンジチョウが、花に留ってよく蜜を吸っていた光景が思い出され

る。葉脈がはっきりと見えるのもこの花の特色だ。


細い枝が山の微風にサヤサヤとよく振れ動くことから「山振り」とされ、

転じて「ヤマブキ」となったと言われる。バラ科の落葉低木。











スノーフレーク(下)の花形はスズランに似ている、葉は水仙に。白花

に付いた緑の斑点がこの花のチャームポイントで、とても愛らしい。思

わず見とれてしまう。白と緑のコンビネーションも清々しい。

ヒガンバナ科の球根草、トンボ池公園の木陰で見つけた。

2014年4月3日木曜日

多摩川堰堤の桜並木は、見事な眺めだった。

























多摩川堰堤の遊歩道・サイクリング道路の脇に連なる桜並木、 約2キロmの景観は実に見事!
  All Phot by TAKA


























今年のお花見をどこでしようか、と思っていたが、やはり多摩川堰堤の桜が一番いいな、ということ

で、快晴の春の午後、水神近くの桜並木に食友RKさんを誘って出かけてみた。平日なので思った

よりも人が少なかったが、それでも家族連れやカップルなど老若男女が繰り出していた。セーター

ではちょっと汗ばむような暖かな日和は、ようやく春本番の到来を告げるものだった。ソメイヨシノの

開花は丁度満開、天気と言い暖かさと言い、また開花状況と言い、3拍子揃った花見日和だった。

こんな幸運もなかなかあるものではない。自宅から桜並木までチャリで5分、こんな近くに桜名所が

あるのに、ここへ来たのは初めてだ。話には聞いていたが、ホントに゛灯台下暗し゛とはこのことだっ

た。

ひと頃は、桜の古木(樹齢500年~2,000年)を求めて、関東・東北・甲信越・東海地区の桜名所

を巡ることに熱中したことがあった。その多くは、桜木の種類がエドヒガンやその枝垂れ桜であり、

いわゆる桜の代表格のソメイヨシノとは別種のものだ。交配種のソメイヨシノ(樹齢70年程で枯れ

るという)の溢れんばかりの花付振りとは違い、やや少なめの花付だが、その長寿振りは驚くべき

ものだった。根尾谷の薄墨桜、三春の滝桜、清治芸術村の臥竜桜、身延山久遠寺の枝垂れ桜、置

さくら回廊のエドヒガン...今思い出してみてもみな素晴らしい桜だった。



椿と菊模様の丸いご飯入れも久しぶりに登場、朱色の磁器製ぐい吞みに冷酒を入れて。


しかし、こんな近場で素晴らしい景観のお花見ができるのだからうれしいものだ。「お花見と言え

ば、お花見弁当でしょう!」 ということで、朝お弁当を作った。前の晩に煮たやわらかい筍に椎茸と

カメを入れた゛筍煮゛、出汁とお酒・醤油で薄味にした。出汁巻き卵の中には、やわらかく湯がい

スパラを入れ、空豆とご飯を昆布を敷いて炊き込んだ゛豆茶飯゛は、お酒と醤油で味付けをし

た。デザートに果物を添えて、持参した冷酒を飲みながらいただいた。目の前に咲き盛る桜の花は

開、もう2~3日すれば散り始めるに違いないな、と思いながら、春のひと時を楽しんだ。



うららかな春のお花見、家族連れや人々が三々五々と桜の下に集う。



そして今日の雨、葉を広げ始めた紫陽花の葉の上に、桜の花弁が散り掛かる...