2015年4月29日水曜日

初夏の彩り




産卵期(3月~5月)のクロムツは、冬季に劣らず脂が乗っていて美味。煮汁(昆布出し汁に酒・みりん・醤油で
味付け)でさっと煮上げると、やわらかな身の旨味が口中に広がります。旬の蕗と油揚げの煮つけ、キュウリ
の塩もみ・黒酢/オリーブ和えとともにいただく。季節の食菜はお酒もすすみます。All Photo by TAKA


4月の終わりは夏日の様な好天が続き、そのままゴールデン・ウィークに入ってしまった。4月は例年になく

日照時間が短く、雨天や突然の強い雨や雹が降ったりで変わりやすい天気だったが、ここに来てようやく

安定したようだ。サクラの開花が例年より早く、低温日のお蔭で花は長持ちしたけれど、初夏の花たちも

咲き始めた。やはり、一年で一番いい季節だと感じる。



自宅ベランダに置いているクレマチスの鉢植え、今年も沢山の花を元気に咲かせ始めた。


私の好きなクレマチスの花は、例年G.W.の頃に花を咲かせるが、今年は幾分早いようだ。もう今年で6年目

となるが、毎年咲終わりにお礼肥料をあげ、蔓を伸ばし過ぎないようにして来たら未だに元気だ。濃い紫色

の花色も好みだ。昨年は5月中旬に静岡のクレマチスガーデンを久しぶりに訪れ、沢山の種類のクレマチスを

見て堪能した(2014年5月5・6・7日記事参照)。おかげさまで、クレマチスの種類や名称を随分と覚えること

が出来た。



国領神社の千年藤も満開だった。その年によって花付の状態は変わるが、今年は甲州街道側の枝棚の
花付が良くなかった。数本の藤の樹が植えられているのだが、樹齢500年程と言われる真ん中の古木が
やや弱ったのか? それとも、毎年は花を付けないのかもしれない。



弦状根を伸ばして拡がる斑入り葉のなかに、薄紫の角状五弁花を咲かせる野草。白と緑と紫のコントラストが
面白かった。蔓日々草(ツルニチニチソウ)、川崎市郊外の丘の遊歩道にて。


この時期は、外をウォーキングしていても気持ちがいい。空気はいいし、渡ってくる風もオゾンたっぷりだ。

ポケットには何時ものデジカメを入れておいて、花を見つけてはパチリ!小一時間ほど歩くと、ちょっと汗ばむ

くらい。


山藤は、他の樹に蔓を絡ませてどんどん上に伸びていた。見上げてみると、あそこにもここにもという具合に
花を咲かせていた。藤棚に長く垂れ下がる花もいいが、林や森の中で見る藤花もなかなか良いものだ。
(同じく、郊外の丘の遊歩道にて)




街路樹としてもすっかり定着したハナミズキ、落葉小高木なのでケヤキなどと違い余り大木にはならない。
手入れのし易さもあって、公園の樹木や街路樹として植えられたのだろう。四弁の苞色のピンクがきれいだった。
(同じく、郊外の丘の遊歩道にて)




自宅直ぐ近くの小学校の道路向かいに空き地があり、桐の大木が今年は沢山の花を満開にしていた。
こんなに花をつけているのを見たのは初めてだ。幹の直径60㎝程・樹高も15m程あるから、樹齢もウン十年
だろう。子供の頃は、各家にも桐の木を植えているお宅が結構あったし、近所の山でもよく見かけたもの
だが、最近ではほんとに珍しい。




たっぷりと大きな花を開いていたのはジャーマン・アイリス。花色も濃く鮮やかだった。ご近所道路脇の
花畑には、牡丹・芍薬・クレマチス・小菊・色とりどりのアイリスなどが沢山の花を咲かせていた。
なかなかお手入れの良い庭だった。


2015年4月19日日曜日

世界フィギュアスケート国別対抗戦2015から・その2



銅メダルに終わった日本チーム選手達、女子シングル:宮原知子・村上佳菜子、男子シングル:羽生結弦・無良崇人、
ペア:古賀亜美・フランシス ブードロ・オデ、アイスダンス:キャシー・リードとクリス・リード Photo by Zimbio


今回の国別チームで演技を競った各選手たちの活躍を見て、やはりこのような祭典は平和の国ならではの

開催だと思った。3月の世界選手権を開催した中国(上海)での会場の雰囲気の変化も私には感じられた。

やたらにナショナリズムを鼓舞するような偏った声援から、中国の人たちの各国選手に対する応援の拍手

や声援に従来とは違った熱気があった。それは、国を問わず、選手たちの演技を純粋に評価し楽しむ姿勢

だった。素晴らしい演技に対する声援、それは時にスタンディング・オベーションとなり会場を揺らした。

今回のTV中継でも、「優勝」に対する期待を連呼する懲りない司会者やレポーターはいたが、観客の応援や

演技後の拍手はもっと冷静だったと思う。国を問わず、素晴らしい演技に対しては賞賛を表現していた。

スポーツを楽しみ、各選手の活躍を讃えるのは、まず平和があってのことだと思う。そして、国対抗の競技

スタイルを取ってはいるが、ナショナリズムよりも選手個人の演技を評価し楽しむ姿勢が好ましいと私は思う。



ダントツの演技でトップに立ったエリザヴェータ・トゥクタミシェワ(ロ、SP2位・FS1位)、
衣装や雰囲気もアラビアンでエキゾチック


トゥクタミシェワの快進撃を予想した人は少ないだろう。かく言う私もノーチェックだった。2011~2012シーズン

での活躍(GPカナダ杯など3大会優勝)後、2シーズンを低迷していた。今シーズンに入って国内大会やGP

シリーズの好成績(中国杯・ファイナル優勝)が続き、メキメキと頭角を現してきた。特に、3月の世界選手権

と今回の国別対抗戦での成績は素晴らしく、名実ともに女子NO,1だ。女子選手では高難度のトリプル・

アクセル(3A)を成功させているのは素晴らしいと思う。このジャンプは、伊藤みどり(日)、トーニャ・ハー

ディング、浅田真央に続く歴代4人目という快挙。女子シングルもより高度な回転技術を競う時代に突入した

感がある。今思えば、ジャンプで転倒が続き低迷していたシーズンの間に、高難度の3Aや3回転ジャンプの

コンビネーションを成功させるための厳しい練習を繰り返していたに違いない。その困難が今シーズンに開花

したのだから凄いことだと思う。ジャンプのみならず、スピンやステップの演技も確実だし、テーマ曲の

『Batwannis Beek』の中近東サウンドに合わせたふんわりとした衣装や、東洋美のメイクから醸し出される

アラビアンな雰囲気には魅惑を覚える人も多いだろう。技術に加えた演出の成功も大きなポイントとなって

いる。また、体型的にアンコ型というか、身長が150㎝台で足腰の筋肉がしっかりとしてバネの強さを感じ

させるのは、伊藤みどりやアリョーナ・レオノワ(ロ)を彷彿とさせるし、親近感を感じる人も多いと思う。




小柄で細身の身体(155㎝)のエレーナ・ラジオノワ、繰り出す演技は、スピードがあり安定している。
デビュー以来の好成績で、今シーズンも出場6大会のすべてで表彰台に上がっている。


2011年2月のジュニア選手権(ロシア)に12歳でデビュー、以来5シーズン23大会に出場してきている彼女が

表彰台を逃したのはわずか3回、シニアクラスに移ってからも抜群の安定した成績を残している。その愛

らしい笑顔にファンも多く、ライバルのトゥクタミシェワとの熾烈な争いも見応えがある。今後の彼女の課題は、

高い技術力をどう構成して高得点を得られるか? その作戦や、難度の高い3Aや3回転コンビネーションを

組み込んでいくか? などだろう。まだ16歳、これからの活躍を見るのが楽しみだ。



名前の通りGracyなグレイシー・ゴールド(米)、中肉中背(168㎝・54㎏)のバランス良い
体躯から繰り出す演技は、優雅でキレがある。


今大会の優勝国アメリカは、男子・女子シングルの健闘に加えて、ペアとフリーダンスの成績も優勝こそ

しないかったが上位に食い込んでいるので、チーム全体として総合力が高かった。その中でも、今シーズン

途中で足を疲労骨折してGPファイナル戦を欠場したグレイシー・コールドの復調が大きかった。金髪と色

鮮やかな衣装をまとった彼女がリンクに登場するだけで、会場がぱっと華やぐ。これは天性的なものだろう。

ノーミスだったSP1位の成績はご立派、シニア中堅クラスの活躍を見ることが出来るのは嬉しい。演技の

円熟味を大いに堪能させてくれた。ローリー・ニコル振り付け、グリーグの『ピアノ協奏曲』に乗った演技も、

彼女の気品を感じさせる良さを引き出していたと思う。



フィギュアスケート界ではベテランの域にいるアシュリー・ワグナー(米)、G・ゴールドとともに、
今回優勝の立役者となった。全身バネの様な体躯から繰り出すキレの良い演技には定評がある。


デビュー以来(2005年1月)11シーズン目のA.ワグナーは、今シーズンも表彰台に4回立ち、全米選手権も

3回目の制覇を成し遂げている。彼女のジャンプは所謂時計回り(左きき)、回転スピードが速いので、右きき

ジャンパーに目が慣れている観客には、一層回転速度が速く感じられる。ちょっと゛姉御的゛な仇っぽさが

漂っていてファンが多いのも頷ける。10代の選手たちが増えている中で、彼女のように円熟味を増した選手

が活躍し続けるのを私は望んでいる。



今シーズンの宮原知子の活躍は大きな話題だった。超小柄(148㎝)身体ながら、
ジャンプやスピンの演技はスピード感抜群だ。


シニアクラスに入って2シーズン目の彼女の活躍振りを誰が予想していただろうか? 17歳高校生は、ジュニア

時代から好成績を残してきているが、そのやや地味な風貌と寡黙な言動から、マスコミに注目されることも

少なかったと思う。ただ、練習熱心な性格と、細身ながら頑丈で病気に強い身体のお蔭で、世界選手権2015

2位を達成している。彼女の演技の正確さ(ノーミスも多い)と、『ミスサイゴン』(FSのテーマ曲)の様な彼女

のイメージを生かしたテーマ曲で演技を演出していけば、これからの活躍がとても楽しみな選手だと思う。



アイスダンスSD3位・FD1位の、ガブリエラ・パパダキス and ギョーム・シゼロンのペア、
二人の絶妙なコンビネーションは、フリーダンスの極地を見せてくれた。


さて、日本では長らくフィギュアスケートと言えば個人戦がもっぱらで、ペアやアイスダンスが話題になり、

TV中継で取り上げられることが少なかった。また、選手層も個人競技に偏っていて、ペアやアイスダンスに

有力選手もコーチも少ないという現状がある。今回出場した日本選手達(ペアの古賀亜美・フランシス ブードロ

・オデ組、アイスダンスのキャシー・リードとクリス・リード組)も、やや馴染みが薄い。チーム日本としての

今後は、如何にこのペアとアイスダンスの選手層拡大と成績アップを計っていくかに掛かっている。そんな

中で、長らくチャンピオンだったメリル・デイビス and チャーリー・ホワイト組(米)とテッサ・ヴァーチュ and

スコット・モイア組(カ)に代わって、ガブリエラ・パパタ゜キス and ギョーム・シゼロン(仏)が世界選手権

2015アイスダンス覇者となり、この大会でも素晴らしい演技を見せてくれた。2人の選手が考えられる

あらゆるポージングで、ある時はアクロバチックに、ある時は2人の一体感で、見事に滑った。2人で作る

コンビネーション・ダンスも、より高度な演技が求められているのを感じた。


今シーズンは、従来とはガラリと変わった選手達の演技を見ることが出来たが、往年の選手たちの演技は、

もうプロスケートの世界でしか見られないのは少々寂しい。けれども、若い選手たちの活躍を見られるのは

楽しいことなので、次の2015~2016年のシーズンを期待したいと思う。

<この項終わり>

世界フィギュアスケート国別対抗戦2015より・その1



ランキング上位6ヶ国で争われた大会は、優勝アメリカ・2位ロシア・3位日本となった。
表彰台に上がった各国8人の選手達 Phpto by Yahoo Sports Navi and Zimbio


2014~2015年のフィギュアスケート競技を締めくくる大会は、国別対抗戦(ISU Figure Skating Team Trophy)

と呼ばれ、2009年から正式競技としてスタートし、冬季オリンピック種目にも加えられている。そのシーズンの

競技会(グランプリシリーズ・ファイナル戦と世界選手権)で得られる各選手の成績ポイントを合計し、上位

の6ヶ国が出場する大会なので、必然的に世界トップレベルの選手たちが集まり、国対抗で団体戦を競うのを

見ることが出来る。今年は、国立代々木体育館が会場となり、4月16日~19日に開催された。男子シングル、

女子シングル、男女ペア、アイスダンス4種目のショートプログラム(SP)とフリー・スケーティング(FS)、

8種競技の合計点で結果を争うので、その国のスケート競技総合力が問われる大会となる。


3月に開催されたフィギュアスケート世界選手権(3/23~3/29 中国上海市にて)については、このブログで

触れるつもりだったが、私自身のライブ明けとお花見シーズン突入のために機会を逃してしまったので、

今回国別対抗戦と併せて、新しい動向について述べてみたいと思う。

2014年のソチ・オリンピック(2/7~2/23)をひとつの契機に、フィギュアスケートの選手層はガラリと変わって

しまった。一言で言えば、若手選手の台頭だ。ここ数年間に活躍していたお馴染みの選手たちが第一線を

退いた。今回の国別対抗戦には、男子では高橋大輔、パトリック・チャンの名前はなく、プルシェンコも

ブライアン・シュベールもライザチェックもいない。女子選手では、浅田真央と鈴木明子は引退し、コストナー・

キム・ヨナ・安藤美姫もいない。辛うじて、A.レオノワの名前が見出せるだけだ。それに代わって、日本でも

ロシアでも、またアメリカや各国でも、ジュニア・クラスから上がってきた選手たちの活躍が目覚ましく、名前を

覚えるのにも一苦労するほどだ。中でも、ロシア女子選手の活躍ぶりと層の厚さは素晴らしかったと思う。





シングル・トップの羽生結弦(日)、現在誰もが認める世界NO,1のスケーターだろう。


男子シングルで1位(SP・FS共に)を獲得した羽生結弦は、今シーズンの紆余曲折を払拭するような素晴

らしい演技だった。ジャンプに小さなミスはあったものの、ステップ・スピンはほぼ完ぺき、成功させたほかの

すべてのジャンプは、身体の軸がぶれずにきれいに決まっていた。ジャンプの正確さと完成度では、彼の

コーチであるブライアン・オーサーの教える3選手:彼とハビエル・フェルナンデス(世界選手権優勝)、ナム・

ニューエン(今回7位・カナダ)に共通するもので、素晴らしいコーチに教えを受けている賜物だろう。演技の

テーマ曲については、私自身は『オペラ座の怪人』(FS)よりも、『バラードNO,1』(SH・ショパン)の方が、彼の

長身を生かした優雅なスケーティングにあっているように思う。ともあれ、今年20歳の彼が表彰台に上る

のは、当分続くのではないかと思われる。冒頭の4回転サルコウ・ジャンプは、誰もが美しいと思える完璧な

演技だったし、コンビネーションの組み立てや後半に難易度の高いジャンプを入れてくるなど、演技構成にも

高得点を得られるしたたかな戦略が見られる。




ジェイソン・ブラウン(米)の豊かな表現力は、スケーティングの楽しさを観客に伝えてくれる。

しばらく低迷していたアメリカ男子選手の中で、ジェイソン・ブラウン(米)が着実に力をつけて来た。彼の演技は、

高難度の4回転ジャンプで高得点を獲得することを狙わず、全体に流れるようなバランスの取れたスケー

ティングを持ち味にしている。しかし、ジャンプ・ステップ・スピンともに演技の切れがあり、なおかつダイナ

ミックだ。往年のライザチェックを彷彿とさせるスタイルで、SP3位・FS2位を獲得した。男子競技のポイントは

『ジャンプ4回転時代』に入っているが、彼の様な伸びやかなスケーティングを見ると、フィギュアスケートの

優雅な魅力というものを改めて感じさせてくれる。滑らかで淀みのない演技の連続は、何の違和感もなく観客

は楽しむことが出来る。極上のパーフォマンスとはこういうものだろう。テーマ曲の『トリスタンとイゾルデ』も、

エレジー(哀歌)をベースとしたリズムカルな曲なので、彼のスケーティングとうまく合っていると思う。





ベテランらしいメリハリのある演技と、コミカルな動きで味を出していたS.ボロノフ(ロ)

また、ロシアのセルゲイ・ボロノフ(27歳)とマキシム・コフトゥン(19歳)の健闘もなかなかのものだった。ボロノフ

(SP・FS共に5位)が、『マンズ・マンズ・ワールド』(RandBとJazzのテーマ曲)に乗った演技は、表現力が

素晴らしくとても乗りが良かったし、観客を大いに沸かせてなかなかのエンターテイナー振りだった。長身

(175㎝)のコフトゥンが、4回転ジャンプを決めると大変な迫力がある。ただ、このジャンプがまだ安定して

いないので、この課題をクリアしてくると、常時表彰台を狙える存在になる可能性大だ。





世界選手権2015を制したハビエル・フェルナンデス(ESP)、4回転ジャンプの成功率も高く、
演技構成もバラエティに富んでいる。総合力で羽生のよきライバルだ。今回エキジビション
に特別出演し、映画『黒い罠』の麻薬捜査官を演じたが、キレの良いステップで観客を魅了した。


さて、次のシーズン(2015年10月~2016年4月)を展望してみると、羽生結弦 、H.フェルナンデスと デニス

・テン(ともに国別対抗の出場権がなかった)のトップ選手たちに食い込んでくるのは、ロシア勢とアメリカ勢か?

日本の無良崇人・村上大介・宇野昌摩等の活躍も期待したい。フィギュアスケートはしばらくオフ・シーズンと

なるが、またこの冬の競技会を楽しみにしたいと思う。




小柄の体躯ながら、演技のスピードとキレを兼ね備えたデニス・テン(カザ)、ジャンプ・ステップ・
スピンのバランスも良く、オリンピック2014・ 世界選手権2015 共に3位の実力は健在だ。



2015年4月1日水曜日

春爛漫、狛江の春景色あれこれ



市の保存指定樹木にもなっている「辛夷(コブシ)」の古木、今年も元気に沢山の花を咲かせた。
自宅周辺の個人宅の庭を借景 All Photo by TAKA


今年は春の訪れが遅かった分、ここ一週間ばかりの好天と20度を超える温かさが続いたので、春花が一気

に開いた感がある。緑が多い我が狛江の街も、色々な花を見ることが出来る。けれども宅地化が進み、

造園業のお宅の広い樹木畑も段々少なくなっているのは寂しいことだ。地域サービスや買いものの折に、

自転車を止めて写した狛江の春風景を、いくつか載せてみようと思う。



「山吹き」の黄色い花は、春の訪れを告げる喜色だ。ギザギザの緑葉もやわらかな新葉で目に心地よい。
つつじヶ丘駅近辺の個人宅で塀越しに見られた。



「雪柳」の花枝が風に揺れる様を見ると、自由闊達な気分になれる。放っておくと枝がどんどん伸びてしまうが、
びっしりと咲く小花の連なりは、とても賑やかで良い。 自宅周辺の個人宅の庭で。




▢ ♪春の小川は、さらさら行くよ♪ 野川の岸辺のサクラも、流れに枝を伸ばして咲き始めた。
菜の花も水辺近くに咲いている。遊歩道を人は走り、桜見物に繰り出して来た。



うす紫・水色・白・黄色・ピンクなど、色々な花色がある「ハナニラ」、葉の形は食用のニラそのもの。
自宅周辺の個人宅の前庭に沢山咲いていた。





多摩川の土手はサクラの名所で、ソメイヨシノの樹々が延々2キロほど続いている。ほとんど枝の剪定も
されていないので、樹の枝振りも伸びやかで見事だ。水神近くの桜並木にて。



 「三色すみれ」は艶やかできれいだ。白・オレンヂ・紫、色のコントラストが楽しい。
自宅近辺の個人宅玄関わきの鉢植えを借景。



またひとつ、造園業の樹木畑が無くなった。欅(ケヤキ)の大木も、楠(クスノキ)の古木も切られてしまった。
跡地は大型マンションか、はたまた建売住宅か? 相続税の支払いが契機になることが多いと聞くが...




自宅の玄関ドアを開けて外に出ると、目の前にサクラの花が満開だ。今年も春の光を浴びて、沢山の花を
開かせた。このサクラ花が見られるだけでも、ここに住み続ける価値があると思う。蕾の咲始めから、満開の
傾城振り、そして風に舞う散り際まで、日々楽しめるのだからとても贅沢なことだ。春爛漫の風景です。