2015年11月24日火曜日

横浜ベイクルーズで、往く秋を楽しむ。



 快晴の秋空をバックに横浜ベイブリッヂを臨む。遊覧船から見上げる景色は、迫力があり美しかった。
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秋晴れの暖かな一日、赤レンガ倉庫前の新港埠頭から出て横浜港を一周する『横浜クルーズ』に乗船してみた。北の街

では雪の便りも聞き、冬将軍がやって来るのはもうすぐだが、うろこ雲が棚引く秋の空からは、明るい陽射しが降りそそいで

少し暑いくらいだった。



横浜ベイブリッヂは、横浜の象徴としてH型の橋梁デザイン、この首都高に続く鶴見つばさ橋はY型デザイン、
YとHで横浜の2大シンボルにしたとのこと。橋げたの真ん中に、小さく鶴見つばさ橋が見える。


『横浜クルーズ』は、乗り合いの遊覧船だが、港一周約一時間のコース、この日食い友のRKさんと乗った船はほぼ満席で、

2階の船上席もすぐ埋まってしまった。船内の室内席から2階船上席に移ってみると、海風が心地よく陽射しもたっぷり

だったので、湾内に停泊する貨物船や大型のコンテナ・クレーンなどを見ながら、ベイクルーズを楽しめた。



横浜ベイブリッヂを潜ってから、みなとみらい地区のランドマークタワーや帆型ホテルの建物群を臨む。
海上からしか見られない雄大な眺めだった。


船内には、ポイント・ポイントで説明してくれるガイドさんがいて、その話もなかなか面白かった。ペリー提督が初めて上陸

した頃は、横浜は人口400人程度の小さな漁村だったとのこと。現在の発展ぶりを見たら、ほんとにペリーさんもびっくり、

だろう。大型コンテナ船に貨物を積み下ろしするコンテナ・クレーンも見物だった。




一台10億円相当するコンテナ・クレーン、この港全体で約60機あるというから、設備投資だけでも大変な規模だとわかる。




ベイクルーズの後で、赤レンガ倉庫のイタ飯屋で食べたランチ。野菜たっぷりで美味しかった。


晩秋の横浜港風景を晴れた青空の下で見られてとても楽しかったが、この他にも、横浜夜景を楽しむ「Cafe Ship」という

コースもあるから、興味ある方は試してみてはいかがだろうか。海からの眺めは、日常と違ったパノラマを体験できるから、

気分のリフレッシュにはもってこいだと思う。





ランドマークタワーを臨む汽車道では、赤く色づいたヌルデの紅葉がきれいだった。


以下はおまけの画像です。





冬桜(四季桜)の小振り・八重の花弁、咲いているかよく判らないほどの小さな花だ。晩秋から初冬に花開くが、側を歩いて
いても見逃してしまうことが多い(上)。今年の紅葉はやや遅れ気味と聞くが、色づき始めのイロハモミジの紅葉も、色が
混ざり合ってきれいなものだ(上)。2点とも、川崎市郊外の遊園地にて撮影。

2015年11月14日土曜日

フィギュアスケート・グランプリシリーズ 後半戦とファイナル戦を予測する。



浅田真央(日・25歳)の中国杯FSのテーマ曲は歌劇『蝶々夫人』、着物風コスチュームは優雅だったが、腰帯や袖の
ひらひらは演技しずらかったのでは? All Photo by Jimbio and Others


前回のブログで、今シーズンのグランプリ・シリーズ(2015/2016 Isu Grand Prix Series Figure Skating)の前半戦

 3試合をざっと総括してみたが、今回はその後半戦とファイナルの表彰台には誰が上がるのかを予想してみようとおもう。 

 ちょっと大胆な試みだが、それも一興かと。ソチオリンピックの後、昨シーズン1年間を休養し競技会に復帰した浅田真央、 

 中国杯の演技はプログラムの完成度が高くスケーティングものびのびしていた。滑る喜びが全身から感じられ、好感度も 

高かった。ジュニア戦デビュー以来10年を超える競技生活で培われたキャリアは、ベテラン選手として確固たるポジションを  

キープしていると思う。ポイントは、トリプルアクセルはじめ3回転ジャンプやコンビネーションを如何にミスなく演技できるかに  

掛かっている。他の有力選手はこの点でも同じだが、ファイナル戦の表彰台に上がるには、SP(ショートプログラム)/FS  

(フリースケーティング)の合計得点が200点を超える戦いになるだろうから、演技の正確さとテーマ曲に乗って表現する  

演技構成点(ジャンプ・ステップ・スピンの表現力)の両方の高いレベルが求められることになる。個人的に言わせてもらえば、  

SPの『素敵なあなた』(ジャズアレンジ)の演技と濃いピンクのワンピース・コスチュームの方が浅田真央には合っていると思う。





今年2月の欧州選手権(女子シングル優勝)エキジビションで、テーマ曲『クープ・アイランド・ブルース』に乗って滑った
エリザベート・トゥクタミシェワ(ロ・19歳)の演技。大胆なコスチュームと艶やかな身体の動き・手先の表現で観客を魅了した。


ファンの声援やスケート競技関係者の期待、マスコミへの対応も含めて、精一杯応えようとする゛優等生タイプ゛の浅田真央

に較べると、E.トゥクタミシェワは、スケーティングを極めようと゛我が道を行く゛感がある。一昨年のシーズン(2013/2014)は

低迷していた。というのも、3アクスルはじめ・3サルコウ・3ルッツ・3フリップ・3トゥループ・3ループ、すべての3回転ジャンプ

を競技会で試しては転倒し、またそれらを組み合わせるコンビネーション・ジャンプも試していたから、主要競技会では表彰台

に上ることはなかった。しかし、このジャンプに磨きをかけた後の昨シーズン(2014/2015)は快進撃を続け、世界選手権・

欧州選手権・グランプリファイナルで金メダルを獲得している。今シーズンもその勢いを続けているし、演技の正確さとともに

表現力の素晴らしさは秀逸だと思う。個人的には現在NO,1と言ってもいい。彼女のしなやかな身体の動きは、指先・足先

まで浸透しているし、中近東サウンドに乗った゛エキゾチック゛な雰囲気や、スピードに乗ったキレの良い動きとともに、艶のある

(セクシーと言ってもいい)演技は、とても個性的なのだ。今年19歳の彼女は、中堅選手として活躍し続けると思う。



スケートカナダを優勝したアシュリー・ワグナー(米・24歳)、彼女には珍しい純白のコスチュームで登場した。演技はほぼ
ノーミス、円熟した中堅選手として花開いた感がある。


何時もいいところまで来るのだが、なかなか表彰台真ん中に立てないでいるアシュリー・ワグナー。全米選手権を何度も優勝

、GPS戦でも優勝は経験している。2005年にジュニアデビューしているから、彼女も10年選手だ。バネのある身体から

繰り出すスピードに乗ったキレの良い演技は彼女の真骨頂、そこに表現力が加わり、ステップやスピンも難度の高いプロ

グラムを観客に見せてくれるようになった。スケートカナダFSのテーマ曲は『ムーランルージュ』、演技の緩急のメリハリと間の

取り方に、ベテランらしい味を出していた。遅咲きだった鈴木明子(日)やカロリーナ・コストナー(伊)のように、これからも

活躍してほしいものだ。 ファイナル戦で表彰台に立つのは、以上の3選手だと予想するが、正確な演技で自己ベストを出し

続ける本郷理香(日・19歳)、身長は8㎝伸びたが昨シーズンの躍進が印象深いエレーナ・ラジオノワ(ロ・16歳)、そして、

バランスの取れた優雅な演技で定評のあるグレイシー・ゴールド(米・20歳)たちも、表彰台の一角を狙える存在であること

を付け加えておきたい。



スケートカナダで優勝した(男子シングル)ハピエル・フェルナンデス(スペ・24歳)、今年3月の世界選手権を制した勢い
が続いている。持ち前の多彩なステップも健在だ。


さて、ファイナル戦の男子シングル・表彰台だが、ずばり、J.フェルナンデスと羽生結弦・パトリック・チャンの3選手だと予想

する。やはり、この選手たちの力量は抜きんでていると思う。スケートカナダのFSのテーマ曲は、フランク・シナトラのVoで

『野郎どもと女たち』、小粋なジャズ・サウンドに乗って、J.フェルナンデスはキレのいい演技を見せてくれた。4回転を含む

ジャンプをすべて決め、SP/FSの合計点が270.55という高得点をマークした。シーズン初試合でこの様な完璧なプログラム

を見せてくれたのには驚いた。コーチは羽生結弦と同じブライアン・オーサーだが、今後の二人の勝負は見物だと思う。




スケートカナダでは銀メダルだった羽生結弦(日・20歳)、FSのテーマ曲は映画『陰陽師』。摩訶不思議で面妖な世界を
演じてくれた。残念ながらジャンプのミスが続き、P.チャンには及ばなかった。


一昨年のソチオリンピックで金メダル獲得以来、羽生結弦の活躍振りは何人も認めるところ。アクシデントによる負傷や

ケガも多いが、常に第一線で活躍する姿勢にファンも多い。まだ20歳の彼にとって、これからが競技生活のハイライトと

なって行くだろう。話題の4回転ジャンプだが、ご存知のようにこの高難度のジャンプは3回転と同じように6種類ある。

アクスル・サルコー・ルッツ・フリップ・トゥループ・ループだ。彼はこの内アクスル・サルコー・トゥループを成功させて

いるが、J.フェルナンデスは全てのジャンプを飛ぶと言う(実際見たことがないので、私も良くわからないが...)。ただ、

男子シングルの戦いは、そのような高度の技を応酬するレベルになってしまっている。これは、体操競技も同じで、年々

進化する技を見る方も「スゴイ!」と言っているだけで、中身が良くわからないという状況なのだ。彼は、11月末のNHK杯

(長野開催)に出場する予定なので、ジャンプを含めた完璧な演技が見られるのを期待しようと思う。



スケートカナダを制したパトリック・チャン(カ・24歳)、ほぼノーミスの演技でSP/FSの合計271,14をマーク、
完全復活を印象付けた。


昨シーズンの1年間休場後の初戦(スケートカナダ)で優勝し、ベテラン復帰の話題を提供してくれたP.チャン。これで、女子

と同じく、ベテラン・中堅・若手三つ巴えの戦いの面白さが増してきた。彼のSPテーマ曲はジャズVoの『マック・ザ・ナイフ』

FSテーマ曲はショパンの『前奏曲第4番他』、モダンでもクラシックでも存分に滑れるのがベテランの強みだ。FSでは、4回転

を含む全てのジャンプを成功させ、スピードに乗った演技にとても滑らかな動きで全体をつなげ、終わった後のスタンデング

オベーションで会場を沸き返えらせた。とにかく、この3選手の攻防は、これからの大きな見所と話題になるだろう。この3者

に食い込む存在としては、スケートアメリカでミスのない演技を見せたマックス・アーロン(米・23歳)、ジュニアから上がって

きた宇野昌磨(日・17歳)、4回転こそないがバランスの良いしなやかな演技で観客を惹きつけるジェイソン・ブラウン(米

・20歳)を挙げておきたい。


今回のブログ作成に当たり、今シーズンのGPS戦のだけでなく、過去のシーズンの演技動画を見ることが出来た。この様な

サイトが、YouTubeの中にあることを知ったのはやや遅きに失するが、ご参考のためにアドレスを載せておきます。国内・国外

の過去10年以上にわたる競技結果を動画で見られる「お宝サイト」です。 

 
さて、今日からフランス・ボルドーで、GPSエリック・ボンパール杯が始まる。注目選手たちの活躍をじっくり楽しみたいと思う。

<この項終わり>


2015年11月13日金曜日

フィギュアスケート・グランプリシリーズ 前半戦を見て。




中国杯の女子シングルの表彰台は、浅田真央(金・中央)、本郷理香(銀・左)、エレーナ・ラジオノワ(銅・右)の3選手だった。
All Photo by Zimbio and Others


今シーズン(2015/2016年)のフィギュアスケート国際競技会(ISUグランプリ・シリーズ)がスタートしてはや3大会を終えた。

大会日程は、①スケート・アメリカ(ミルウォーキーで10/23~25)、②スケート・カナダ(レスブリッジで10/30~11/1)、

➂中国杯(北京で11/6~8)と前半の3大会に続いて、後半の3大会が開かれる。④エリック・ボンパール杯(ボルドーで

11/13~15)、➄ロステレコム杯(モスクワで11/20~22)、➅NHK杯(長野で11/27~29)、これら6戦の成績トップ6選手

によるグランプリ・ファイナル戦は12/10~13にバルセロナで開催され、今シーズンのチャンピオンが決まるのだ。それ

とは別に毎年の世界選手権は、今回ボストンで3/28~4/3で開催され、その年のチャンピオンが決まる。





中国杯の男子シングルは、ハピエル・フェルナンデス(金・中央)、金博洋キンハクヨウ(銀・左)、閻涵エン・カン(銅・右)の
3選手だった。


各有力選手は、この6大会に2度はエントリーするから、前半戦で有力選手はほぼ出揃ったことになる。今シーズンの特徴

として、男子・女子ともに、復帰したベテラン選手(浅田真央とパトリック・チャン)と中堅の実力選手(羽生結弦/ハピエル

・フェルナンデス/マックスアーロンなどと、アシュリー・ワグナー/グレーシー・ゴールド/エリザベータ・トゥクタミシェワ

など)、それに加えて台頭する若手選手(宇野昌磨/キンハクヨウなどと、本郷理香/エフゲニア・メドベデワ/エレーナ

・ラジオノワ/宮原知子など)が、三つ巴で実力伯仲の戦いを繰り広げるのが、とてもスリリングで面白くなってきた。






スケート・アメリカの女子シングル表彰台は、エフゲニア・メドベデワ(金・中央)、グレイシー・ゴールド(銀・左)、宮原知子(銅・右)
の3選手:フォト上
同じく、男子シングルは、マックス・アーロン(金・中央)、宇野昌磨(銀・左)、ジェイソン・ブラウン(銅・右)の3選手:フォト下


ISU(国際スケート連盟)のGPS(グランプリ・シリーズ)は、表彰台に上がった選手と入賞した選手(4~8位)の成績に応じて

点数が与えられ(15~3点)、その総合点でファイナル戦への出場(トップ6選手)が決まるから、真の実力者でなければ

ファイナル戦は戦えないのだ。今までの例を見てきても、フロッグでいきなりという事はほとんどない。男子では、デニス

・テン(ソチ五輪銅メダリスト)がスケート・アメリカで入賞できず、昨シーズン活躍したセルゲイ・ボロノフ(ファイナル戦銅

メダリスト)は中国杯5位、マキシム・コフトゥン(昨年中国杯とフランス杯金メダリスト)は、後半2戦に出てくるのでまだ

未知数の存在。これらの選手が後半戦でどれだけ巻き返せるのかがカギとなるだろう。




スケート・カナダの女子シングルで表彰台に上がったのは、アシュリー・ワグナー(金・中央)、エリザベータ・トゥクタミシェワ(銀・左)、
永井優香(銅・右)の3選手:フォト上
同じく、男子シングルでの表彰台は、パトリック・チャン(金・中央)、羽生結弦(銀・左)、村上大介(銅・右)の3選手:フォト下



女子では、昨シーズン活躍したロシアの若手選手の中で、身長が伸びたり(当然体重や脂肪・筋肉も増える)して、今まで

飛べていたジャンプに精彩を欠くケースも出ている。ユリア・リプニツカヤ(スケート・アメリカ6位)とアンナ・ポゴリラヤ

(中国杯4位)がどこまで巻き返せるか? また、村上佳菜子(スケート・カナダ4位)やポリーナ・エドモンド(中国杯6位)も、

上位を狙えるポジションにいると思うが、ミスのない演技をできるだろうか? ソチ五輪金メダリストのアデリーナ・ソトニコワは、

昨シーズンの休場のため今回はロステレコム杯にしかエントリーできていないので、ファイナル戦への出場は難しいと

思われる。

<この項つづく>

2015年11月3日火曜日

北信濃紅葉紀行【後編】56年振りの小学校・クラス会...<副題>古稀が来る前に(その1)




 MM君のギターを抱えて、同級生の皆さんと記念撮影。皆さんお元気でした!
Photo by TAKA


小学校卒業以来(加茂小A組)、56年振りの級友との再会だった。会場は、善光寺の北高台にある「いかほ別館」

というところで、高台から南側に長野市街と山並み(所謂善光寺平)が広く見渡せる眺めの良い場所にあった。

私が到着したお昼少し前には、すでに幹事のIM君とMA君が控室でお茶を飲みながら待っていてくれた。

2人に挨拶をすると、すぐに「あっ、TAくんだ!」とわかって声を上げた。不思議なものだが、ウン10年もたって

いるのに、子供の頃の面影を覚えているもので、私もすぐ2人がわかった。実は30代の頃、同級で高校も一緒

だったKD君に案内されて、長野のどこかで開かれた同級会に一度私は出たことがあるのだが、その時のこと

をほとんど覚えていないのだ。だから、今回が本当に久し振りの級友との再会だった。



 小学校高学年の頃に遠足で行った「素桜神社(すざくらじんじゃ:長野市芋井泉平)」のスナップ写真。
この桜は「神代ザクラ」と呼ばれる推定樹齢1,200年のエドヒガンの古木だ(天然記念物)。一番左端に
虫取り網を持っているのが私、同じ虫取り少年(立っている)がHO君。今回お会いできたTOさん・
YMさん・OMさん・TEさんも一緒に写っている。いやぁ、ほんとに懐かしいね。


事の発端は、ずっと連絡が取れずにいた私に、3週間前にIM君が突然電話をくれたことだった。彼によると、

2年後に予定している小学校古稀同級会(70歳)のため、いまだ連絡が取れずにいる何人かを当たっているうちに、

インターネットで得た情報で私に電話をかけてみたら、いきなり本人が出てきてびっくりした、とのこと。私自身

も56年も前に卒業以来、会ったことも話したこともない旧友の名前を聞いて、始めは何のことかさっぱりの理解

できなかった。とりあえず住所を教えたら、1週間後にIM君から手紙が来て、SH先生もご健在で、3年毎に開いて

いる同級会の様子と、前回開催の写真・旧友の住所録が送られてきた。古稀会には私にもぜひ参加してほしい

との案内も添えられていた。ここに至って、私も級友たちの存在と昔の面影が現実のものとして蘇えってきて、

私の近況とともに、ブログのアドレスやYou-Tubeの動画サイトを知らせたのだった。併せて、10月末に予定して

いる長野への小旅行の折、ちょっとお昼を一緒に食べようかと希望を伝えたところ、2日後に10人ほど連絡が取れて

集まることになったと電話で知らせてくれた。余りの速い展開に私も驚いたが、その折、私の歌とギター演奏が

聞きたいとの話が出て、もし知人かどこかからギターを借りて用意してもらえればOKと伝えたのだが... 



左より、TOさん・OMさん・OKさん・YMさん・TEさん の女性陣、「いやぁ~ きれいどころが揃って
婚活みたいだね~!」、HO君がすかさず「終活だよ、シュウカツ~!?」と言って、皆大笑い! 


さて、会食が始まり、ご無沙汰していた私の近況を話した後、8人の参加者各位の近況もお聞きした。68年の年輪

を経た後の皆さんのお話は、落ち着きの中に活き活きとした暮らしぶりがうかがえる内容だったので、私も皆も

とてもリラックスできて楽しかった。その後、IM君が手配して会場に持ち込んでくれたクラシック・ギターは、

4年前に、高校同期生バンド(ザ・タペストリー)が同期会でライブ演奏をしたときお世話になった楽器屋さんから

借りて来たものだと判り、不思議な縁の廻り合わせを感じたのだった。今回出席できなかったMM君からは、しば

らく弾いてない自分のギターに触ってほしい、とフォーク・ギターがMA君により持ち込まれていた。


「随分のご無沙汰なので、挨拶代わりに何曲か歌わせてもらいます。」という言葉で即席のミニライブが始まった。

「今日は譜面もマイクもなし。何時もいる私のバックバンドもなし。ついでに出演料もな~し!」と言ったら、

「わ~ぉ!拍手! 拍手! パチパチパチ!」でいきなり盛り上がってしまった(何が受けるか、よくわからないもん

!?)。曲の紹介をしながら、ボサノヴァの『コルコヴァード』・サンバの『オルフェのサンバ』をポル語と日本語

歌詞で歌い、次いでオリジナル曲の『あなたの側で』(あなそば)と最新曲の『あなたをずっと』(あなずー)を

歌った。途中手拍子を取ったりしながら、皆ニコニコと聞いてくれた。私はギターを弾き語りしながら、懐かしさの

あまり涙が溢れてしまった。こんな形で皆と再会するとは思いもよらなかったから、ほんとに思い出に残る時間と

なった。その後、持参した歌詞コピーで、『少年時代』(井上陽水)と『黄昏のビギン』(ちあきなおみ)、そして

『秋桜』(山口百恵)を一緒に歌った。MM君のギターは弦が伸び切っていたが、締めなおして伴奏に弾いてみた。

「皆さんも、弦をゆるめっぱなしでいると使い物にならなくなるから、時々ネジを巻いて弦を締めてやってくだ

さいね。」(笑)と言う落ちで、ミニライブは終わった。



左より、HO君、1席置いてIM君・MA君(幹事役ご苦労様でした。)


その後も歓談は続き、凡そわかった皆さんの近況を覚えているままに以下記します。IM君は、地元名産菓子会社を

長年勤め、定年後はシルバー・センターの仕事などをする日々。毎朝4時から、会場直ぐ近くの活禅寺で3時間坐禅を

組んでいる、とのこと。道理で坐禅僧のような風貌に見えたわけだ! そのIM君と毎朝一緒に座禅を組んでいる

MA君、現在駅近くの駐車場管理人として毎日仕事しながら、孫の遊び相手もしている。HO君は、つい最近救急車

で運ばれた話をしてくれた。夕食後急に高熱が出て、倒れて気を失い、気がついたら病院のベッドの上だった。

原因は、血液中に大腸菌が入ったため。まさか自分が救急車のお世話になるなんて思いもしなかったが、今後は

なにが起こるかわからないから、皆さんもできることは今のうちにやっておくべきだ、と話を結んだ。その話を

受けて、TEさんが、私も救急車で運ばれたことがあるのよ、と。スポーツ好きで、ある日午前中にスキーをやり、

お昼も食べないでテニスをやり、家に戻って梅酒を飲んで風呂に入ったら、出た途端ふらっと2度も倒れて、

裸のまま救急車に乗せらるところだった!(実際は着衣して運ばれた)<大笑い>。原因は「虚血性脳閉塞」、飲まず

食わずで体を動かしたから、一時的に脳に血が回らなくなってしまったのだ。現在はリゾートスキー場でレンタル

ショップを営む日々、皆さんもちゃんと水分や食べ物を取って、干からびないようにね、と話してくれた。

YMさんは、寿司職人のご主人と結婚し、その後独立して店を構えたが、彼が身体を壊してあっけなく他界。その後

ひとりで子育てし、今はエム・ウェーブ(長野オリンピックの時造られた総合スポーツ・イベント施設)で仕事の日々。

忙しいけれど、競技会やイベントでスポーツ選手やアイドルの顔を見られるのが楽しみ、とのこと。続いて、OKさん

は、農家に嫁いで毎日田んぼや畑を耕したり、ビニールハウスの花を育てている。花はトルコキキョウとストック、

半年ごとに出荷するが、朝は5時半起き、お昼後ちょっと昼寝して夕方また仕事、一日がすぐ過ぎてしまう。趣味で

陶芸とハンドベルをグループで楽しんでいる。音を合わせて1曲を仕上げるのがなかなか大変だ、とニコニコしながら

話された。



卒業アルバムに載っている旧加茂小学校・校舎、瓦屋根の平屋建物は、現在3階建ての鉄筋コンクリート
校舎に変わっている。すぐ後ろの山は郷路山(ごうろやま:右)と葛山(かずらやま:左)か?


OMさんは、父親の仕事で県内をあちこち移り住んだが、現在は東御市(上田市南)に在住。幼稚園の先生をした後

結婚し、現在は娘の孫たち2人と97歳になる母を見ている、とのこと。毎日孫たちの食事作りと宿題見で゛いまだ

貧乏ひまなしで!゛と笑っておられた。絵本の読み聞かせと地元FM局での朗読が息抜きになっているそうな。最後に

TOさんは、中学・高校と続けたバスケットボールで実業団にスカウトされ活躍したが、その後けがで現役を退き、

スキーの指導員となった。結婚したご主人は、同じ指導員だったとのこと。スキーをしながら、お互い゛好きー゛に

なったわけね!? ご主人は、伝統工芸の職人で、一昨年叙勲されたし、息子も一緒に仕事している。「43年間、毎朝

主人の弁当を作って送り出します!」に、皆「ワァ~ォ! パチ! パチ!」と歓声が上がったのだった。


2時間半程の会食時間はあっという間に過ぎ、引き続き歓談する皆さんを残して、私は一足先に失礼することになった。

再来年まで待てないので、来夏頃に゛打ち合わせ゛と称して同級会をやろうか、という話が持ち上がっているとの

こと。IM君が後からメールで知らせてくれたが、その時は恩師にもお会いできるかもしれないので、私も出席した

いと思っている。今回の旅の最後に実現した56年振りの同級会は、懐かしい人たちの元気なお顔を見られたことで、

私はとても嬉しかった。

<この項終わり>