2018年5月26日土曜日

第27回浜美展・寸感




「幻想―可視的なものから」F100・ミクストテクニック、この会を指導する松田高明先生の賛助出品作。画面を構成
するカラーと絵の具の質感変化が、重層的な精神の揺れを感じさせる抽象画大作だ。この様なクォリティの高い作品
があると、会場の雰囲気は締まる。 All Photo by Jovial TAKA




毎年恒例開催となっている浜美展に今回もおじゃました。会場の「アートフォーラムあざみ野ギャラリー」には、

横浜市青葉区周辺在住の会員34名の計124点が展示され、10年以上この会で絵画を描き続けているHIさんの案内で、

訪れる方達と共に出品作を拝見した。今年の傾向としては、会員の方々も高齢者が多くなり、力量のいる大作(F100

やF200)に取り組まれる方がかなり減ったとのこと。その分各会員の出品数は2~6点と中小作品中心に増えている

ようだ。風景画・人物画・静物画・抽象画・幻想画...広い会場を周って色々な作品を拝見したが、この展覧会

を目指して作品を仕上げて来た皆さんの熱意が感じられた。ここに載せた作品とそれに対する感想はあくまで私の

ごく個人的なものであるので、1観賞者の他愛ないつぶやきであることをお断りしておきます。




HIさん作「アクロポリスの丘」P25・油彩、ギリシャを訪れた時の取材を元にした作品、石造り神殿の重厚感と
地中海の強い陽光・空・緑が一緒に描かれている。どっしりとしていてなかなか良い。




課題の「赤と緑」をテーマに、高校時代の友人を描いた小作品『友』F4・油彩、同じくHIさん作。このグループ展を
機会に、当時の部活仲間が数人集って来場し、絵を見た後ランチを楽しむ゛女子会゛となったとのこと。モデルの
ご本人も来られたというから、いやはや賑やかだったようで!?




ITさんの「遺作」F15・油彩はタイトルなし。晩年の3年程は、゛燃えるような赤゛を使った山岳画を連作されたとの
こと。死期を悟った方が描く作品の中には、この燃えるような色が心象風景として宿っていたのだろうか? それは
我が人生を終える惜別の思いなのだろうか?





TMさん作の「爽秋」F30・油彩、印象派の点描をもっと細かくした感じの風景画だが、タイトルが面白い。その爽やか
感が伝わってくる作品だ。紅葉と常緑と池と空の色バランスがいい。



2018年5月22日火曜日

「早春の姫川源流域ヤマメ釣りと香草ホイル包み焼」動画公開のお知らせ




「早春の姫川源流域ヤマメ釣りと香草ホイル包み焼」YouTube投稿動画より



4月中旬に出かけた白馬村姫川の渓流釣りで撮影した動画と画像を2分18秒に編集し、YouTubeにて公開しました。

春まだ浅き姫川は流水量も少なく、寒さも残っていましたが源流の山女魚が出迎えてくれました。今回は釣り上げた

2匹を料理し、地元の新鮮な食材と共に「香草ホイル包み焼き」として堪能しました。釣りの魅力に釣果を料理して食

するという新たな楽しみが加わり、とても嬉しい旅となりました。また、動画中挿入音楽として私のオリジナル曲

あなたの側で」(通称゛あなそば゛)を音友と一緒に演奏し音入れとしました。


どうぞご覧いただくようご案内します。


2018年5月17日木曜日

相模原麻溝公園のクレマチス




ジャックマニー系の「ミケリテ」、黒味がかった赤紫色と花芯のクリーム色が美しい。4~6弁花(実際は萼片)が横向きに
咲き、花付はすこぶる良い。五月の明るい陽射しが空から降り注いでいた。相模原横溝公園にて All Photo by Jovial TAKA





きっかけは新聞記事の紹介(朝日・5/14日朝刊)だったが、相模原麻溝公園のクレマチスが見頃というので花友と出かけ

てみた。この公園のクレマチスは数年前に一度訪れたことがあるのだが、手入れや管理が充分でなかったのでかなり

みすぼらしい状態だった。その時は、やはり入園料を取るなりしてでも手間とお金をかけないと、きれいに咲かせる

のは難しいね! という印象だった。それが、新聞記事になるくらいなら一つ出かけてみよう、という感じで好天の五月

の午前中に出張ってみた。




フロリダ系「テッセン」は、中輪の白い6弁花に大きな紫色花芯(雄しべ)が特徴で、中国に自生する原種。日本に
自生する原種「カザグルマ」(パテンス系)とともに、数少ない貴重品種になっている。



ヴィチセラ系の「パゴダ」は、下向きに薄紫色のベル型4弁花を開く。中輪の小振りな花と小さな蕾を沢山つける
ので、軽やかな風情がなかなか良い。



実際には、新聞が伝えた230種8,000株のクレマチスの内、遅咲き種を中心に花が見事に咲いていてとても見応えが

あった。帰った後で少し調べてみたら、相模原市とボランティア団体が主催する「クレマチスフェア」が、前週末

の5月12・13日に開催され、結構な賑わいだったようだ。行った当日は平日でフェアも終わっていたのでさほど混雑

していなかったが、新聞の記事を見てこられたと思しき方々もちらほら散見された。また、この公園に植えられ

ているクレマチスの栽培管理は、「相模原クレマチスの会」がボランティアで行っているとのことで、長年に亘る

ボランティア活動に対し最近(今年1月)相模原市から感謝状が贈られたこともHPに記事が掲載されていた。





大輪の六弁化を満開に広げていたのは、ジャックマニー系の「マーガレットハント」。ピンクがかった紫色の花付が
すこぶる良く、この日見た中では花数NO,1だった。




テキセンシス系の「這沢(はいざわ)」、お馴染みのチューリップ形の薄紫4弁化を下向きに咲かせていた。作出者
は小沢一重氏、濃い紫色の「篭口(ろうぐち)」・濃いピンク色の「押切(おしきり)」など同タイプのクレマチス
珍しい品種ということで今では人気が高く、貴重な苗は価格も高いようだ。



花種としてのクレマチスは、バラの花に劣らず愛好者が多いのは良く知られているが、かくいう私もクレマチス愛好

家の一人だ。自宅のベランダや居住地に隣接する公園の花壇で今は3種のクレマチスを育てているが、挿し木で株を増

やすことも試みている。株をお分けした先でまた花が見事に開いてくれるのも楽しみだ。だから、栽培や管理に手間

ひまがかかるのも承知している。数年前には余りにみすぼらしかったクレマチスの花木が、今年は見事に開花して

いるのを見て、ボランティア活動に精を出された方々のご苦労と楽しさを推察させていただいた。悪質事件や常軌を

逸した出来事が多い今のご時世で、何か一服の清涼剤をいただいた気持ちで心が和んだ日だった。




赤紫色の大輪6~8弁花を沢山咲かせていたのは、パテンス系の「楊貴妃」。凛として上品な花姿は名前にも負けて
いない。宇田川正健氏作出と紹介されている(湘南クレマチス園HP)。




中輪の6弁・薄紫花(中央に桃色ライン)を横~下向きに開くヴィチセラ系「プリンス・チャールズ」。すこぶる花
つきが良いので、フェンス仕立てやポール仕立てに向いている品種。テキセンシス系4輪チューリップ咲き赤色花で
「プリンセス・ダイアナ」という品種があるが、現在私宅のベランダで育成中。花はこれからだが、「プリンス・
チャールズ」は生憎置いてない。



2018年5月12日土曜日

2018・多摩川稚アユの遡上




体長10㎝程の稚アユ、返しのない小さな毛鉤に次々とアタックしてきた。多摩川の石に付いた苔を食む両顎も硬い
ので、水中での引きはとても力強い。春から初夏(3月下旬から6月初め)にかけて、東京湾から遡上してくる。
All Photo by Jovial TAKA



例年多摩川での釣りは3月中頃から始めるが、今年は気温の低い日が多く、また降雨量も少なくて水位が上がらず、

4月初めに一度竿を出しただけだった。5月の連休明けに少しまとまった雨が続いたので久し振りに多摩川に繰り出

してみた。前夜から明け方までの雨で川は濁って水位が上がっているかと思ったが、午後の多摩川はかなり水量が

少なく、岸辺の石が川中まで露出していて、何時ものポイントも大分変っていた。私がよく行くポイントは、大き

な溜まりからなだらかなザラ瀬に水流が変わり、再び次の大きな溜まりに流れ込んでいく場所だが、川幅(水が流れ

ている)が40m位あるので、その日の水量によって絶えずポイントが移動する難所だ。その分、その日のポイントを

見極めて魚が餌を捕食する場所を探る面白さもあるというわけだ。




オイカワやウグイ用の毛鉤(針に返しがある)を使うと、アユが掛かった場合は硬い顎に食い込んでしまい針外しが
大変なことになる。それゆえ。毛鉤でも友釣りでも鮎針はすぐ外せるように返しがない。



この日、毛鉤にアタックしてきて釣り上げた魚の種類は、アユ:7割・オイカワ:2割・ウグイ:1割の比率で圧倒的

に鮎が多かった。この傾向は、オイカワの産卵期が始まる6月初め頃まで続く。鮎が上流に遡上してしまう6月中頃に

は、川の主役はオイカワに移るのだ。アユの遡上のことが気になってちょっと調べてみたら、「成魚による産卵は

に川の中流域で行われ、孵化した幼魚は海に下って海中のプランクトンを食べて冬を越す。天然の稚アユは春から

初夏にかけて川を遡上する」(朝日新聞コトバンクより)とのこと。実際に鮎が魚道を遡上する様子がYouTube動画に

投稿されているので、以下ご覧になれます。





【4K60P】アユの遡上(2108年5月4日) 多摩川・二ヶ嶺上河原堰堤にて YouTubeより




上の動画の舞台となっている二ヶ嶺上河原堰堤は、右岸(手前・調布市側)に魚道が設けられているので、ここを
多くの鮎が遡上していくのだ。YouTubeにも沢山の動画が載せられているのにはちょっとビックリした。



多摩川の上流域や秋川では放流したアユの友釣りが盛んだが、私自身はあまり興味がない。自宅近く多摩川でも20㎝

を超えるアユがかかることも時々あるが、それを食すには大いなる勇気と強靭な胃袋を必要とするので、私自身はご

遠慮申し上げている。この午後の釣りは、堰の放流のせいか、あるいは支流の濁りが流れ込んだのか、一時笹濁りで

水量が増えた時間があったが、概ね静かな水流だった。針に返しのない分、針掛かりしてもばれるケースが時々あった

が、10数匹を釣り上げて納竿した。雨上がりて晴れあがった多摩川は、とても気持ちが良かった。梅雨までの間はし

ばらく猛暑にはならないいい季節が続く。




オイカワのメス、この日針に掛かったのはほとんどメスだった。産卵期が始まるとオスの割合が増えて、強烈な
引きを楽しめるようになる。


時折ウグイも挨拶に来る。



川底の石も露出し水位が低いこの時期の多摩川、梅雨時の大雨あるいは連続の豪雨でもないと、なかなか水位は
回復できないだろう。


2018年5月4日金曜日

クレマチスH.F.ヤングと天塩の開花




棟東側花壇で咲き揃ったクレマチスの花、薄紫の色も鮮やかで通る人たちの眼を楽しませている。昨秋咲いた2番花は
6枚花弁で先祖帰りをしたが、今春は8枚花弁に戻った。花好きのADさんが蕾を数えたら60個あったとのこと。ちょー暇
な御仁もいるものです。All Photo by Jovial TAKA



クレマチスH.F.ヤングは、パテンス・ラヌギノーサ系の大輪四季咲種で、花径は15~20㎝程あり、うす紫色の花(実際

は萼片)がとても見応えがあるので、毎年咲かせて楽しんでいる。鉢から土に下ろして2年目のこの春は、支柱に枝を

整理して結わえたのが良かったようで、葉と茎をのばして沢山の蕾を付けた。例年より早めの4月下旬に咲き始めて、

見事な咲きっぷりとなった。こんなに多くの蕾を付けたのは私も初めての体験、花好きのご近所さんにも話題を提供

してくれた。



挿し木して増やして1年目の同種クレマチスの花、自宅ベランダできれいに咲いた。花芯のクリーム色と萼片の
薄紫色のコントラストがなかなか良い。




HIさんの庭で咲いたパンジー・ビオラは、色鮮やかな黄色と濃赤色のコンビカラー、花弁に幾筋もの線が入っている
のが面白い。




昨年も沢山の花を開いたクレマチス天塩は、今年も花友の庭で咲き始めた。蕾から開いた直後はやや赤みのある紫色、

それが満開になるに従って青味を帯びた紫色になり、最後は白っぽい紫色と変化していく様がとても魅力的だ。やは

り、冬場の枝整理と支柱への誘引が上手く行ったようで、4月の終わりから目を楽しませてくれている。凛として爽や

かな花姿は、クレマチスの中でも私の好みだ。





HIさん宅の庭で見事に開花したクレマチス天塩(てしお)、パテンス系八重咲きの花(萼片)は剣状とんがり花弁が3~4層に
重なるので、とても見栄えがする。





同じパンジービオラでも濃赤色と白・紫色の寄せ植え、爽やかな色合いが眼に心地よい。






クレマチスの咲く花壇の隣りでは、春先に株を植え付けたキキョウの芽が伸び始めた。夏の開花が楽しみだ。その手前
には、種まきして育てたコスモスの苗が葉を伸ばしている。夏から秋にかけての長い花期が、これから始まるのだ。
春夏秋冬、季節の折々に咲く花を楽しめるのは嬉しいことだ。