「なつかしのCM レナウン ワンサカ娘」YouTubeより
■作詞・作曲:小林亜星、唄:シルヴィ・バルタン(他にかまやつひろし・弘田三枝子バージョンなどもあり)、
昭和41(1966)年に発表されたもの。白黒幾何学模様のバックデザインもさえていたし、フレンチPOPSの
S.バルタンのを起用した唄も斬新だった。当時私は大学でフランス語を学び始めたばかりだったから印象が
より強かったかも知れない。
私達の記憶については、聞いたその場ですぐ忘れてしまうものや、何度聞いても覚えられないものもあるかと思え
ば、何十年前のことでも昨日のことの様にはっきり覚えているものもある。最近、日常のある瞬間にふっと想い出
してしまった歌詞とメロディがあった。いわゆる「コマソン」(CM Song)なのだが、『レナウン ワンサカ娘』とい
う曲で、ファッションメーカー・レナウンのブランドをPRするテーマ曲だった。
G G D7 G
♪ドライブウェイに春が来りゃ イェイェイェ イェイイェイ イェイェイェ イェ!
G G D7 G G
プウルサイドに夏が来りゃ イェイェイェ イェイイェイ イェ! いいわ!
C G C G
レナウン レナウン レナウン おしゃれでシックなレナウン娘が
D D D7 G
わんさか わんさか わんさか わんさか イェーイ イェーイ イェイ イエーイ! ♪ (2番もあり)
小林亜星も、よくこんなリズムカルで軽やかなメロディと歯切れのいい歌詞をを作ったもんだと感心するが、バック
のモノトーンのアニメデザインや画面構成には、時代の息吹のような力強さが感じられてなかなかインパクトがある。
原曲はAbなのだが、Gにしてコードを付け、かようかい(毎週火曜日に喜多見の喫茶店に集って音楽を楽しむ会)で仲間
たちにGt弾き語りで歌って聞かせてみたら、さすがにこの歌はほとんど皆が知っていた。「イェーイ イェーイ イェイ
イエーイ!」という乗りの良さで、一緒に歌っても楽しい歌だし、今でも新鮮だ。当時レナウンは、メンズブランド
「D'URBAN(ダーバン)」で人気フランス俳優のアラン・ドロンをイメージキャラクターに起用したり、アメリカ俳優
チャールズ・ブロンソンが男性化粧用品「マンダム」に登場したり、日本経済の高度成長期だったこともあって、世
の中元気で賑やかだった。
[CM] FAMILIA ロータリークーペ・ YuoTubeより
■昭和43(1968)年、ファミリーカーで発売されていた MAZDA FAMILIA にロータリーエンジンを搭載した
スポーツバージョンが発売されたときのCM Song。布施明の力強く歌い上げるような曲がTVから流れると、
思わず聴き入ってしまったのを思い出す。作詞・作曲者不明(ご存知の方は教えて欲しい!)
Am Am/A7 Dm/G7 C/ E7 Dm Am B7 E7
♪光あふれる 夜明けの中で あなたのために 僕は生まれた
Am Dm/E7 Am
ファミリア ロータリー クーペ
Am C Dm E7 Am Dm E7 Am
空を舞う小鳥よ 君の世界へ 僕はめざす 廻る 廻る ロータリー
C D G A
トップ オブ クーペ ロータリー クーペ ♪
この曲のイントロと出だしは、バラード風のアルペジオなのだが、後半は勢いのいい行進曲風で、日本のモータリ
ゼーション黎明期に、この車が日産のスカイラインGTRとカーレースを競った頃の熱気が伝わって来るような雰囲
気を持っている。布施明の原曲キーはCm、高音をシャウトするのは我々にはちょっと無理なので、コードはAmに
下げている。エンディングがメジャー音に変わっていくのもかなりシャレたメロディラインだ。残念ながら、この
コマソンを覚えている人は、かようかいのメンバーにはいなかった。その当時はまだ、車の運転免許を持っている人
も少なかったからなぁ。かくいう私も、会社勤めを始めてから3年目に運転免許を取得した。残念ながら私自身は、
ロータリークーペもスカジーも運転したことはなかった。
TOKYO FM 「ワールドオブエレガンス」1993年3月30日 E D 【細川俊之氏追悼】YouTubeより
■ファッションメーカー・ワールドが提供していたお昼のFMラジオ番組テーマ曲、ナビゲーター細川俊之の
しっとりとした語り口と共に、クラシックピアノやフルートなどで奏でられる楽曲がオンエアされた。1976年
から1993年の17年間続いた人気番組だった。唄はジャン・ミッシェル・カラディック、作曲はいずみたく
(いずみたく作品集に収録)。原曲はGmだがDmでコードづけ。
Dm C Dm
♪ Pourquoi mon Dieu ju suis né en mort?
Dm C F
Pourqoui dont suis je né ici pas?
D7 Gm Dm A7 Dm - D7
Pour tourjour World World c'est puor te connaître
Gm Dm A7 Dm
Tu est l'amour eternelle d'abord de l'amour ♪
J.M.カラディックの初代オープニング曲は、「愛の世界」のタイトルで1976年から1982年までオンエアされたという
が、昼間のオフィスでまた移動中の車中で、ふっと寛げる時間だった様に思う。ストリングスとGtに乗った美しい
ラブバラードを、今歌ってみるとなかなかいい曲だと感じる。かようかいのメンバーたちは、何処かで聞いたことが
あるとは言うものの、歌詞がわからないのでよく覚えてはいない、というのが大方の印象だった。
橋本国彦:お菓子と娘(西条八十) 唄:小川明子 YuoTubeより
■「不二家フランスキャラメル」のCMソングに使われた「お菓子と娘」、原曲は昭和4(1929)年ビクターから
発売された戦前の歌曲。作詞:西条八十・作曲:橋本国彦、当のお菓子は昭和9(1934)年に発売された(不二家HP)
というが、私が覚えているのは1960年代のことだ。ずっとこの曲を使っていたのだろうか? 何時発売中止になった
のかもよくわからないのだ! 原曲のコードCのまま。
C F G7 C C F G7 G7
♪ お菓子の好きな パリ娘 二人そろえば いそいそと
F C
角の菓子屋へ ボンジュール
C F G7 C C F G7 G7
選る間も遅し エクレール 腰もかけずに ムシャムシャと
F G7 C
食べて口拭く パリ娘
C F G7 C C Am Em Am
残るなかばは 手に持って 行くは並木か 公園か
F G7 C
空は五月の 水あさぎ
C Am F G Am Em Dm E7
人が見ようと 笑おうと 小唄交じりで かじりゆく
Am Em F G7 F G7 C
ラーマチーヌの 銅像の 肩でつばめの 宙がえり ♪
詩人にして童話作家、童謡や歌謡曲の分野で大きな足跡を残した西条八十と、東京音楽学校(東京芸術大学)教授の
橋本国彦のコンビが作った歌曲が、洋菓子不二家の製品CMソングに使われた経緯は良くわからない。が、西条八十
がフランス留学中に体感した巴里の街角風景がベースになっているのは想像できる。「不二家フランスキャラメル」
のパッケージは、トリコロールのフランス国旗の真ん中に可愛い少女が描かれていた。とても洒落たPKGで、異国
情緒をおおいに醸し出していた。味は3味あって、バニラとチョコとコーヒーだったと聞くが、残念ながら私は食べた
ことはない。昨今の様なコンビニもなかった時代だから、お菓子屋に買いに行くのもはばかられたのだった。:現在
は発売していない。一度食べてみたかったなぁ! 「♪お菓子の好きなパリ娘~」の一節は、平易な言葉ではあるが、今
でも心に残るフレーズで時折ふと思い出してしまう。かようかいのメンバー達は、この曲を何処かで聞いたことが
あるなぁ!? と言いながら、仔細は知らなかった。そう言えば、「♪おぉ、チェルシー もひとつチェルシー♪」とか、
「♪美しい人生よ かぎりない喜びよ この胸のときめきを あなたに~♪」などもあったなぁ...