2018年5月17日木曜日

相模原麻溝公園のクレマチス




ジャックマニー系の「ミケリテ」、黒味がかった赤紫色と花芯のクリーム色が美しい。4~6弁花(実際は萼片)が横向きに
咲き、花付はすこぶる良い。五月の明るい陽射しが空から降り注いでいた。相模原横溝公園にて All Photo by Jovial TAKA





きっかけは新聞記事の紹介(朝日・5/14日朝刊)だったが、相模原麻溝公園のクレマチスが見頃というので花友と出かけ

てみた。この公園のクレマチスは数年前に一度訪れたことがあるのだが、手入れや管理が充分でなかったのでかなり

みすぼらしい状態だった。その時は、やはり入園料を取るなりしてでも手間とお金をかけないと、きれいに咲かせる

のは難しいね! という印象だった。それが、新聞記事になるくらいなら一つ出かけてみよう、という感じで好天の五月

の午前中に出張ってみた。




フロリダ系「テッセン」は、中輪の白い6弁花に大きな紫色花芯(雄しべ)が特徴で、中国に自生する原種。日本に
自生する原種「カザグルマ」(パテンス系)とともに、数少ない貴重品種になっている。



ヴィチセラ系の「パゴダ」は、下向きに薄紫色のベル型4弁花を開く。中輪の小振りな花と小さな蕾を沢山つける
ので、軽やかな風情がなかなか良い。



実際には、新聞が伝えた230種8,000株のクレマチスの内、遅咲き種を中心に花が見事に咲いていてとても見応えが

あった。帰った後で少し調べてみたら、相模原市とボランティア団体が主催する「クレマチスフェア」が、前週末

の5月12・13日に開催され、結構な賑わいだったようだ。行った当日は平日でフェアも終わっていたのでさほど混雑

していなかったが、新聞の記事を見てこられたと思しき方々もちらほら散見された。また、この公園に植えられ

ているクレマチスの栽培管理は、「相模原クレマチスの会」がボランティアで行っているとのことで、長年に亘る

ボランティア活動に対し最近(今年1月)相模原市から感謝状が贈られたこともHPに記事が掲載されていた。





大輪の六弁化を満開に広げていたのは、ジャックマニー系の「マーガレットハント」。ピンクがかった紫色の花付が
すこぶる良く、この日見た中では花数NO,1だった。




テキセンシス系の「這沢(はいざわ)」、お馴染みのチューリップ形の薄紫4弁化を下向きに咲かせていた。作出者
は小沢一重氏、濃い紫色の「篭口(ろうぐち)」・濃いピンク色の「押切(おしきり)」など同タイプのクレマチス
珍しい品種ということで今では人気が高く、貴重な苗は価格も高いようだ。



花種としてのクレマチスは、バラの花に劣らず愛好者が多いのは良く知られているが、かくいう私もクレマチス愛好

家の一人だ。自宅のベランダや居住地に隣接する公園の花壇で今は3種のクレマチスを育てているが、挿し木で株を増

やすことも試みている。株をお分けした先でまた花が見事に開いてくれるのも楽しみだ。だから、栽培や管理に手間

ひまがかかるのも承知している。数年前には余りにみすぼらしかったクレマチスの花木が、今年は見事に開花して

いるのを見て、ボランティア活動に精を出された方々のご苦労と楽しさを推察させていただいた。悪質事件や常軌を

逸した出来事が多い今のご時世で、何か一服の清涼剤をいただいた気持ちで心が和んだ日だった。




赤紫色の大輪6~8弁花を沢山咲かせていたのは、パテンス系の「楊貴妃」。凛として上品な花姿は名前にも負けて
いない。宇田川正健氏作出と紹介されている(湘南クレマチス園HP)。




中輪の6弁・薄紫花(中央に桃色ライン)を横~下向きに開くヴィチセラ系「プリンス・チャールズ」。すこぶる花
つきが良いので、フェンス仕立てやポール仕立てに向いている品種。テキセンシス系4輪チューリップ咲き赤色花で
「プリンセス・ダイアナ」という品種があるが、現在私宅のベランダで育成中。花はこれからだが、「プリンス・
チャールズ」は生憎置いてない。



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