2017年11月26日日曜日

晩秋の下部温泉と富士五湖巡り(その3.快晴の富士五湖巡り)




富士三景① 富士宮市の稲子から山道を走り桜峠を越えて柚野に出た途端、前方に現れた富士山の雄姿。快晴の紺碧
色の空の下、冠雪した5合目付近まで白い頂上と群青色の山裾が、美しい稜線を見せていた。今まで見た富士山の中
でも最高山姿だった。感激!!



下部温泉宿の温泉と料理を満喫した後、2日目の朝は早めに宿を出発した。宿の女将とスタッフが見送ってくれたが、

最後まで行き届いたサービスを実感した。出がけに、下部川にヤマメが生息するのを聞いて詳細を聞きたいと言った

ら、宿向かいの理容室で遊漁券の扱いがあり、店主が詳しいというのでちょっと寄ってみた。透明度の高い清流の

管轄は富士川漁協であり、数キロ先の上流集落までと下流富士川との出会いが釣り場とのこと。出かけるついでに

しばらく上流に車を走らせて、川の流れと渓相を見てみた。小さな川だが要所要所に渓流魚が居つきそうなポイント

があったので、またの機会に竿を出してみたいものだと思った。




富士三景② 柚野の田園地帯を通過中に、建物も電線もない一角を見つけた。南東の方角から見る富士山は初めて
のことだが、その美しい稜線がひと際鮮やかだった。美しい!! 画面右隅には車を止めて撮影中のおじさんカメラ
マンが若干一名。


今日のドライブコースをどうしようか? と連れと相談し、北上して300号道路(通称:本栖みち)を行くよりも、一旦南下

して富士宮市の稲子まで行き、そこから北上して富士五湖を目指す方が面白そう、ということになった。富士川とJR

身延線に挟まれて南下する県道10号線は、通称「富士川・身延線」と呼ばれているが、道中信号も少なく(あるのは、

JRの駅近辺のみ)富士川の広い河原と清流を見ながら走るのでとても気持ちのいい道路だった。「気持ちいいねえ、田舎

道は!」と言いながら、快晴で雲一つなく晴れあがった空の下を走り続けた。主要道路は富士川西側の52号道路なのだ

が、こちらを選んだのは正解だった。南部町を抜けて、JR稲子駅から北上し469号道路に入り、稲子小の先で狭い山道

に入り山越えした。桜峠を下ってすぐに開けた田園地区に入った途端、前方に富士山の雄姿が突然現れた。快晴の空の

下、冠雪した頂上と山裾のきれいな稜線を見て息を飲んでしまった。こんなにきれいな富士山の姿は生まれて初めて

だった。そしてこれが、この旅のハイライトだった。その日一日中、富士山の南側から西側・北側へと、変わりゆく山

姿を随所で眺めることになった。何ともぜいたくな旅を経験したものだった。




富士三景③ 冬の花「木立ダリア」(別名:皇帝ダリア)と富士山との珍しいツーショット、私にとっても初めての
撮影シーンだった。花の青みがかった薄紅色と山頂冠雪の白、そして紺碧の空色のコントラストがきれいだった!!



その後、富士山裾野の平野道を通って、柚野から田貫湖(人造湖で富士五湖には入らない)に寄り、朝霧高原を抜けて

本栖湖へ。そして、精進湖(しょうじこ)・西湖へと廻ってみた。河口湖と山中湖を加えて富士五湖となるのだが、両

へは度々訪れているので今回は寄らず仕舞いだった。西湖でそろそろお腹も空いたので、湖畔にある小さなレスト

ランに寄ってみた。普通の食堂という感じだったが、2人でうどんを頼んだところこれがとても美味しかった。ほう

とうに似たやや太めで堅打ちのうどんだったが、もちもちしていて食感が良かった。店内にはジャズがBGMで流れ

ていてゆったりした心地良さだった。



田貫湖畔の紅葉もきれいだった。快晴ではあったが北風が強く寒い日でもあったが、湖畔ではヘラブナ釣りをする
釣り人が10名ほど釣り糸を垂れていた。



田貫湖から真東に、「大沢崩れ」と呼ばれる岩石崩落の亀裂が真正面に臨める。年々亀裂が大きく深くなっている
というが、この角度からの眺望が、一番険しい富士山の姿だ。何年か後には富士山の姿も大きく変わってしまうか
も知れない。ただし、その頃には私はあちら側に逝ってしまっているだろうが。



精進湖に寄ったのは昼時をやや過ぎた時刻だったが、西北方向からの富士山の姿はやや影っていたし、午後の空も
大気に霞みが出始めていた。稜線もややいびつな感じがしている。山高帽氏の私のスナップを一枚撮ってもらった。
Photo by HI



食べ終わって会計をするときに、ふとテーブルにセットされた小さな人形たち(ミュージシャン)を見つけてびっくり

した。音楽に合わせて、小さな人形たちが各パートの演奏動作をしているのだった。店主のおばさんによると、10

年ほど前におもちゃメーカーのバンダイで発売されたものを五万円ほどで購入したとのこと。オリジナルのメンバー

(Pf/Gt/Sax/Dr/Ba/Tp)の6人にVoの女性を加えたのだが、限定2,000セットの発売(Kenwood製のアンプ付き)だったそ

うな。今では入手困難で、ネットの中古販売では18万円ほどのプレミアム値が付いている、と話してくれた。丁度

演奏曲が「シャドゥ・オブユア・スマイル」だったので、しばしそのクリアなサウンドと精巧な人形の動きを見て

楽しんだ。ついでに動画も撮影させてもらった(YouTubeに何本かの投稿動画もアップされている)。富士五湖の西湖

で、こんな不思議な体験ができたのはとてもラッキーだった。




バンダイ社製の「Little Jammer Pro」のミュージシャンたち、人形は約15㎝の背丈だ。音楽に合わせた動きは
とても精巧で、思わず笑ってしまうほど楽しい。



連れが忍野八海をまだ見たことがないというので、帰り道にちょっと寄ってみた。私が20年程前に訪れた時は、富士

山の湧き水がこんこんと湧きでる池に、ニジマスが悠々と泳いでいて、鄙びた中にも神秘的な趣があった。ただし、

最近は観光客も増えているから人出が多いかもしれないね、と話ながら到着してみると、あにはからんや! 駐車場は

車やバスで混んでおり、売店や飲食店が軒を並べ、東南アジアからの旅行客がアイスクリームなどを頬ばりながら

闊歩していた。ヤレヤレ、とてもゆっくり見てなど居られないね! と早々に退散した。帰路は下の139号道路を走り、

都留と大月を抜けて中央道に入り、調布で下りて夕刻には自宅に戻った。


晩秋の下部温泉と富士五湖を巡るドライブ旅行は、好天に恵まれて快適だった。2日目は雲一つない秋晴れの下、

富士山の眺めを満喫しながらの旅だった。時折交代しながらの車運転だったので疲れもさほどなかった。下部温泉

の温泉浴と会席料理も堪能できた。走行距離は計450㎞、HIさんの愛車Honda Fitは何のトラブルもなく、山や野

をスムーズに駆け巡ってくれた。冬の季節に入る前の楽しい旅だった。


<この項終わり>


2017年11月25日土曜日

晩秋の下部温泉と富士五湖巡り(その2.久遠寺と下部温泉)




久遠寺の石段は、三門から本堂に続く287段の急石段だが、今回は国道52号(身延道)から山道を抜けたら、
久遠寺の駐車場に直に着いてしまったので、この有名な急石段は上らずにすんだ。
All Photo by Jovial TAKA



早川探索を早々に切り上げ、山を下りれば紅葉もまだ見られるだろうと身延山久遠寺に向かった。まだ昼前だった

が、雲が切れて陽が差してきた富士川沿いの52号道路をゆっくりと走った。信号も少なく広い道なので車も走りや

すかった。NAVIに従って枝分かれした山道をしばらく走って行ったら、山を下った先でいきなり久遠寺の駐車場に

着いてしまったのにはビックリ! 南側の正門からの道ではなく、北側の裏道から近道で入った様だった。もう10年以

前に、春のサクラを見に来た時には、久遠寺と全山・寺々に枝垂れ桜が植えられていて見事な眺めだったのを思い

出した。久遠寺の本堂や伽藍の脇にも、樹齢数百年と言われるサクラの古木が沢山の花房を枝垂れていたのは、壮麗

な美しさだった。連れと本堂をお参りし、ついでに本堂に続く祖師堂と報恩閣を参拝した。シーズンオフなので参

拝客は少なかったが、仏道を学ぶ大学と書院を備えた日蓮宗総本山のアカデミックな雰囲気と荘厳な趣きを楽しませ

てもらった。この周辺は紅葉の名所なのだが、西側の山陰になるせいかまだカエデは色づいておらず、紅葉には早過ぎ

ようだった。



報恩閣の受付脇に置かれていた生け花がきれいだった。仏花らしからぬ華やかさがあって目を楽しませてくれた。



身延山久遠寺の本堂・祖師堂・報恩閣(奥から)の佇まい、報恩閣前の池脇には樹齢数百年と言われる枝垂れ桜が
すっかり葉を落として佇んでいた。


久遠寺の三門から下る道の両側には、仏具屋や土産物屋が続いていたが、如何にも古色蒼然とした街並みで大正時代

にタイムスリップしたような気がした。駐車場に車を入れて甘味屋に入り、熱いお汁粉をいただいた。天気は良かっ

たが冷え込んでいたので、身体が温まり、焼き餅と小豆の甘みが身体に元気をくれたように感じた。今夜の宿の食事

が楽しみだったので、道中はコンビニで肉まんを買って食べたり、煎餅を車中でかじったりの小腹食いで済ませて

来た。



夕食は前酒の自家製梅酒に始まって、10種の会席料理が次々と運ばれてきて、眼とお腹を満たしてくれた。各皿の
味付け・盛り合わせ量も申し分なく、地酒の「大冠」をぬる燗で飲みながら、とても美味しくいただいた。中で
もヤマメの塩焼きは絶品、竹籠に入れて杉の葉と共に運ばれてきたのには大喜び。仕立てのきれいさは絶妙、
スタッフのサービスが行き届いていたのも気持ちが良かった。この宿の会席料理が気になる方は、以下のHPを
覗いてみて下さい。板長の案内と共に、各種のメニューが載っています。 http://iyasu.com/dish/



さて、陽射しも午後遅くの淡い色になってきたので、そろそろ今夜の宿へ向かおうということになり、下部(しもべ)

温泉を目指して52号道路に戻って北上し、富士川に架かる橋(波高島バイパス)を渡り、JR下部温泉駅からしばらく

山道を上って行くと宿はあった。温泉街は、下部川に沿った狭い山間いの道路脇にあり、全客室23部屋のこじんま

りした宿だった。ここは連れが予約してくれたのだが、「健康・旬彩の宿」と名打つ宿で、硬水・アルカリ度PH

9,5のすべすべした温泉質と、板長の腕によりをかけた会席料理が特徴と聞いていた。泊り客の評判もネットでは

とても良いのも聞いていたので、楽しみにしていたのだ。

宿に着いて早速大浴場「南天の湯」に浸かってみた。ここ一年私的には、住む棟北側の四本桜公園の清掃・手入れや、

南側庭の芝生の手入れ(雑草取りや除草作業)に加え、今月には協力してくれる人たちと、アカメモチの生け垣刈り込

みまでやったりしたので、その作業が一段落して周辺の美観が整ったことへの゛ご褒美゛と言うか、疲れ休めの意味

合いもあったので、温泉浴はまことに気持ちが良かった。五種類のお湯(熱湯・ぬる湯・歩行浴・泡風呂・サウナ)に

全部浸かってみたが、「泡沫浴」という泡風呂は、下から強力な泡が沢山噴き出ていて、腰や肩や身体各所に気泡が

当たって、格別に気持ちが良かった。なんだか生き返ったような気持ちになった。ほぼ1時間程温泉に浸かっていたが、

部屋に戻ったら連れは「よくそんなに長く入っていられるわねぇ!」とあきれていたが...




翌朝の朝食も美味しくいただいた。右上の鍋は湯豆腐、画面の料理の他に朝がゆ(モチモチ味で美味)・ご飯と
味噌汁があり、量的にも丁度良く全部平らげた(ご飯はお変わりしたが)。


<この項つづく>


2017年11月24日金曜日

晩秋の下部温泉と富士五湖巡り(その1.早川l流域)




早川上流域の奈良田湖からの帰路、西山温泉付近で見た早川の白濁した流れと県道37号線の景色。渓谷の紅葉は
まだ残っていて、雲間から差した陽射しを受けて山々はきれいだった。All Photo by Jovial TAKA



程なく秋も終わりである。今月初めに高遠城址の紅葉を満喫して、もう紅葉見物はいいかな? とも思っていたのだが、

標高の高い山々はすでに落葉しているものの、1,000m以下の山や街はこれからのところもあるので、やや南方面の

地域に行ってみようと、旅友のHIさんとドライブに出かけた。大まかな目標として、一つは富士山に次ぐ日本で2番

目に高い南アルプスの北岳と、ここを源流とする富士川支流の早川流域と下流の身延山近辺。もう一つは、ここから

富士川とJR身延線に沿って南に下り、富士宮市付近から北上し富士山西側から富士五湖を巡ってみよう、という計画

だった。あくまでアバウトなものなので、気楽なぶらぶら旅で途中面白そうなところがあれば立ち寄り、時間に制約

されない気ままなドライブを決め込んで出かけた。




富士川合流点から約35㎞の上流にある西山ダムは、水門修理中でダム湖の奈良田湖は水が抜かれて哀れな姿
だった。゛水のないダム゛というものはなかなか見られる機会がないのだが、不思議な光景だった。


早川(山梨県南巨摩郡早川町と身延町を流れる)は、南アルプス随一の高峰・北岳(3,196m)を源流とした急流で、この

流域の景観とそこから臨める北岳の雄姿も楽しみにしていた。また、渓流釣りの情報として、幾つかの支流でのイワ

ナやヤマメの生息もネットで見ていたので、川の状況を見るのも楽しみだった。出発した日は朝の内曇りがちだった

けれど、次第に雲が晴れて陽射しも覗いたので、まあまあの天気だった。中央道を甲府南で降り、笛吹川に沿って南下

し、市川大門の先で富士川を渡って52号道路を身延町まで。川原の広い富士川の流れを見ながらのドライブは、ゆっ

りしていて気持ちが良かった。あっという間に過ぎてしまう高速道路と違い、今回は各地の一般道やバイパスを走る

機会が多かった。時折車を止めて、しばし風景を楽しむ時間が良かった。古希を過ぎたら、のんびりした旅がいい。



曲がり間違えて立ち寄った富士川CCの入口で、ポプラの木がきれいな紅葉を見せていた。ホウキ型の
樹形も面白かった。



当初の予定では、早川最上流域の白鳳渓谷や広河原山荘(南アルプス登山の基地)まで行ってみるつもりだったが、この

計画は途中の奈良田湖で止めにした。というのも、早川の渓相と言うか川の姿があまりに貧弱だったからだ。ひとつ

は、流域に沢山ある古い発電所が老朽化していてみすぼらしかったことだ(早川第一発電所は1923/大正12年運用開始)。

発電所間で用水のやり取りをしているため、早川への放流は少なく、従がって水量も貧弱。それに輪をかけていた

のが、砕石工場が各所にあり、川の砂や石を大量に採取していることだ。いやに大型ダンプが走っているな! と見て

いたら、みんな砕石工場に入っていくのだった。そのためか、川底まで掘り繰り返された流水の色は、全流域で白濁

しとても魚類が生息できるような水質ではなかった! もうひとつは、早川に沿って上っていく県道37号線は、別名で

「南アルプス街道」と名付けられていたが、渓谷と道路に近い山々にさえぎられて、南アルプスなどな~んにも見るこ

とができなかった。痩せた早川に対して、「早川は゛砂利採り川゛と名前を変えた方がいい!!」(私)とか、「゛南アル

プス見えない街道゛と名前を変えてよ!!」(HI)とか、ツィートが車内で飛び交ったが、さっさと立ち去って次の目的地

に向かうことにした。まあ、日本で一番人口の少ない町(約1,000人)で、産業も何もない町だから、砂利が財産かも

知れないね! という話にもなったのだった。

ひるがえって、北アルプスの壮麗な連なりをを西側に見ながら、安曇野から大町へ抜ける306号道路は通称「北アル

プスパノラマ道路」と呼ばれ、東側に高瀬川のきれいな清流も臨める。周辺に美術館やギャラリーも多いことから、

「安曇野アートライン」の別名もある。昨年と今年にこの美しい景観を楽しんでいたので、早川と南アルプス街道

にはちょっとがっかりもしたが、渓谷の晩秋の紅葉はきれいで楽しめた。


<この項つづく>

2017年11月16日木曜日

秋色景色あれこれ




箱根仙石原のススキを久し振りに見た。曇り空から時折陽が覗く天気だったが、丁度雲間から太陽が顔を見せ
て、一瞬ススキ原が明るくなった。数年前に来た時よりも、見物客や周辺の飲食店が増えていたのにはビックリ!
All Photo by Jovial TAKA



北海道と東北では、雪の便りも伝えられる季節になった。関東周辺では紅葉も色褪せたり散り始めている地区もある

が、はや晩秋に入っている。木枯らしにコートの襟を立て、マフラーと手袋が離せない季節となるが、この秋の風景

を幾つかピックアップしてみた。



私が住む棟回りの花壇では、サルビアの花が咲き揃ってきた。種からポットで育てた苗を地面に植え付けるのが
ぎりぎりの7月初めだったので、咲き始めるのもやや遅かったが、オレンジと深紅2種が鮮やかな花色で通りがか
る人を楽しませている。サルビア・スプレンデンスは、一番ポヒュラーなサルビア。



その中でも代表的なのは、この深紅のサルビアだろう。公園や個人宅の鉢植えなどでもよく見かける。ハート形の
緑葉と立ち上がるロート状のと花弁が沢山連なって愛らしく、色のコントラストも鮮やかだ。この秋は花壇
植えたブルーサルビアも良く咲いてくれたし、コスモス・クレマチスも花つきが良かった。



棟南側庭の芝生前にレンガ囲いの花壇を作り、アネモネの球根とこの夏に掘りあげたスイセンの球根を植えた。
別に作ったもう一つの花壇にはクロッカスの球根を植え、空いたスペースには夏花のキキョウの球根とデルフィニュ
ウムの種を植える予定。果たして、上手く育ってきれいな花を咲かせてくれるのか? 来春の楽しみがひとつ増えた。





散策で立ち寄った町田高蔵寺は、シャクナゲでも良く知られる花の寺だが、境内にある黒文字(くろもじ)の巨木も
珍しかった。丁度紅葉と実が落ちて、皮をむくと中からあの黒い実が出て来た。この実は、磨いて正月羽根突き
の羽根玉や数珠の実に使われるのだ。木ごと実ごと見たのは私も初めて。画像は、境内で大きく枝を茂らせたピラ
カンサスの赤い実、たわわな実が驚きだった。この寺の花木は、何でもよく育っていた!


2017年11月13日月曜日

高遠城址の紅葉は見頃だった。




高遠城址公園で見たドウダンツツジの巨木、樹高は3m以上あった。枝の広がりも素晴らしく折からの紅葉が
快晴の青空に映えて見事だった。めったに見られない珍しいモミジ。All Photo by Jovial TAKA



例年11月3日の文化の日頃は、天気も安定し秋の好天に恵まれるケースが多いが、松本在住の友達ASさんファミリー

を訪ねて高速バスで出かけた日は(11/3)、快晴の青空が広がるとても良い秋日和だった。ご多聞にもれず、祝日の

高速道路は始発で出かけたにもかかわらず渋滞していて、松本への到着は1時間ほど遅れたが、松本駅で出迎えてく

れた一行と合流して直ぐ高遠城址へ向かった。運転する息子さんの車はマツダ製のSUV車で、室内がゆったりしてい

て気持ちが良かった。




そのドウダンツツジの葉は、紅葉が真っ盛りと見えて、1枚1枚の色づきが見事だった。


以前観光バスのツアーで高遠の花見に来たことがあるが(20年くらい前か?)、その時見たコヒガンサクラの咲きっぷ

りがとてもきれいだったのを覚えている。ソメイヨシノ程びっしりと花を付けないが、やや小振りの少し濃い目の

紅色花弁がとても艶っぽかった。城跡全体にサクラが植えられているし、高台から見下ろす高遠の街にも沢山のサ

クラが植えられていたので、山里の風景は一幅の絵の様だったのに感動したのだった。ただ、有名なこの桜を見に

観光客が押し寄せるので、結構離れた駐車場にバスを止め、小高い坂を登って城址のサクラを見た。その賑わいも

記憶の中にある。



山城なのでお堀は基本的に空堀なのだが、堀底に湧き水などでたまった池があって、その池面に青空と紅葉
した木々が不思議な光景で写しだされていた。ファンタジック!




イロハモミジの゛人の様な生物の様な゛面白い樹形、いまにも動き出しそうな気がした。それにしても
きれいな青空! 紅葉の色が映える幸運に恵まれた日和だった


高遠への行き帰りも、中央道が辰野付近でリニュアル工事中のため通常より時間がかかってしまったが、久し振り

に訪れた高遠城址は丁度紅葉祭りを開催中で人が多かった。地元の婦人会の方達の出店も賑わい、地酒の販売コー

ナーなどもあった。そば祭りの食堂も人の行列が続いていた。城址公園内を巡って歩き、見頃の紅葉を堪能できた。

お孫さんのMEIちゃんは、ドングリを拾ったり髪飾りに紅葉を挿してもらったりして喜んでいた。下の城下町に戻

り、古い街並みの中にあるそば屋に入ろうとしたら、やや昼を過ぎた時間ということもあり、名店と言われる3店

とも゛そば売り切れ!゛だったので、街はずれの食堂で伊那名物の「ローメン」を食べてみた。ローメンは伊那地区

のソウルフードだそうで、ラーメンと焼そばの要素を合体して作られた一品。味付けはウースターソースなのだが、

これが結構美味しかった。



地元のジジ様・ババ様で構成された゛桜奏会゛による和楽の演奏行列が、城址公園内を練り歩きます。三味・笛・太鼓
の御一行は、秋の陽射しと紅葉の中で輝いておりました。



も一つおまけの紅葉光景、今回は沢山のきれいな紅葉画像をデジカメに収めることができた。




翌日は、通リ雨と霧と晴れ間が代わり番この不安定な天気だったが、きれいな渓流を見たくて北アルプス常念岳
(2,857m)を源流とする烏川に案内してもらった。画像は遊歩道や案内施設が整備された「烏川渓谷緑地」にて。



もう1か所は、燕岳(2,763m)などを源流とする穂高川、大糸線有明駅近くの「かじかの里公園」には、穂高川
湧水を利用したかじか池があり、かじかが放流されている。公園内の飼育施設で、あの愛嬌ある表情のかじか
を見物した。子供の頃は、近くの裾花川で底にガラスを張った木箱とヤスで、カジカを突いて取ったりした。
甘露煮にして食べた記憶もある。穂高川は、水量も多く滔々と流れていたが、直ぐ脇の公園でカジカを見られた
のは懐かしかった。2川とも、また渓流釣りで訪れる機会がありそうだ。