2021年5月29日土曜日

初夏の清里、空と雲・富士山と北岳ビュー(北杜に遊ぶ その7)




    ▢清里コテージの朝、晴れた空の下には南西の彼方に雪が残る北岳(3,193m)の頂上が臨める。標高1,100mの澄んだ空気と
爽やかな風、収穫を終えた高原野菜畑が目前に拡がり、気分は大いにリフレッシュ!  All Photo by Jovial TAKA



例年よりもかなり早い梅雨の雨が一休みした合間を見て、北杜に出かけた。今回は清里のコテージ(貸別荘)をベース

にして、周辺のスポットを車で廻ってみようという大雑把な計画をたて、出かける2日前に天気を確かめてから宿を

予約した。週末を避けての平日旅行なので、案の定宿は空いていて、前回利用したのを女将(というより気さくなお

ばさん)は覚えていて、「どうぞいらっしてください!」と歓迎してくれた。ホテルや旅館と違い、時間に縛られずに

(食事とか入浴とか)動けるのが気に入っているのだが、外で食事したり、食材を入手してコテージで作るのは自前で

しなければならない。でも、この気軽なスタイルが連れも私も性に合っているので、当面このコテージの利用は続

きそうだ。調布から高速と国道を利用して、約90分で現地着はとても便利だ。




コテージは、「清里ライン」(国道141号線)の脇にある。高原野菜の生産と貸別荘の営業をしながら、「わんわん
パーク」(ドッグラン)を併設しているので、わんちゃんと一緒に利用する方も多いとのこと。広い歩道の脇には
「ヤマツツジ」の花が満開だった





3日目の午前中は快晴の好天気となった。ジャージー牛乳のソフトクリーム目当て(連れ)で、清泉寮の牧場に寄って
みた。広いデッキの上から眺めた景色は抜群だった。南東方向には富士山の雄姿が臨めた。一味違うソフトクリーム
頬張りながら、手前の広大な牧場と高い青空に挟まれた光景は、「うまいねぇ~ すごいねぇ~!!」だった。



梅雨前線が太平洋に南下し、北の高気圧が張り出してきた天気はまるで秋空の様だった。上空に広がる巻雲・巻積雲
(ともに10,000m前後)も、普段見られない種類の雲が次々と現れ去って行くので、時を忘れて雲々を見入ってしまった。
南東の彼方には南アルプスの主峰北岳も見える。都会では決して味わえない至福の時間だった。



子供の頃から、空を眺めるのが好きだった。周囲を高い山々に囲まれた善光寺平で育ったためか、夏の夕立や秋の寒風

吹込みなど天気の急変がしばしばだった。現実的には、風が吹き始め群雲が張り出してくると「一雨来そうだぞ。」

とか、夕焼けに染まる雲色具合を見て「明日は晴れるよ!」とか、天気の変わり具合を予想することに関心があったの

だが、季節によってまた天候によって色々な雲が現れるのが面白かった。山間の渓流釣りでは、天候の急変は大雨や

増水で身の危険を伴うことが多々あるので、空や雲を見また、風の変わり具合を肌で感じることは、危険回避上必須

の心得となる。愛読書に『空の名前』(高橋健司著)があって、空の高さによる雲の種類や、形によるネーミングなども

参考にしている。以下、梅雨の晴れ間に標高1,100~1,300mの高原で遭遇した巻雲・巻積雲・高積雲の光景を紹介

してみたい。




「モコモコひつじ雲」(高積雲)   コテージの朝、晴れ渡った空に出現した゛ひつじの群れ゛のような雲。5,000m前後
の高度に現れるが、もっと規則正しく並んだら「さば雲」(同じ高積雲)と呼ばれる。私自身も、こんなにきれいな
ひつじ雲は初めてだ。羊が100匹は居るだろうな!?



「モヤモヤ毛状雲」(巻雲) 清里ジャージーハットのデッキから見たすじ雲(巻雲)の一種、毛髪や繊維を思わせる
白い筋が特徴の毛状雲だが、この雲は綿毛がほどけたように゛モヤモヤ゛していたのが珍しかった。




「バラけまだら雲(巻積雲)とモヤモヤ毛状雲(巻雲)」これも同じデッキから見た雲だが、上空(10,000m以上)にバラ
けてしまったまだら雲があり、その下(10,000m以下)をモヤっとした毛状雲が風に乗って進んでいく、という
゛巻雲デュエット゛に遭遇したということか!?  これも初めての光景だ。



「もつれ毛状雲」(巻雲) 巻雲の中で、すじの形が不規則に曲がっていたり、一部固まっていたりもつれたりして
いるのを「もつれ雲」と呼んでいるが、これがまさにそれだろう。同じデッキにて、なおネーミングは私独自の遊び
で付けたものだ。





 JR小海線の甲斐大泉~清里間に、川俣川を超える鉄橋があり、その下が丁度「吐竜の滝」(どりゅうのたき)の位置
だ。3日目の朝、コテージを退出してから車で向かい、駐車場でトレッキングシューズに履き替えて林間を20分ほど歩い
た。八ヶ岳の伏流水が湧き落ちる様は、なかなか迫力満点だった。川の水は青味がかった川石のせいか、澄んだ青色
していてとてもきれいだった。新緑の青葉と白い滝水のコントラストが、目にも鮮やかだった。リフレッシュ!!


<この項つづく>



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