2015年2月22日日曜日

春まだ浅い新宿御苑に、寒桜を訪ねる(その1)。



新宿御苑の日本庭園の一角にある茶室・翔天亭横に咲く「寒桜」の古木は、今年も元気に花を咲かせ始めた。
南に向いて片流れの樹形が珍しい。後方のビルは、NTTドコモの建物。エンパイア・ステート・ビル(NY)
みたいな形と寒桜の組み合わせが面白い。私の好きな桜スポットのひとつだ。 All Photo by TAKA


久し振りに新宿御苑を訪ねてみた。今年は例年になく春が遅い。2月の下旬といえば、梅は咲いて満開にも

なろうという時期なのに、いまだに春先の梅花と香りを楽しめないでいた。気象予報士泣かせの天候は、北の

寒気(高気圧)がまだまだ強く、南の暖気(低気圧)がそれを押し上げられずにいるのだ。春の暖かい雨が、

一雨ごとに地面を温めていくのが例年だが、今年は雪やみぞれ・冷たい雨が周期的に関東地区を覆い、

暖かな春を遅らせている。



快晴の碧い空と薄紅色の寒桜の組み合わせはとてもきれいだ。折からメジロが飛来し、枝から
枝へと飛び移りながら、花の蜜を吸っていた。鶯色の羽色がそこに加わり、とても良い眺めだった。


寒桜は、カンヒザクラ(寒緋桜:緋紅色の花を鐘状に垂れ下げて咲く)の一種で、ソメイヨシノに先駆けて、

2月下旬から3月半ばにかけて咲く。この時期は梅の開花とも重なるので、春花の一番を楽しむのには格好

の花だ。新宿御苑には数本の寒桜と、緋寒桜が植えられているので(こちらはまだ開花していなかったが)、

この日は下向きに咲く寒桜の風情とやや濃い目の花色を楽しんだ。翔天亭の横にある寒桜の前には、カメラ

を抱えた人たちが沢山来ていて、この花の人気を改めて感じた。たまたま、ウェディング・ドレスのカップルが

記念撮影をしていたので、開発が進む新宿南口のビル群とNTTドコモの建物との不思議なショットが撮れた。



新宿御苑の日本庭園の芝生と不思議な樹形の松の向うに、代々木・新宿南口のビル群を望む。



ご一緒した絵友のHIさんと広い苑内を歩き、梅花・寒桜・山茱萸(サンシュユ)・満作(マンサク)・水仙・福寿草

などを見て廻った。北風も弱く、春の温かい光を浴びると、冬のコートが要らないくらいだった。「こんなに

いろいろ見るところがあると、スケッチにはちょうどいい場所ね!」と、HIさんの絵心を刺激したようだった。






上の2枚のフォトは、同じ場所で3年前の三月に撮った咲終わりころの寒桜。雨あがりに花弁は濡れて、

散った落ち花が地面を敷き詰めていた。薄紅色のジュータン。春霞の中に、うっすらとNTTドコモのビル

見える。花弁の茎の根元には、紅茶色の新葉がすでに広がり始めていた。寒桜の画像の中でも、私の

好きなショット2枚です(蔵出しのお宝映像!)。



サービスセンター前の寒桜はすでに満開。まだ若い木だけれど、花付はとても良かった。
見物客も大勢が群がっていた。

<この項つづく>

0 件のコメント:

コメントを投稿