▢流心の早い流れ(←)の脇に、流れのゆるやかな溜まりがあり(右と真中の〇)、その先は溜まりの駆けあがり(左の〇)
から次の溜まりへのざら瀬となる。このポイントに竿先を引いては弛めて魚を誘いながら毛鉤を扇形に流していく。
この日の午後は、予想以上に魚信と釣果があった。 All Photo by Jovial TAKA
暦は変わって四月となった。早春とは言え早くも昼間の気温が20度を超える初夏の気候だ。コロナ禍の状況でも、
各地の渓流釣り解禁のニュースや、YouTube投稿動画などで、釣りを楽しむアングラー達の様子も見られるが、当方
はもう少し気候が温かくなり水温も上がる今月末位まで竿を収めたままだ。すぐそばの多摩川でも減水状態が続いて
いたし、もっと雨が降って水位が戻るまではと様子を見ていたが、桜が散って4月にもなったので、そろそろという
ことで川に出かけてみた。
バカ長(バカナガ:膝上までの長いゴム長靴)を履いて川に入ってみると、いつものポイントの流水はかなり強く、渕も
広くなっていたので、とりあえず水温を計ってみた。20℃というかなり温かい水温だった。この位になれば、川
魚もかなり活発に捕食し始めているだろうと当たりを付けた。案の定その日の午後はかなりの釣果で、釣りあげた魚
(オイカワ・ウグイ・稚鮎)は10匹、ばらした魚は6匹ほどだった。やはり、シーズン初めの頃は魚の食いも浅いので、
針掛かりする割合も低いのだ。水位が増す梅雨時や産卵の時期(6月末~8月末)にもなれば、もっと食いが良くなるだ
ろうし、釣りあげる魚体も多くなるものと思われる。しかし、今年初めての多摩川で、かなりの釣果だったのはちょ
っと驚いた。今年は気候が例年より半月~1か月早いと言われるが、すでに水温の上がった多摩川では、魚たち(小魚
ではあるが)の補食も活発になっていることが伺われる。2時間半ほどポイントを移動しながらの釣りだったが、大い
に楽しめた。一昨年の台風19号以来、大雨が降るごとに河原の石や砂が流され、川筋がどんどん変わっている上に
以前は深い淵の水深は2m近くあったのに、今は土砂に埋まって精々腰高ぐらいの深さの淵がほとんどとなってしま
った。難儀なことだが、ポイントをうまく見つければ清流釣りも楽しめることがわかり、ひと安心している。
▢本日一番のオイカワ・デカオス(17㎝)、産卵期の様な強い婚姻色や顔の追い星はないが、何を捕食したのかでっぷり
と太っていた。引きも結構強いので、グラス竿ながら強いしなりを楽しめた。この大きさは3年魚だろう。
▢ウグイ(16㎝)もかなり肥えていた。魚体も元気なのだろう、強い引きがあり小石の河原に上げてもぴょんぴょんと
跳ね回っていた。
▢今年の初獲物は、オイカワの雌(13㎝)だった。年越しの1年魚を釣り上げた後、次から次へと毛鉤へのアタックが
あったのは、驚きでもあり嬉しい限りだった。
▢5本針の毛鉤仕掛けは小さな4号針だが、20㎝クラスまで釣り上げ可能だ。逆円錐状の浮子下につけた毛鉤を、対岸
に向かって投げ扇状に下流に釣り糸を張ったまま流す。毛鉤糸が扇状の中心から左端に来る間に、当たりがあり針
掛かりすることが多い。子供の頃から親しんでいる釣り方だが、誘い方や当たりの取り方などなかなか奥が深い。
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