デューク・エリントンの名曲「キャラバン」(ジュアン・ティゾール共作 1935) は、長らく彼のフルバンド楽団の
代表曲でもあった。原曲のメロディライン・ソロは、トロンボーン奏者でもあったティゾールとクラリネット奏者
による゛摩訶不思議な゛アラビアン(中近東)サウンドと、激しいリズム(4ビートのジャズ的でない)が一体となった
楽曲であり、ジャズ曲の解説本では「アフロ・キューバン・ジャズ」なるタイトルを賜っているのだ。この曲の
ヴォーカル版は、後に(1937)アービング・ミルズがラブ・ソングの雰囲気たっぷりの歌詞を作り、ナット・キング
・コール(1956 After Midnightに収録)を始め(このバージョンが私は好きだが)、多くの歌手によってカバーされる
ことになった。異色バージョンとしては、エレキバンドでお馴染みのベンチャーズ・カバー版があるが、あくまで
エレキ・サウンドとして面白いもので、原曲のテーマ性は失われてしまった。でも、日本ではこちらの方が有名か
もしれない。
CARAVAN(キャラバン)の詞とコード by Jovial TAKA
私自身も以前「タペストリー」(同じ高校卒業メンバーで結成したバンド)で、この曲をレパートリーとして演奏した
が、ドラム・ソロをメインとしたヴォーカル曲(ギター弾き語り)の構成だった。しかし、西洋音階にない不思議な
メロディライン(Abを多く取り入れた半音落ち進行)と、ラテンとジャズが融合した曲構成がとても新鮮で、演奏が
大いに楽しかったのを覚えている。今回、この曲をウクレレ弾き語り(Taka)でチャレンジしてみた。A-B-Aのテー
マを、ラテン→ジャズ→ラテンのリズム分けで進行し、オブリガードとソロをRocoのピアニカに入ってもらった。
全体のアレンジはTakaによるものだが、ウクレレのジャズ表現としては結構面白いものにできたと思う。私自身作詞
の日本語版は、原曲英語版のラブ・ソングの雰囲気を意識して作ってみたが、Bテーマ最後の「As I thrill to the magic
charm of you」という詞に、すべてが集約していくことを心がけてみた。以下、ウクレレのリズムとコードを載せて
おきます。
▢テーマAのラテンリズムは、チャン トルルン チャ スチャチャカ と、ダウンストロークとアップストロークを組み合わせ てメリハリを利かせます。 |
▢テーマBは、8ビートで細かく刻んで、ジャズ的な雰囲気で進行します。