2008年12月16日火曜日

冬魚の味噌粕漬け


新米が獲れると、その新米で今年の新酒 が醸造される。その絞り粕がこの時期お店に出てくる。大手酒造メーカーの醸造用アルコール入りでなくて、純米や吟醸酒の酒粕を使うと、大変美味しい魚の粕漬けが出来る。
鮭と鰤、木瓜の味噌粕漬け 調理と撮影 by TAKA
西京味噌を使った粕漬けが市場には出回っているが、白味噌に水飴と酒精を加えてあるので結構甘い。私は吟醸酒粕と玄米味噌を使って造る。さわやかな粕の香りに濃厚な赤味噌を少し加えると、上品で味わい深い粕漬けが出来上がる。オリジナルな味噌粕漬け、というわけです。
魚の材料はの時期の魚ならなんでもOK。ただし、鯛や平目、マグロやカンパチなど、刺身で美味しく食べられる魚よりも、やや水っぽくて刺身には不向きな銀鱈(ギンダラ)・マナ鰹・シャケ・鰤(ブリ)・鰆(サワラ)や、烏賊・帆立貝・平貝などが味噌粕漬けには向いている。また、キュウリやナス、セロリなどの野菜も相当に美味しく漬けあがる。
まず味噌粕を作る。ボールに入れた酒粕(300g)にお酒(1/3)と味噌(1/3)を加え、一晩寝かしてからバトラーでよく攪拌する、これだけ。面倒な人は、ミキサーで即混ぜるといい。魚は塩をたっぷり振って2時間ほど冷蔵庫に入れた後、にじみ出た水分をペーパータオルで拭いておく。
次に、左写真のように、バットの底にペーストになった味噌粕をへらで薄く塗りつけ、その上に魚や野菜を載せていく。この時も、へらで万遍なく具材に味噌粕を塗りつけるといい。うまく並べたら、ガーゼを切ってその上に載せ軽く押さえる。これがポイント、味噌粕の旨みが魚と野菜に染み込んでくれる。後はラップをかけ冷蔵庫で2~3日漬け込む。
食べるときには味噌粕を水で洗い流してから、魚は焼いて、野菜はそのまま切っていただく。両面に焦げ目が付くくらいがいい。漬けた次の日に食べても美味しいが、やや浅漬かりなので物足りないかも。4~5日漬け込むと、やや濃厚な味となる。その辺りはお好みで。私はちょっと意地汚いので、味噌粕をへらでこそいで残し、もう一度野菜を漬ける。魚の旨みが加わって、これもまた美味しい。
雑魚が高級魚に変身するこの味噌粕漬けは、醸造文化を培ってきた日本人の知恵(やや大袈裟か?)であり、冬の食卓に悦びを運んでくれる一品となる。冬魚の程よく脂が乗り、漬け込んだコクのある旨味は日本酒・焼酎との相性も良く、温かいお酒と共に食すと、家に居て料亭気分が味わえる。
極楽、極楽...

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