2013年1月4日金曜日

新年のお節料理を美味しくいただく。



何時もの年と変わらぬ我が家のお節料理、今年の健康を願って美味しくいただいた。
Photo by TAKA
自家製のお節料理を作り初めて10年を超えた。都心(銀座や千駄ヶ谷)で仕事をしていた時は、年末には朝早起きして築地の外市場に出かけ、大方食材を入手してから、30・31日にまとめて作る、という段取りだった。最近は仕事も自宅周辺の地域サービスがもっぱらなので、近所の食品スーパー・オオゼキ(私のお気に入り)で、ほとんど間に合わせてしまう。
お節料理には、和食の基本がぎっしり詰まっているので、それを確認しながら一品一品丁寧に作っていく。黒豆の水戻しからはじまり、昆布や海老の煮しめ、紅白ナマスなど、味を確かめながら作っていくのはとても楽しい。新年を迎える気持ちも高まってくるのだ。
今年は、三段のお重に料理を納めた。元日にお屠蘇を飲みながら、やわらかく味が染みた品々をいただくと、今年も健康でいい年でありたいな、という思いがしみじみと湧いてくる。実弟が正月にはやって来て、「旨い、旨い!」と言いながら、粗方平らげていくのだが、聞けば彼も最近は料理に興味を持って、色々作るというではないか。ひとしきり、料理談義を楽しんだ。
例によって、簡単なレシピを載せておきます。
<2013年のお節料理>
黒豆:例によって丹波の黒豆を本味醂と塩・醤油少々でじっくりと煮る。甘味を抑えてマメの味をひき出すと事の外美味しい。マメ(健康)に暮らせますようにとの願いをこめて。今年は予めさび釘を作っておいたので、マメの黒色も一段といい色になった。
海老の旨煮:何時もの生きた車海老が入手できなかったので、やや大振りの冷凍海老を使ったが、これが結構旨かった。煮汁は酒と味醂・醤油でやや薄めの味に。髭が伸びるほどに、腰が曲がるほどに、長生きできるように願う長寿のシンボルです。
蒲鉾の2色サンド:白蒲鉾にはスダチ・スライスと辛子明太子を、赤蒲鉾には青紫蘇とカマンベール・チーズを挟んで。ちょっと華やかなオードブル仕立てで、紅白のおめでたに華を添える。
紅白なます:何時も゛ぶっとい゛三浦大根を買うのに躊躇するのだが、今年は普段の青首大根で作った。人参と共に千切りし、合わせ酢(玄米黒酢・塩)にメープル・シロップで甘味付けした。紅白の色は太古からの平和のシンボル。(以上、フォトお重の左回り下段)
数の子:今年は大振りの数の子を使った。塩抜きした無漂白の数の子の薄皮を向き、漬け汁(出汁・醤油・味醂の薄味)に半日漬けて出来上がり。単純な料理だけにごまかしが効かない。子沢山の子孫繁栄を願う縁起物です。
昆布巻き:サーモンの切り身を日高昆布で巻いて、煮汁(出し汁・酒・黒酢/ 味醂・醤油)でやわらかくとろける様に煮込む。昆布は゛よろこぶ゛につながり、一家の繁栄を願う。

サーモンと白身魚の青紫蘇サンド:白身魚の刺身は鯛・ブリ・平目・カンパチなどお好みで。ラップを引いた上に、スモーク・サーモン/ 青紫蘇 / 鯛 / おぼろ昆布 の順に4~5段重ねる。食べる時は、スダチをひと絞りし、剥がしながらいただく。素材の旨味がハーモニーする好例。

田作り(ごまめ):フライパンで水気をとばしたごまめを、煮詰めた照り醤油(出汁・醤油・味醂・洗双糖)にからめる。かりっとした歯ごたえが身上。ゴマメは豊作を祝う縁起物だ。(以上、上段)


お節料理は、その家ならではの味があるので、正月に訪問したりお呼ばれして、いただくのも楽しみだ。Aさん宅でいただいた田作りが、パリッとして美味しかったので、作り方を訊ねてみたら、゛オイルヒーターのデロンギの上に半日乗せて乾かした゛とのこと。う~む、なかなかやるなぁ、と感心したものだ。
2日の夜のNHK・TVで、たまたま『和食が世界遺産~』という番組をやっていたので見たのだが、フランス人シェフのダビッド・ブランが、京料理の味、鰹節の製法、極上昆布の味など、日本料理の原点を探求する、という内容だった。出汁の基本となる鰹節と昆布に込められた日本人の食の知恵を紹介していて、とても面白かった。
特に、昆布問屋に20年寝かされていた羅臼昆布から取った出し汁を、彼が飲ませてもらって、「極上のワインのようだ、そして麦の香りがする」といったのが印象的だった。京料理屋の若旦那に習って、彼は正月料理の一品、鯛のすり身を使った糝薯(シンジョ)の作り方を学ぶのだが、ラストで若旦那と中山エミリーを自分のレストランに招き、創作のシンジョを2人に振舞った。一口いただいて、若旦那は、「出汁はとても良く出来ている、が、シンジョの中身には私の知らない味が混ざっている。何なのだろうか?」と、ブランに問いかけた。「実は、私のお国の味、フォワグラを入れてあります。」との答えだった。和食の味が、フランス料理の味とハーモニーした瞬間だった。和食の伝統と可能を大いに感じた番組で、楽しかった。
皆様にとって、今年も良いお年であることを願っています。
今年もよろしくお願いします。

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