2022年5月21日土曜日

夏バラを 神代植物公園で見歩く


「マチルダ」(フランス作出 F系)は、咲き始めから咲終わりまで花弁が朽ちること無く色褪せずに咲き続ける中輪

のバラだ。薄ピンクの三輪咲き揃いの花姿で、開き終わるまでの形状がみられた。私の好きなバラの一種。

All Photo by Jovial TAKA


コロナ感染状況による種々の自治体規制があった間、植物園や動物園も休園や予約などのために、ここ2年半程は

入園出来ずにいたが、久し振りに神代植物公園に出かけてみた。正門の前にたどり着いてみると、チケット販売窓

口は長蛇の列、それも高齢者のカップルや友達同士などがほとんどで(平日だからだろうが)、どっと繰り出した

人々にびっくり! もちろんこちらも同類なので文句を言える筋ではないのだが。それほど、長い家籠もりに我慢でき

なくなった方達が多かったということだった。

この植物園のバラは、ご承知の通り都内随一の規模で、広いバラ園には種類も多いし、また広い遊歩道が園内を見

歩くには好都合で、訪れる人々を楽しませてくれる。私自身もここには夏と秋に随分と通って、バラの種類や色・

形状など大いに勉強させてもらい、バラについても色々な知識を学んでいる。画像に収めたバラの花もざっと100

種類以上あり、PCにファイルとして保存されているので、気が向けばいつでも見直すことが出来る。




「サムライ」(フランス作出 Gr系)は、私の好きなバラのトップスリーに入る種類で、黒味がかった深紅色、ビロード
のような艶花弁、咲き始めから咲終わりまで色を失わず朽ちることも無く咲き続ける、高貴で清々しいバラだ。フラン
ス作出者が、「サムライ」と名付けたのはこの花の気品ゆえか。



この日は久し振りの晴天で、いかにも「五月晴れ」という青空と、張り出した北からの高気圧のせいで、白い筋雲

が空に一杯かかっていた。凡その種類は解っているので、自分好みのバラ花を次から次へと見歩くというのことで、

お気楽なバラ鑑賞となった。入園料(高齢者割引200円也)の負担がある分、ていねいに手入れされたバラ花を見られ

るのは、とても気持ちいい。咲き終わりの花柄摘み、肥料・水やり、咲き終わった後の枝剪定、害虫駆除(消毒)な

ど、ご承知のようにバラの手入れはとても大変で、人手をかけて初めて美しい咲き姿を見られる。だから、入園料

を払っての入園は、当然の負担と思われる。秋バラの季節にも、またきれいな花姿を鑑賞できる楽しみもあるのだ。




白バラの「パスカリ」(ベルギー作出 HT系)は、花芯がややベージュがかっているが、花弁が朽ちて茶色に変色する

こともない。中輪の花姿も、花弁が複層に重なってきれいだ。


 

艶やかさで言ったら随一の「プリンセス・ドモナコ」(フランス作出 HT系)、花弁縁の濃いピンクと白のコントラスト

が美しい。花の開き加減も大振りで見栄えがする。今年のバラ樹枝は、剪定で大分詰めてあったので、以前のような

咲き誇った樹勢には乏しかったが。



ブルー系でお馴染みの「ブルームーン」(ドイツ作出 HT系)の花色は、ややブルー色が弱かった。その年の季候要因

とか何かがあるようだが、こういうシーズンもあるのかもしれない。蕾と二輪咲き揃いがきれいだった。



大勢の鑑賞者たちでにぎわっていたバラ園だが、広いし休むベンチもあるので見やすかった。これだけ開けている

と、コロナ感染の心配もなく、ゆったりとバラ見ができて楽しかった。



バラを見終わった後、深大寺門前界隈にある蕎麦屋(玉喜そば)に寄って昼飯としたが、2人で食べた「鴨漬け汁

そば」がとてもおいしかった。20軒近くある深大寺そばは、石臼挽きの白そば(蕎麦実の中心のみで挽いたもの、

お酒で言えば 大吟醸)が特徴で、出汁の利いた優しい味の漬け汁と鴨肉とともにお蕎麦をいただくと、旨いことこの

上なし。久し振りに門前そばの味を堪能した。江戸前の味の濃い漬け汁と違い、旨味を良く出した味が身上なので、

食べ盛りの若いご仁には少々物足りないかもしれない。


深大寺そばの石臼挽き白そば、食べログより。



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