四億年のループ : アサギマダラの旅その1.
▢翅を拡げてフジバカマの花の蜜を一心に吸うアサギマダラ、宮田村(みやだむら:長野県上伊那郡)・アサギマダラの郷にて。
タイトルの「四億年のループ」とは、ちょっと大仰ではないか?! とも自身で思うのだが、世代交代を繰り返しながら、海を渡り旅をするこの蝶を例えるなら、「四億年の輪廻転生」と言うのがふさわしいかと思えるのだ。
事の発端は、昨年の秋に北八ヶ岳で山頂トレッキングした時、お花畑で”クジャク蝶”に何十年ぶりかに遭遇し、その美しさに感激したあまり『クジャク蝶のボレロ』と言う曲を創ってしまった事だった。少年時代の私の夏休みは、戸隠連峰に源流を発し千曲川に合流する支流の清流で釣りをすることと、近所の山々や北信州の高原で昆虫や蝶を採取する日々だった。その豊穣な自然の恵みは、傘寿も近い今もなお鮮烈な記憶として我が脳裏に残っているのだ。
https://jovialtaka.blogspot.com/2025/09/blog-post_23.html
▢「クジャク蝶」のブログ記事と動画の案内は、上のタイトルを右クリックしてご覧ください
▢アサギマダラの飛来を求めて、集まるギャラリーの方たち。皆さん一眼レフの高級カメラを携行ですね!
その後色々と調べてみている内に、茅野市の入傘山の頂上にある”入傘湿原”に高山蝶(クジャク蝶やアサギマダラなど)が飛来するとの情報を得て、今年二度訪れてみたが遭遇かなわなかった。特に、「渡り蝶・アサギマダラ」は、初夏に南方の島(台湾・沖縄・南西諸島など)から海を渡って九州や四国の中継地に飛んできて、その後涼しい本州の高原に移って夏を過ごす習性と知られている。秋には里山に降り来て、フジバカマやヨツバヒヨドリなど(毒性のアルカロイド成分を含む)の蜜を吸い体力と性ホルモンを蓄えるのだ。ここで♂♀の交配と世代交代がなされ、季節風を捕えてまた南の島へと渡っていく。
だから、南に渡る前にフジバカマの花に飛来する時期は、毎年9月下旬から10月初旬のわずか2週間ほど。高原から降りて、里山のフジバカマ自生地に飛来する時が、この蝶に沢山会えるタイミングとなる。それ以降は、季節風に乗って一斉に南へ旅立ってしまう。もちろん、春・夏シーズンでもこの蝶の飛来に出会える事もあるが、好む花や適度な標高など条件が整わないと遭遇は難しいようだ。
▢アサギマダラの♂、黄色〇印部分が”性標”と呼ばれる。♀にはこのマークはない。
▢アサギマダラの渡りを調査するために、日本や台湾各地で行われている「マ-キング調査」。この蝶の翅には”鱗粉”がないので、捕獲した蝶の翅にデータを油性ペンで記し、次の飛来地で捕獲し日時や距離を確認する。この結果、この蝶の驚くべき習性が次第に明らかになってきている。
アサギマダラ(浅葱斑)はタテハチョウ科の蝶で、黒いまだら模様と緑がかった青色の前翅と赤色の後翅をもち、胴体にも黒白の細かいまだら模様を持っている。また、フジバカマなどの蜜を吸う性向は、それらの花がP.A(ピロリジジン・アルカロイド)という成分を持っている事による。この成分がオスの性ホルモンの分泌を促すとともに、その成分の毒性が鳥類からの攻撃を防御する役割を担っているのだ。実際にこの蝶を捕食した鳥は異変を感じてすぐ吐き出すとのこと(見たことはないが...)。
アサギマダラの2,000km以上の渡行については、各地の熱心なファン(魅せられた人々)による研究や調査で次第に明らかになって来てはいるが、その詳細はまだまだ謎に覆われていることが多い。その一人の方のブログに、紹介記事が載せられているので、興味のある方は覗いてみて下さい。『八ヶ岳の東から』アサギマダラの驚異の飛翔、です。↓
http://home.r07.itscom.net/miyazaki/zakki/asagimadara.html
▢アサギマダラは翅を拡げると片手一杯程の大きさがあり、飛び立つ姿は迫力があり、舞う姿はゆらゆらと優雅でさえある。
今年の9月は、台風の到来が続き雨天が多かった。関東地区では30数日の連続雨天を観測した位だ。その合間を見て9/30・10/1の2日間、宮田村と諏訪白狐公園を訪れ、好天に恵まれてアサギマダラの飛来を見られたのは、幸運としか言いようもない。高級カメラとは縁のない非力なカメラ(RICOH GRのデジカメとarrows F41Bのスマホ)での撮影ではあるが、その美しい姿をキャッチ出来たのは、望外の喜びと言えよう。
▢宮田村・アサギマダラの郷は、里親制度によってフジバカマの畑の手入れ(雑草取りや植え替えによる世代交代など)がなされている。貴重な蝶の飛来と、食草(蜜の)の保全を続ける地道な努力に敬意を表したい。宮田村観光協会のホームページは以下です。
http://nasutochi.web.fc2.com/index.html
▢今回の”アサギマダラ再見”を果たした喜びと、昆虫(特に蝶)の生態が時間を遡ると”四億年前”から続いているのを知り、深く感激して1曲を創るに至りました。曲名は「四億年のループ アサギマダラの旅」、YouTubeでどうぞ視聴してください。〈 下のタイトル全体を右クリック 〉
https://youtu.be/m91uPi6xHV8
四億年のループ
作詞・作曲:ジョビアゥ・タカ
緑あふれる 森と空
花の蜜を もとめて舞う
ペイルブルーの パピヨンの
耀きのとき
花から花へ 飛び移り
毒とフェロモン 蓄えて
子孫のこし ちからつけて
海を渡る
大空高く 舞い上がり
滑るように 空を飛ぶ
旅立ちのときよ 南の島へ
長い長~い フライハイ
やがて 約束の地に着く
いのちつなぐ
四億年の 無限のループ
Jovial TAKA 2026.10.14
〈 この項続く 〉









コメント
コメントを投稿