2010年4月22日木曜日

あちら側に行くときは、出来るだけ少ない荷物で

       □書棚を新調し、180cmのデスク・天板を入れてすっきりしたマイ・スペース All Photo by TAKA

タイトルはやや大げさだが、今回の部屋改装のコンセプトである。春のライブの準備をしながら部屋の改装を思い立った。まず、もう読まなくなった単行本・文庫本・雑誌類をBOOK OFFに持ち込んで整理した。次に、近くのホームセンター・ユニディで、六畳と四畳半のカーペットをサイズオーダーし配送してもらった。そして、着なくなった衣類(スーツやパンツ、シャツ・セーター・下着など)を、リサイクル物の回収に出し、古タンスや書棚をリサイクル屋に引き取ってもらったり、粗大ごみで市の清掃局に引き取ってもらった。最後に、収納クローゼットを2本ネット通販でオーダーし、配送してもらった。かくして、休みの日を利用して3週間で部屋がすっきりとし、機能的に使えるようになった。
私が今住んでいるのは、狛江市の一角にある古い団地で、母の晩年を介護するために5年前に移り住んできた。多摩川も近く、またすぐ近辺には野川の清流も流れている。造園業を営む方も多く、緑の木々と花々に恵まれた環境が気に入って、そのまま住み着いてしまった。5階建ての3階の部屋は、日当たりも良く風通しも言うことない。団地には、桜の古木(樹齢50年位)が40数本あり、窓や玄関先で見ることが出来る。春の花の季節には周辺の人々も花見に来る名所だ。今年も見事に咲いた桜の花のトンネル、自宅前で
地域の福祉サービスとして、可能な時間に介護の仕事に従事しているが、高齢者の方達は戸建てで広い庭と何部屋もある住宅に住みながら、掃除も難儀、トイレや風呂に行くにも不安、2階にも登れなくなったり、庭木や花壇の手入れも出来なくなり、買い物に行くにも出かけられず、介護支援を求めるケースが多い。有馬稲子さんみたいに、駅近くの鍵ひとつで出入りできる集合住宅や介護付きホームに住んで、歩いてすぐの買い物や食事を楽しんだり、レジャーを求めるに便利な環境へ早めに移り住むことは、なかなか出来ないのが現状だ。それも心がけ次第なのだが、日本の社会は前例のない高齢社会に一気に突入してしまったので、多量の所有物と広すぎる住スペースを抱えて多くの方たちが生活対応できないでいる。
また、認知症を始めとして、パーキンソン氏病やALSなどの難病にかかって、ADL(食事・排泄・入浴・歩行などの日常的所作)が出来なくなる人も増えている。

自身のこれからを考えると、荷物は出来るだけ少なくして、本当に必要な物をそろえて暮らしたいと思う。大体、1年間何も触らずにいる物は、基本的には要らないものだろう。私も、不慮の事故とか体調の急変で何時あちらの側に行っても可笑しくない年回りに来ている。3月にも、高校のクラスメイトが、体調の急変であっという間にあの世に旅立ってしまった。

広いデスクになったマイ・スペースは、PCの操作や、楽譜を拡げたりプリンターを使ったりするのにとても便利になった。本やファイルも整理して見やすくなった。クローゼットは横幅が調整できるので、2本入れて広い収納スペースとなった。ハンガー類も使いやすく、整理したので少ないワードローブだが、見やすく取り出しやすいので気に入っている。敷き変えたジュータンも、デスクやクローゼットに合わせて明るいベージュに揃えた。
横幅3.5mの収納スペースは、まだ余裕がたっぷり。天板を置いて上の部分も収納ケースなどを置ける。

母の晩年を介護し、一緒の時間を過ごせたことで私の心は安らいだ。若いうちは母と折り合いがつかずに、ともすれば母に寄り付かなかったけれども、近くの介護ホームに移った母を車椅子に乗せて周辺の花々を見て回った日々を懐かしく思い出す。母は季節の花が見られることをことの外喜んだ。母をあちら側に送って3年、残された家具や家財も整理してよい時期になったと思う。
また、この四月一杯で、長年携わってきたマーケティングの仕事(商品企画・市場調査・ブランドとキャラクターのライセンス管理)も、既存契約の終了メドが立ったので、在籍していた商社系企画会社を退社することにした。専門職として、ブランドの商品化ライセンス使用を中心に業務をしてきたが、自分で事業をした時期もあり、成功もあり失敗もあった。日本の社会も経済も激変してきていることを日々感じる。その仕事も、ひとつの節目を迎えた。
まず、日々健康でいられるように、食養生(マクロビォテック)と毎日のストレッチに留意しながら、地域の福祉サービスと趣味の時間をバランスよくとって暮らして生きたいと思う。そこから拡がっていく色々な人との交流を大切にして、楽しい時間を共に過ごせるように心がけていこうと思っている。部屋の改装は、そんな今の私が寛いで過ごせるシンプルで機能的なスペースのお手入れかもしれない。

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