2012年8月19日日曜日

ANTHEM SL Classical を、マイ・ギターに取り付けた。








「ANTHEM SL Classical」 のパッケージと製品内容 : プリアンプ(上)・バッテリー端末(中/ 着脱可能なマジックテープ付きバッテリーバッグを取り付け)・小型マイクロホンを組み込んだピックアップ(下左)・ボリュウムコントロールとレベルコントロール(下右).....L.L.Baggs のホームページより 


この夏休みを利用して、小型マイクロホンを組み込んだピックアップの取り付け加工に出していたギターが手元に戻って来た。同時に入手した同じメーカーのアコースティック・ギター用のプリアンプペダル「VENUE D.I.」と、手持ちのアコースティック・アンプ「COMPACT 60」をセッティングしてギターを弾いてみたが、なかなかいい音である。コンデンサーマイクのナチュラルな生音と、ピックアップの切れのあるクリアーな音が程よくバランスしているし、フィードバック(ハウリング)やリンギング(ある音だけが大きくなる現象)を起こす周波数をカットできるフィルターも備わっているので、これからのバンド演奏が楽しみである。
  
自分の演奏するギターの生音を、いかに質のよい音響効果でリスナーに届けるか、このPAバランスに付いては、私自身も色々と工夫しチャレンジしてきているので、興味のある方はこのブログの2011/7/22の項「PAバランスの解決に~」を覗いて見ていただきたいのだが...

ナイロン弦のクラシックギターによる弾き語り(1人)やギター伴奏(歌手と2人)では、ギタリストはボーカル用のダイナミック・マイクを使用する場合が多い。小さなライブハウスや演奏会場(30人位まで)では、これで十分だ。ギター装着の小型コンデンサーマイクとヴォーカルマイクという組み合わせなら、より質の良いギター音をリスナーに届けられる。

バンドを組んで演奏する場合は、ヴォーカル・ギターに加えて大音量のドラム・ベース・ピアノが加わり、サックスが入ったり、フルートやバンドネオンも加わったりする。こうなると、生音を箱で共鳴させるナイロン弦のギター音は歩が悪くなる。ドラムの打音やサックスの管音、エレキベースの電磁音のボリュウムに覆われて、ギター音はリスナーに充分には届かない。

左より:アコースティック・ギター用アンプ「Compact 60」、プリアンプ・ペダル「VENUE D.I.」、TRU-MIC & Element Pickup System 「ANTHEM SL Classical」を付けたマイギター。 Photo by TAKA


これは、クラシックギターの演奏者に共通の問題であり、なかなかいい解決方法がなかった。だから、ソロかデュオしかやらないというのもひとつの方向性かもしれない。また、音質には多少(かなり?)難があるけれども「エレアコ」(ピックアップ付きギター)を使うというのも一つの選択だと思う。私自身は、小型コンデンサーマイク(DPA4099G)をギターに装着しアコースティック・アンプと組み合わせ、またこのセットをPAのパワーアンプに繋げて、ギターを今まで演奏してきた。この組み合わせは、ナチュラルでクリアーなギター音を再現できるのでかなり気に入っている。反面、どうしても他楽器の大音量をマイクが拾ってしまい(性能のいい分)、マイクの音量を上げるとハウリングを起こしやすい。

この問題を解決するために、ピックアップメーカーの製品を色々調べてみた。まず、「FISHMAN /  Rare Earth Blend」(米)が候補に挙がった。ギター弦の振動を音に換えるピックアップと箱鳴りの音を拾う小型マイクを組み合わせた製品だ。マイクとアンプを入手した池辺楽器の担当KBさんを訪ねて、この製品を確かめてみると、アコースティックギターでもスチール弦専用とのこと。ただ、ピックアップとマイクを組み合わせた時の音バランスを聞きたいと申し入れると、最近評判のいい LR.Baggs社(米)の「ANTHEM SL」 を装着したスチール弦のアコースティック・ギターを弾かせてくれた。

愛用のアンプ「Compact 60」(上)、高性能のプリアンプペダル「VENUE D.I.」(中)、ボリュウム&レベルコントロールをつけたギター(下)

電気的な振動音と生の箱鳴り音は、レベルコントロールで調整できる。ピックアップ100% とマイク100% を左右にして、その中間:PU60/MIC40 とか、PU50/MIC50 とか、2つの回路から音の混合率を設定して、演奏時の望みの音をつくれるということだ。う~む!
これはなかなか、画期的ではないか!
 実際試奏してみると、ギターの生音だけに較べて、すっきりと音が立ってくる。私の求めている゛ナチュラルでクリアーな音゛の理想にかなり近いと感じた。

このLR.Baggs社の新製品(ことし1月にNAMMのショーで発売)で、ナイロン弦専用の゛ピックアップとマイクのシステム゛があると薦められて、結局これに落ち着いた。「ANTHEM SL Classical」だった。
まだ、機能を一部試してみただけだが、これからリハ・スタジオやライブハウスで実際にギターを弾くのがとても楽しみだ。他楽器との音バランスが良くなれば、ギターの演奏音もバンドメンバーのみならず、リスナーの皆さんにもより楽しんでいただけると思う。プリアンプペダルもLOWからHIGHまでの音質コントロールやブースト機能もあるので、これからの活躍を期待したいと思う。予算の面でも、KBさんにはとてもサービスいただいて感謝している。

高校生の時に入手したYAMAHAのクラシックギターは、もう50年も前の製品だ。板も程よく乾いて鳴りも良いし、手になじんだギターだが、ブリッジの下にピックアップを取り付け、箱の底に穴を開けてプリアンプを付けた。ホールの下には取り付けたボリュウムとレベルのコントロールがチラッと覗いている。後何年ギターを弾けるかわからないが、自分の楽しみのためそして、聴いていただける方の楽しみのために、パワーアップしたギターの音を大いに鳴らしてお届けしようと思っている。


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