2014年1月27日月曜日

初春の初旅は、城ケ島の水仙と市場食堂の朝飯



城ケ島公園の遊歩道をびっしりと敷き詰める八重咲水仙、辺りには花の香りが立ち込めていた。
 All Photo by TAKA

4日ほど、日中の気温が10度を超えて暖かい春の日が続いたと思ったら、今日の午後は冷たい北
風が吹き込み、また冬に戻った。「三寒四温」というのは、3~4日暖かい日が続き、また3~4日冷
たい日に戻る、これを繰り返すという、季節の変わり目の気候のことだろう。1月も終わりの週にな
った。ここ1か月くらいは、冷たい北風と暖かい南風の押しくら饅頭が続くのだ。ここ数年は特に、長
い酷暑の夏とチョー寒い冬が顕著で、春と秋の長さがすごく短くなっている。でも、やはり春を待ち
望む気持ちが強い今日この頃だ。

昨年の今頃は、春の香りを求めて南伊豆・爪木崎の野水仙群を見に出かけたが、今年は三浦半島南端の城ケ島に出張ってみた。ここも水仙の名所で、八重咲きの水仙が沢山見られるというので楽しみにしていた。例によって朝早起きし、車で都内を出て8時台には国道16号線を横浜横須賀道路に向かって走っていた。やや薄曇りの空から明るい日差しが上っていたが、ふと日差しの横(水平上)を見ると、「幻日」が出ていた! 空気中の氷の結晶が太陽の光に反射してプリズムのように光るこの現象については、このブログでも紹介した(2013.9.19 Sunn-Set Riverの項)が、再びこれを見られるのは、「こいつは春から縁起が良いわい! 」と、運転中の食い友RKさんと喜び合った。暖かく湿った南風の影響だと思うが、冷たくて乾燥した冬の空気では、この現象は現れないのだ。                                
  ▢太陽の右に、虹のように輝いているのが「幻日」


横・横道路を降りて134号線を南下し、城ケ島大橋を渡って三崎港に着いたのは9時頃だった。早速卸売市場に併設されている市場食堂に向かった。ここは、市場で働く人や仲買人さん達が、一仕事を終えて朝飯を食べる処。市場直送の新鮮なネタを存分に使った食事が売り物だ。昨年の夏の終わりの暑い日に、ここを訪れてすっかり気に入ってしまった私は、今回は「黒ムツの煮魚定食」を狙っていたのだが、季節のせいか、セリに登場しなかったのか、その日のメニューにはなかった。














色々迷った挙句、「海鮮気まぐれ丼定食」を選んだ。地魚(アジ・スズキ・マグロなど)の刺身・漬けにシラスがたっぷり乗った丼ぶりに地魚のフライもついて、味噌汁とサラダ・漬物も付いている豪華丼だ! 朝飯にこんなに食べれるかと危ぶんだが、美味しく全部平らげてしまった。刺身の漬けは、白ゴマがまぶしてあって香ばしかったし、歯ごたえに弾力があり、新鮮な甘みを楽しめた。シラスの下に隠れて、刺身がたっぷりあったので、満足・満腹の朝飯となった。           

手描きのきれいなイラスト入りメニューも楽しめた(これでほんの一部)。ボリュームたっぷりの海鮮丼は言うことなし。














食後の番茶をゆっくりと飲んでから、再び車に乗り込み城ケ島公園に向かった。公園は遊歩道が
きれいに整備されていて、八重咲水仙は松の木の下に植えられていた。海岸から駆け上がる丘に
広がる野水仙群を想像していたのだが、実際は人の手で沢山植えられた水仙だった。でもその数
はとても大量で見事な眺めだった。折からの南風に乗って、辺り一面に特徴ある強い香りが漂いむ
せ返るようだった。ちょっと不謹慎かもしれないが、「若い田舎娘の汗ばんだ肌の香り」とでも言おう
か、野趣あふれる香りは、長い冬を越してきて一気に花開いた春を感じさせてくれる。日本水仙の
中心が黄色のラッパ状花に較べると、八重咲は何か゛モニョモニョ゛とした印象だが、水仙群の白と
黄色と緑の色を楽しむことができた。やはり春の色だなぁ~!

公園の防風林の脇に広がる水仙群、遊歩道の両側に群生している。

 今回の小旅行には、思わぬおまけがもう一つあった。城ケ島から眺められた冬の富士山の雄姿
だ。この日は南風が吹き込んだので、もやっとした雲が上空を覆い、雪を被った富士山の姿もやや
ぼやけて見えたが、富士山を東南の角度から見られることも珍しいので、貴重な眺めだった。山姿
は、城ケ島から見てもとてもいい形だった。さすが富士山だなぁ~と感心したものだ。以下、富士山
三姿をご覧あれ。


城ケ島公園の展望台から眺めた富士山、山姿が美しい。


②市場食堂から眺めた富士山


➂三崎港の突端にある「楫(かじ)の三郎山」から眺めた富士山、お昼近くになって霞が一層漂い、
富士山の姿も一層霞んだが、城ケ島特有の平板なゴツゴツ岩と一緒に見られたのは面白かった。
下は、楫の三郎山に祭られた祠。

帰路は、来た時と同じ道をたどって帰った。車中、ジャズ・ボッサの名盤「ゲッツ・ジルベルト」をずっ
と聞きながら、心地いいサウンドを楽しんだドライブだった。水仙の花の香りが、何時までも鼻腔に
残っていた。昼過ぎには都内に戻ったが、早起きは、やはり三文の得だね、と思った。市場食堂の
隣の建物の中にある産直センターで買った寒サバの干物(RKさんは、それにエボダイとサンマも
プラス)を家に帰ってから夜に一杯やりながら食べたが、脂が乗っていてとてもおいしかったことを
付け加えておきます。
水仙と市場飯、それに富士山の雄姿も楽しめた春の素敵旅だった。

2014年1月23日木曜日

1月の歌会から



今年のかようかいの始まりは、新年会を兼ねた賑やかな歌会となった(1/7)。
左から時計回りで:ヒサコさん、ウッチーの奥方、ダイスケ、マスター、茂子ママ、タッキー、キリさん
ハジメちゃん、ウッチー、サイトウさん All photo by TAKA and Friends 

北の寒気団に南の風が吹き込み、しばらくぶりに日中の気温が10度を超えた。春を感じさせる暖
かい日差しがまぶしい一日となった。今年の寒さは昨年の12月から強くなり、夜間の温度が零下
になる日が続き、例年になく冷え込んだので、着膨れと暖房と湯たんぽのお世話で、なんとかしの
いできたが、そろそろ春の兆しを探したくなっている。
今日はベランダに置いたクレマチスの鉢の枝整理をした。つぼみが少し膨らみ始めている。
  
かようかいも、皆さんが集って相変わらず楽しくやらせていただいている。例年だと、新年会は着物姿の男子・女子が集うのだが、今年はなぜか皆さんその気がなかったのか、私とタカ子さんだけが着物を着てきたので、ちょっと拍子抜けしてしまった。
マスターが鳴り物の゛ギロ゛を新たに入手したので、カホン・マラカス・シェーカー・クラベスにそれが加わり、お囃子部隊は一層賑やかになった。お店備えの歌本があるので、その中から自由に選んで歌うのが通例だが、突然ジャズやボサノヴァのセッションが始まったり、オリジナル曲の披露があったり、いつもハプニングがあるのも面白い。主催者のウッチーが、とある事情で東方地区に自宅を引っ越すので、今年は毎回参加が難しくなった。でも、時々顔を出すというので、かようかいは今まで通りに続けていくつもりだ。


ご機嫌にGt 弾き語りをするウッチーと着物姿のTAKA、そしてトランぺッターのサイトウさん




澄んだ伸びやかな声で歌うRAさんとGt伴奏とソロ弾きをするタッキー


ボサ友のRAさんから初ライブの案内があり、タッキー(A.Takeuchi)とのデュオでコラボする、というのでHIさんと一緒に出掛けてみた(1/11)。RAさんは、同じ中村善郎の門下生でもあり、雰囲気のあるボサノヴァ・シンガーとして皆に認められているとともに、ご自身が造形作家で料理にも関心が深いので、私とも何かと話が合う。
横浜郊外のとある喫茶店で開かれたライブには、ボサ友達がわんさと押しかけ、狭い店内は20人ほどの人たちで埋まってしまった。ボサノヴァのスタンダード曲(イパネマの娘・大きな愛・インセンサテッス・サピアなど)を中心に、英語のPOPS、フレンチ・ボッサなど約20曲を共演したが、タッキーのGt弾き語りも入れて、楽しめる選曲だった。
私的には、聞きなれたポル語の歌よりも、「ムーン・リバー」(ボサアレンジ)のような曲の方が面白かったが、ラストの「ジンジ」やアンコール曲の「小舟」もなかなか良かったと感じた。歌うに連れて、RA さんの声もタッキーのGt も段々音が出てきたので、聞きごたえがあった。



音楽酒場ピックでの「Jazz and Bossa Nova Night」は、毎月第3金曜日の夜開催(1月は17日)
で、その夜も冷え込みが厳しかったが出かけてみた。生憎と常連さんたちが来られず、こんな夜も
あるよね、とマスターと四方山話をしていたら、ベーシストのタクさんが来店した。音源検索に便利
YouTubeの話題や、ユウヤくん・やっちゃん・ノヅさん・カナイさん等、常連さんたちの話をした
り、うわさをしたり...せっかくだから何かやりましょう、ということで、タクさんと数曲をコラボしてみ
た。ジャズのスタンダード曲(いそしぎ、フライミー・トゥザ・ムーンなど)を一緒に遊んでもらった。
色々と話が弾み、その夜は午前様になってしまった。

音楽酒場ピックのイベント告知(PickのH.P.)より。



2014年1月11日土曜日

YouTube動画公開のご案内


ザ・タペストリー ライブより、「Caravan」をYouTubeにて公開しました。



2014年1月5日日曜日

2014・今年のお節料理



三のお重に詰めた八品のお節料理、いつもの年と変わらぬ我が家の味です。Photo by TAKA


新年を迎えるにあたり、暮れにお節料理を作り、お正月は自宅でお節を美味しくいただくのが例年
の過ごし方になっている。私が自分でお節を作り始めたのは、養護老人ホームに入っていた母親
を正月は自宅に戻して、正月料理を食べさせてあげたい、との願いがきっかけだった。その頃、和
食(とりわけ日本の伝統的な家庭料理)に目覚めていた私は、いろいろな料理本やTV番組などを
参考にして、和食の調理法と味を探し求めていた。また、その頃傾倒していた池波正太郎の歴史
小説(『剣客商売』や『鬼平犯科帳』など)の中に登場する江戸料理の数々、その映画化でTVドラマ
の中に描かれた食事のシーン(それを再現し監修していた料理人・近藤文夫氏の料理レシピ)など
に、深く興味を抱いていたのだった。

昆布や鰹節をベースにした出汁を作り、素材にこうじ菌を合わせて自然発酵させ、時間をかけて作
った天然醸造の調味料(味噌・醤油・みりん・玄米黒酢・ごま油など)や天日熟成塩を使い、産直組
や地元農家とも付き合って、地元で生産された旬の食材を入手して調理することを目指し日々
暮らしていた。いわば、「マクロビオテック」な、健康でおいしい暮らしを実現したいという心意気が
旺盛だったのだ。

昨年末、ユネスコが認定する「世界無形文化遺産」に、日本の『和食』の登録が決まった。Yomiuri
Newsによると、「そもそも和食とは何か。政府は和食の特色として、〈1〉新鮮で多様な食材とその
持ち味の尊重〈2〉栄養バランスに優れた健康的な食生活〈3〉自然の美しさや季節の移ろいの表
現〈4〉正月など年中行事との密接な関わりを挙げ、食に関する社会的慣習だと説明している。」
紹介されている。

現実としては、「遺産」と言われるほど、現在の日本の各家庭からは、太平洋戦争以前の伝統的な
家庭料理・「和食」は衰退してしまっている。洋食文化の普及もさることながら、流通や冷凍技術の
進歩による季節感の焼失、手間ひまをかけないで安く即席にできる料理の流行、世界中の料理が
手軽に食べられる料理店やファストフード・チェーン店の増加など々...「絶滅の危機に瀕してい
る」と警鐘を鳴らすNewsもあった(やや大げさだが!)。

今年のお節は、2ファミリー分を一緒に作った。コンパクトな二のお重に詰め合わせたのは、手伝っていただいたYKさん宅のお節八品です。


お節の準備は、黒豆煮用のさび釘作り(2週間前)から始まる。以前、銀座の事業所で仕事をして
いた時は、歩いてすぐ側の築地外市場で恰好な食材が入手できたのだが、最近はいつもの食品
スーパー・オオゼキで充分間に合うので、1週間前からぼちぼち食材の買い出しをする。そして、前
の晩に黒豆の水戻しをして、大晦日に7~8品の料理を一挙に作る、というのが例年の習わしだ。
今年のお節は、29日にまとめて作った。

何時も思うのだが、お節には日本の伝統的な家庭料理のレシピがびっしりと詰まっている。その手
順を確認しながら、出汁(昆布と鰹節を使った)と天然醸造のお酒・醤油・みりん・塩などで、丁寧に
味付けする。基本は食材の旨味を引き出すこと、砂糖は極力使わない。今年のお節も、柔らかな
滋味を堪能できたいい仕上がりだった。三が日に分けて食べたが、飽きのこない味だった。


以下、8品を載せておきます。皆さんのお家と大差のないお節と思いますが。

黒豆:まめ(健康)に暮らせますように、との願いを込めて。
紅白なます:三浦大根とにんじんの細切りを、玄米黒酢とメイプルシロップで和えて。紅白の色
、太古から平和のシンボル。
蒲鉾の2色サンド:白に生たらことスダチ、赤にナチュラルチーズと紫蘇葉を挟んで。(以上、一のお重)
昆布巻き:酒で戻した日高昆布と鮭切り身を使った煮物、やわらかくておいしい。昆布は「よろこ
ぶ」に繋がり、一家繁栄のシンボル。
数の子:小ぶりの数の子を使った。塩戻しした後、柔らか味の漬け汁で味付け。やや塩味が強
めだった(以上、二のお重)。
海老のうま煮:活きのいい小振りの車エビを入手、煮汁は酒・みりん・醤油。ひげが伸びるほど、
腰が曲がるほど長生きできるように、との願いを込めて。取った頭は。角をとって軽く火にあぶって
食べると美味しい。
田作り(ごまめ):フライパンでごまめの水気を飛ばし、照り醤油(洗双糖を少し入れた)で味付
け、カリッとした歯触りが身上。
サーモンと白身魚の青紫蘇サンド:刺身のお作りだが、サーモン・とろろ昆布・紫蘇大葉・ハマチ
を三段重ねにし、一枚づつ剥ぎながらいただく。(以上、三のお重)

今年は、この八品に加えて、牛モモ肉のロースト・ビーフを作った。タカ特製のローストビーフを召し
上がった方もおられると思うが、自家製のタレに漬けてから焼き・蒸したたお肉は、毎回好評です。
孫のメイちゃん(四歳)もパクパク食べたのでびっくり!

 皆様、今年もよいお年を! 

2014年1月1日水曜日

謹賀新年2014



新年明けましておめでとうございます
本年もよろしくお願いします


砥部焼の花瓶に活けた赤い実の南天とグリーン Arrangement & Photo by TAKA
平成26年元旦 Jovial TAKA
YouTube:Luriirocho