2018年1月3日水曜日

今年も、手作りお節を美味しくいただいた。




一乃お重には、数の子・田作り・昆布巻き・紅白なます、二乃お重には、鮭と白身魚のミルフィーユ・紅白蒲鉾
・海老のうま煮・黒豆をあしらって。毎年変わらぬ我が家のお節料理です。All Photo by Jovial TAKA



お正月のお節料理を作ることが恒例になってはや15年となる。介護施設に入っていた母親に正月は自宅に戻っても

らい、お節料理を味わって正月を過ごしてもらうことがきっかけだった。当時私は銀座7丁目にある会社勤めをして

いたので、歩いてすぐ行ける築地の外市場で好適な食材を得ることができた。自身の健康のためにも食事作りが課

題だったので、マクロビオテックな食材と調理に関心が高かった。日本本来の和食、とりわけ江戸時代の伝統料理

や戦前の家庭料理に興味があって、旬の食材入手や地産地消の食の在り方・ワインや酒とのマッチングなどを求め

て、日々食作りに励んだ。その探究というか工夫のあれこれは、2冊の料理レシピ(写真撮影入り)として座右の銘に

残してあるのだが...

前置きはともかく、適価でいい食材がますます入手困難になっていることを感じる。もっとお金を出せば、また築

地の市場に行けば、食材は入手できるかもしれないが、あくまで家庭で食べる正月料理だから、無理することはな

い。また、どこでも売っているお節(何時作ったかもわからない・馬鹿高い!)を買うつもりもない。分を超えずに、

頃合いの値で食材が買えることが肝要なのだ。そのために、暮れの3週間前位から準備に入る。黒豆煮のためのサビ

釘造り(着色でないきれいな黒色に仕上がる)、乾物類(昆布やとろろ昆布、干ぴょう・イワシ素干しなど)は早目に

手。生シャケ・白身魚・海老は物を見て買ってから冷凍保存しておく。野菜類(三浦大根・にんじん・大葉・スダチ

・三つ葉)は直前に、という具合。これらを、黒豆の水戻しから始まって、作った品々をお重に詰めるまでを暮れの

3日間で作り上げる。今年(昨年?)は煮物を早目に作ったので、HIさんに手伝ってもらった2家族分のお節は30日の午

前中には全部出来上がった。即席スタジオ(台所のテーブルに白紙と照明をセット)での撮影も昼過ぎには済んだ。



ひと回り小さなお重一杯に詰め込んだ8品のお節はHIさん宅分、これだけあれば暮れ・正月用に充分とのこと。



数の子は、無漂白で塩分控えめのものを手に入れたが、塩抜き(水750ccに塩小さじ一杯)を3度したら丁度いい塩梅

になった。粒のしっかりしたシャキシャキ味が楽しめた。2週間前に買ったその品は、その後店に並ぶことはなく、

漂白した大きな塩数の子が沢山並んでいた。田作りは、フライパンで湿気を飛ばさずに、デロンギ(オイルヒータ

ー)の上に布巾をかけて2時間ほど乾かしたら、ポキッと折れるようないい乾き具合となった。昆布巻きは、利尻昆

布を酒に浸して柔らかく戻してから(20分位)、中身の生鮭切り身を干ぴょうで巻くが、にしんと羅臼で厚く柔らかく

煮るよりも歯触りがよろしいのだ。煮物は、昆布出汁(30分冷水で浸し、煮たてた出汁が沸騰する前に昆布を取り出

して置く)に各1/10位のお酒・味醂・醤油を加えた煮汁で煮上げる。そうすると、素材の味がしっかりと出て美味し

い仕上がりが楽しめる。海老旨煮は、以前は国産の車海老を良く使ってきたが、年々入手困難となった。今年は、

輸入物の冷凍赤エビを使ったが、それも2日後に店に行ったらすべて売り切れていた。東南アジア産の頭なしの海老

なら沢山あるのだが...

紅白蒲鉾は、国産のいいものを入手したおかげで、とてもシコシコと美味しい味だった。赤にはナチュラルチーズ

と大葉を挟み、白にはスダチと明太子(薄塩味)を挟んで紅白のお祝いとした。鮭と白身魚のミルフィーユは、私のオ

リジナルの刺身お造りだが、今年のは鯛とオーロラサーモンとハマチを使い、大葉・鯛・おぼろ昆布・鮭(またはハ

マチ)を2段重ねする。食べる時は一枚づつはがしてそのまま食べる。新鮮な切身を入手して冷凍保存したものだが、

ナチュラルな魚の味が楽しめた。黒豆は、例年のごとく丹波の黒豆だが、一晩水戻しした後煮汁(水に味醂・塩・醤

油・てん菜糖少々)にサビ釘を入れて80分程煮ると柔らかく食べ頃になった。紅白なますの材料はHIさんが持参して

くれたが、三浦大根も人参も新鮮だったので、とても歯触りのいい仕上がりとなった。スライサーで薄切りした2品

を細く刻み、塩もみをして水気を絞ってから玄米黒酢とメープルシロップで味付け、ゆずの皮を刻んで混ぜ合わせた。







お正月の花は、黄と赤の千両、実付きがよく色鮮やかだった。



お節料理には、和食作り基本が沢山詰まっているので、手順を確認しながら一つ一つ作っていく。素材の味を引き

出す調味の仕方は、インスタント料理の様にはいかないが、「噛んで善し、のど越しも善し、胃に落ちてなお善し」

の旨味を楽しめるのは、ていねいに作った和食ならではの味だと言えるだろう。年越しと元日に、何処へも出かけ

ずにお屠蘇やお酒とともに作った品々を味わい、新たらしい年を迎えられたことに感謝してお節料理を楽しんだ。

元日の夜は実弟が来て(毎年恒例だが)、「うまい、うまい!」と言いながらお重の中身をほぼ平らげていった。




我が家の建物最上階から臨める初富士の姿、冬晴れの雲一つない青空と丹沢の山並みの向うに冠雪した富士山が
くっきり。今年もいい年でありますように!


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