2018年12月6日木曜日

初冬の神代植物公園を歩く




神代植物公園・かえで園の紅葉は今が盛り、黄・橙・赤の色づいた紅葉が織りなす錦絵を楽しめた。
All Photo by Jovial TAKA



久し振りに神代植物公園に出かけてみた。ここ2~3年は信州白馬方面に出かけて渓流釣りや音楽ライブなどで時間を

過ごすことが多く、近隣スポットへの花巡りも出かける機会が少なかった。今年は師走とは言っても大分温かい。

木枯らしがピュンピュン吹いたり朝晩の冷え込みで息が白くなることも少ないので、関東地区の紅葉も大分遅れて

いるように思う。銀杏の黄色葉が、バラバラ舞い落ちてくるのをまだ見ないでいる。そんなことで、まだ見られる

かもしれない紅葉と冬バラの咲き残り、季節のサザンカ辺りを目当てに行ってみた。武蔵野の樹林の雰囲気を色濃く

残すこの園を歩きながら、デジカメ撮影を時折して2時間程過ごしたが、厚い雲に覆われた冬空から時折薄日がのぞ

く天気の中の気持ちいいウォーキングとなった。


電チャリに乗って、野川沿いの遊歩道をゆっくり走り、三鷹通りから深大寺の門前を抜けて植物園の深大寺門から

入園した。つばき・さざんか園に続く路の途中で、多くの人がかえで園の紅葉を撮影していた。紅葉具合は丁度い

いタイミングだった。10月末に白馬と奥裾花・真田の郷の紅葉をすっかり堪能していたので、どんなもんかな? と

思っていたのだが、頃合いにレイアウトされたかえで園のすべすべした樹々と紅葉はとてもきれいだった。柵を巡

らせた遊歩道もいい雰囲気だった。やはり人手をかけて手入れされている植物園を見るのは気持ちが良い。入園料は

安いが(シニア割引で250円)、それが管理の行き届いた景観に役立っているのはいいことだと思う。




「富士の峰」(寒椿系サザンカ)は大輪八重の白色、咲きっぷりがなかなか迫力あり



獅子頭(寒椿系サザンカ)の花色はいかにもサザンカらしい紅色だ。



まだ蕾だけのつばき園の一角でサザンカを見られたが、種類はさほど多くない。初冬から春先まで次から次へと咲き

続くサザンカは、ずっと私好みでなかった。やはり花は美しく咲いてはかなく散ってしまうのが花たる由縁と信じて

いるので、元気すぎる花と言うのは苦手なのだ。同じ理由で、夏花のムクゲ(槿)やサルスベリ(百日紅)も好みではない。

私の勝手な好き好きなので、これらの花を好む方には申し訳ないが...ま、しかし、花の少ない季節を彩ってくれ

る貴重な花という意味では、大いに存在価値があると思う。




かえで園からバラ園に歩いて行く途中、根をむき出しにして倒れている巨木に遭遇した。案内板によると樹高20m
程のユリノキの巨木がこの秋の台風24号の強風で倒された、とのこと。すでに数m毎に刻まれ寝かされていたが、
やはり途轍もない風が吹いたのだった。根元には深さ150㎝位の巨穴が開いていた。すげぇ~!




私の好きなバラ・「マチルダ」(仏作出・フロリバンダ系)、この季節まで咲き残ってやわらかなピンク色の中輪花
を開いていた。咲始めから咲終わりまで、花色が退色することなく咲き続くのが素敵だ。



「エスター・オファリム」(独作出・フロリバンダ系)は緋色がかった赤色、この植物園では初めて見た。



バラ園に廻って咲き残りのバラを見てみようと行ったのだが、初冬とは言えこの温かさなので、かなりの種類のバラ

が花開いていた。10月中頃が秋バラの盛期なので、流石に溢れんばかりのバラたちという雰囲気ではなかったが、

予想外のバラの花を見ることができ、来てみて良かったと思った。広いバラ園を廻って咲き残っているバラの花を見

ていたら、結婚式の後らしきカップルが、バラの花をバックに記念撮影していた。両親と思しき2人が、カメラのシャ

ッターを切っているという、珍しいウェディング・ショットに遭遇した。



 
曇り空のすき間から時折薄日が差していたが、もう少し晴れていればよかったのにね。お幸せに!



バラ園から深大寺門に戻る途中、せせらぎの小路を抜けていくと、池の水溜りの中で何やら網を持って動き回る人々

に出会った。「さては、TVの池の水抜く大作戦か?!」と思いきや、TV撮影ではなく、ボランティアの方達の搔い掘り

だった。しばらく見学しながらリーダーと思しき方に話を聞いてみた。東京都の委託で搔い掘り作業をしているとの

こと。見れば池脇のビニールプールには鯉が数十匹、ボートの様なプラケースには海老・メダカ・ザリガニなどの小

魚が沢山。カメが沢山いたのだが時期が遅いせいか池に続く土の中に潜り込んで冬眠に入ったらしく、一匹も掴まえ

てない、などと。小魚を捕獲し終わったら池の水を全部抜き、泥を搔き出して天日干した後在来種のみを池に戻すの

だ。寒い中本当にご苦労さんです!



搔い掘りボランティアの皆さんの小魚すくい



網ですくった小魚を仕分けする青年たち、根気の要る作業であります。


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