2020年3月20日金曜日

やっと春らしくなった。早春の花々を撮ってみる(その2)




かたくりの花は下向きに咲くが、花びらの先端は反り返って外向きに跳ね上がるような形になる。とても不思議な
形だ。ちょうど朝の光が群生する山の斜面を照らしていた。透きとおる花びらの薄紫がきれいだった。All Photo
 by Jovial TAKA (画像はワンクリックすると拡大して見られます)




花びらが開き切ってやや色が白っぽくなったかたくりの花、6弁の花弁がしっかりとした6方形ととなっているのが
見られるのも珍しい。




昨年は行かずじまいだったので、2年振りの「城山かたくりの里」訪問だった。相模原市の郊外にある小高い山林

の一角にカタクリの群生地があり(個人所有地)、3月~4月のみ一般公開される。2年前の訪問時はとてもタイミング

が良く、かたくりの開花状態もすこぶる良かったので、群れ咲く花々をとても楽しめて感激した(このブログの2018

.3.30 「城山かたくり~見頃だった」をご参照ください)。この春の訪問はと言えば、開花は見られたのだが少々残

念だった。というのも、昨年秋の台風19号などの被害は日本各地で甚大だったが、豪雨と強風による自然破壊のせ

いだろうか、この城山かたくりの里にも大分に影響が出たように思う。山の斜面を流れた大雨は、土砂や落葉など

をかなり流したと見られ、かたくりの葉茎や花枝も株数が淋しかった。車で同行した花友さんも残念がっていた。

しかしながら、ポツンぽつんと咲く花たちは見頃で、その薄紫色の6弁花をしばし楽しんだ。




「日向みずき」の薄黄色花は、ホウキ状の枝々にびっしりと小花を咲かせ、快晴の春空をバックに見頃だった。



「ヒカゲツツジ」の白花はやや黄味掛かり、山陰の斜面にひっそりと咲いていた。さくら玄海ツツジ・紅やしお
ツツジなど、早咲のツツジは見頃で遊歩道脇の各所で見られた。




咲き始めの「紅花ミツマタ」、花びらの丁子状は仲間の「沈丁花」と同じジンチョウゲ科の花だ。芳香は普通の
ミツマタ(黄色)よりも強い。開き切ると丸い手毬状になるのが、如何にも春先の風景で心軽やかになる。



里山の遊歩道を登ったり降りたり、小一時間ほど早春の花々を見て楽しんだ。ここはカメラ片手の写真同好者も

たくさんいて、広い駐車場も7割方車で埋まっていた。自粛自粛のウィルス対策自宅こもりにもそろそろ飽きて

きて、運動がてら戸外に繰り出してきた人々多数、と見受けられた。空気はいいし、風通しもいいし天気もいい

し、しばしの気晴らしが出来て気分が良かった。人間の営みとは関係なく、季節は動いている。いつの間にか春

爛漫になっていた。惜しむらくは、びっしりと咲き揃うカタクリの群生風景を見られなかったことだが、この様

な事は最近よく経験するのだ。ここ数年何度も訪れている白馬姫川の源流湧水地も、見事に群生して白花を咲か

せていた「梅藻」が、流水の中ですべて枯れてしまっていたのはショックだったし、地元の多摩川も大洪水の後

土砂で埋め尽くされた河床と河川敷は、未だに回復されないままでいる。地球温暖化による気候変動と、さらに

厳しくなる自然環境は、これからも多くの自然災害をもたらす危険性がますます強くなっている。これを心配し

始めたらきりがないのだが、そのような時代に生きていくのも運命であるから、せいぜい自分のできる範囲で楽

しみを見出した生きていくしかないだろう。




「ショウジョウバカマ」の花姿は、タンポポの綿毛のように放射状に広がる。斜面の遊歩道脇で咲く薄紫花の
不思議な姿に、思わず足を止めた



「雪割りいちげ」の薄紫花、花弁は8~10片。




3月の誕生祝にご馳走してもらったイタめし、生ハムとルッコラのピザが美味しかった。スパークリング・
ワインとともに。


<この項おわり>



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