2020年8月27日木曜日

本谷川・ちびイワナの猛攻には参った(北杜に遊ぶ その3)





金峰山(きんぷざん・山梨県と長野県の境界にある2,599mの霊峰)を源流域とし、みずがき湖に注ぐ本谷川(塩川支流)
は、林道に沿った渓谷を流れ下る渓流だ。花崗岩質の岩々の間と白い砂底を流れ下る水流は澄み切って冷たく、真夏
の昼間でも水温12℃と冷蔵庫並みだ。All Photo by Jovial TAKA



二度目の北杜行きは、夏の終わりの不安定な大気の状況を見ながら、つかの間の晴れ間を見つけて出かけた。当初

は清里の貸別荘を予約するつもりだったが、まだ夏休みシーズンのため空きがなく、前日に決めた宿は以前行った

ことがある野辺山のホテルだった。GO TOトラベルとも関係なく、車移動の便利さとロケーション都合で決めた。

前回(6月)の釜無川支流群(南アルプス側)の渓相に恐れをなして(コンクリート箱川と堰堤続き!)、渓谷の林の中をゆっ

たりと流れる本谷川にやってきたのだ。




林道に沿って流れ下る渓流は、駐車スペースも各所にあり車道から降りてすぐに川に入れる所もあるので、釣り人
人気で訪れる人も多い。この日(月曜日)、増富温泉街からクリスタルラインと出会う落合の駐車場(約3㎞)まで
間に、数台の釣り人の車が駐車していた。瀬と落ち込みが連続する渓相は、釣りの好ポイントが各所にあり、好天
も陽の光が水辺の林から漏れる程度なので、涼しくオゾンに満ちた別天地を堪能できた。




澄みきった冷たい流水にそっと餌を流すと、それを追ってきて突っつくちびイワナの姿が見えてしまい思わず苦笑
した。さほどに水はきれいだ。



本谷川の釣りは、初日と二日目の朝と午前中計4カ所で竿を出してみた。渓が狭く立木の枝も張り出しているの

で、今回はセイコーミニ・カーボンロッド(3,9m)に短め糸仕掛けをつなぎ、6号針と生き餌(ブドウ虫とミミズ)を使

った。毛針仕掛けは今回仕舞って、次の機会とした。この川を管理する峡北漁協は稚魚放流がほとんどなので、

放流されて日もたいして経っていない、あるいは昨シーズンに放流されたと思しき10~15㎝ほどのちびイワナが、

次々と餌を追ってきた。釣り上げたイワナを7尾までは数えたが、後は止めた。針掛かりせずに途中でバレたもの

も同数以上、久しぶりに面白い釣りだったが、もう少し大きな2年魚・3年魚の姿を見たかった。でもそれは欲張

りというものだろう。

連れは川のそばでスケッチをしながら、ちょっと寒いと言ってウィンド・ブレーカーを2枚重ねしていた。標高

1,200mの天然のクーラーの中にいるようなものだろう。冷たく澄んだ渓流の水と、緑の木立のトンネルを上りな

がらの沢歩き、そしてオゾンたっぷりのおいしい空気を吸い込んで、大いにリフレッシュ出来た。なんか、ちびイ

ワナ達に遊んでもらった気分だった。




ちびイワナは、餌をパクッと一口で飲み込まない。何度か咥えながらようやく飲み込もうとする。成魚と同じく
早合わせは禁物、ヤマメの合わせと微妙に違うのが面白い。今回、餌と針を飲み込んでしまい、針外しに手こずる
ことはなかった。ほとんど上あごに針掛かりしていたのはよかった。



魚体の白い斑点と腹部の朱色も鮮やかなちびイワナくん、また大きくなったときに出会いたいね!





渓流釣りを終えた後、車でクリスタルラインを坂のぼり、瑞牆山(みずがきやま)自然公園(標高1,470m)に行って
みた。黒雲母花崗岩のそそり立つ岩山が見上げられた。山頂は2,330mだから、860m差を見上げることになるの
だ! 首が痛くなるかも。





初日のお昼は、本谷川下流の増富の湯で昼食をとり(山菜天ぷらそば)、畳み敷きの休憩所でごろんと昼寝、窓から
涼風が入ってきて気持ちよくウトウト。その後清里に移動し、大門川を下見した。高さ16mという「大滝」を、
急階段を上り下りして見学(ちょっと観光気分)、その後浅川地区の橋側で試し竿を出してみた。川幅は広く護岸堤
続く川筋だったが、当たりもなく魚の気配がなかった。残念だがまた次の機会に。



<この項つづく>



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