2021年7月31日土曜日

八千穂高原の白樺群生地は、素晴らしかった! (八ヶ岳東麓を巡る その1)



白樺群生地遊歩道への入り口はちいさな小径、白樺林の中に整備された数本の遊歩道を巡って森林浴をしながら歩
いた。ウグイスやキビタキなどの野鳥の声を聴きながら、白樺の幹の白・雲一つないな空の青・広葉樹の新緑を愛で
るのは、まるで「色のシンフォニー」を堪能するがごとくでとても素晴らしかった。All Photo by Jovial TAKA
 (画像はクリックすると拡大して見られます)




日・月・火3日間の晴天を天気予報で確かめてから、野辺山に宿をとって車で出かけた。今回のテーマは、手つかず

の自然がが残り、日本一と言われる白樺林がある八千穂高原の白樺群生地の中をトレッキングすることだった。昨秋

に訪れた蓼科横谷峡や渋温泉・渋辰野館は紅葉と源泉かけ流しがとても良かったが、その際次回は麦草峠を越えて

メルヘン街道を八千穂まで行ってみるのもいいね、と連れと話していた。実際には宿泊先(八ヶ岳グレイスホテル)を

朝立ち、141号道路を小海線松原湖駅まで、480号松原湖高原線に入ったら山道をどんどん上り、299号メルヘン街道

と合流。ほどなく八千穂高原・八千穂レイクに到着というコースだった。




見渡す限り360度がぜ~んぶ白樺という初めての経験、観光案内の紹介をはるかに超える白樺林だった。こんな自然
がまだまだ残っていることに大感激だった。




 松原湖高原線道路脇には、大きなゴルフ場(小海リエックスカントリー倶楽部)やスキーバレーがあり、そこにも
白樺の群生地があった。木を間引き下草や低木を刈っているので、やや整備された感があるが、それでも十分な
見ごたえだった。



連れも私も信州の高原育ちの故、針葉樹のからまつ林や広葉樹の白樺林は幼いころから馴染みの風景だ。昨今、地球

の温暖化と異常気象が頻発する折り、また観光業の開発と称する自然破壊が激しくなる折り、きれいな広葉樹の

は激減し、特に白樺のきれいな林を見ることも本当に少なくなった。気が付けばここはもう長野県内で、山梨県との

県境を越えてやってきたのだが、何故か景色も違う、空気も違うように感じる。誤解を恐れず言ってみれば、あちら

側は公共事業が盛んで観光スポットの建て物(県営が多い)はドデカく建っているが、メンテナンスが行き届いていない

のを時々物足りなく思う。こちら側は過度に手をかけずに自然を残していてゆとりを感じるし、風景も明るいのだ。

それぞれの県民性もあるが、軽井沢・上高地・野尻湖など外国人の避暑地としてリゾートが発展してきた歴史ゆえ、

何故か洒落た雰囲気がこちら側にはある。もっともあちら側にも清里の清泉寮のような例もあるが...あくまで個人的

な感想ではあるが、信州に来るとホッとするのは育ちのせいでもあろう。




 
お昼前の白駒の池は、周りを原生林に囲まれて鬱蒼とした趣きだった。貸ボートをこぐ人がちらっといたが、曇り
日だったら神秘的で静かな佇まいだっただろう。標高2,000m以上の天然湖としては、日本最大とのこと。



駐車場(有料)から白駒の池までは、ウォークボードを敷き詰めた急坂を上ったり下りたり(約15分)、トレッキング
シューズで足元をしっかりしていかないと、ちょっと危ない。暗い原生林の中は倒木があちこちにあり、苔がびっ
しりと木の根元や地面を覆っている。ジブリのアニメ『もののけ姫』の世界はこんな感じかもしれない、と思わせ
てくれる原始の世界を今も残している貴重な自然資産だ。



八千穂高原から白駒の池へのルートは結構急坂だったが、麦草峠(2,127m)の少し手前にその池への入口があった。白

樺群生地と同様に、持参したシューズで足元を固めて、原生林の中をゆっくり歩いた。私自身は苔類に関してはあま

りよく知らないが、相当多くの種類が何百年も自生している珍しい森なので、苔好きの人にはたまらないスポットだ

ろうと思った。今回は麦草峠は越えないで、来た道をそのまま野辺山まで戻った。299号道路と480号道路の出会い

場所が見晴らしのいい峠で、レストハウスふるさとという食事処で昼食のお蕎麦を食べた。その後快適にドライブ

して滝沢牧場に寄り、ソフトクリームをほお張った。いつ寄ってもここのソフトクリームは美味しいのだ! 

一日目の夕食は、外の高原食堂でポリュウムたっぷりの定食を食べたので、その日の夕食はホテルでの和食となった。

このホテルには何度も来ているのだが、昨年の夏にはコロナ禍のため客も少なく、食事も貧弱でよくなかった。今回

はお客も大分多いので、手抜きはなかろうと食べてみたが、自家菜園の高原野菜・イワナ・和牛ミートローフ・釜飯・

お吸い物などみんな美味しく、連れはワインを私は地元の日本酒3種利き酒を飲みながら、大いに堪能できた。




地元産の蕎麦「信濃1号」を挽いて打った「小海そば」のざる、なめらかなのど越しで美味しかった。夜の和食会席
に合わせて、お昼は軽めに。木をくりぬいた民芸風のおちょこは雰囲気は良いのだか、口元から汁がこぼれそうで
ちょっと食べにくかった。



ホテルの夕食「鶺鴒(せきれい)和食会席」、品数・量もたっぷり、調理も手が込んでいて大満足の夕食だった。これ
でまた、ここの料理を食べにくる楽しみが増えた。画像はホテルHPより。



夕食後、予め申し込んであった「星空観察会」に参加した。ホテルの脇にある広大な芝生運動場に各自のレジャー

シートを敷き(ホテルが用意)、仰向けに寝転んで解説付きの星空を眺めるというものだ。約30分の前半は満天の星が

良く見えたのだが、後半は雲が出てきてなんだかよく分からなくなってしまった。霧が濃かったり雨が降っていた

り、雲に覆われてしまったりして、ここに来ても今まで一度も星空を眺めれなかったのだが、今回実現できてちょ

っと良かった。長い1日が終わって、お腹も満腹でその夜は爆睡だった。



<この項つづく>



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