2009年1月19日月曜日

季節を告げる新春の花



真冬に香り高く咲くニホンズイセンの花、中心の房が白の貴重種、花芯まで白いタイプは゛ペーパーホワイト゛と呼ばれる。狛江界隈にて  All Photo by TAKA

昨日は南風が吹き込んで日中コート要らずだったが、今日はまた冬に戻った。そういえば今日は旧暦の゛大寒゛、寒さはこれからが本番だ。しかし、日中の暖かい陽射しの中ではすでに春の兆しが見える。

水仙の花は、私の好きな花のひとつ。暮れの12月から咲き始めるのを見ることができる。花の彩りが少ないこの時期に、木の下草や公園の花壇などで黄色の水仙を見ると心が和む。近づいて花の香りを嗅ぐと、野趣溢れるいい香りがする。香りを吸いこむとややきつい香気にはっとするが、すっと伸びた葉と茎の先に群れ咲く花たちは、なかなか姿見が良い。この花の香りについてはブログ(2008/6/8)ですでに触れているので、興味あるかたは覗いてみていただきたい。
水仙の名所は日本各地にあるけれども、数年前に訪れた静岡県爪木崎の群生地は見事だった。三百万株と言われるニホンズイセンの花畑が須崎半島の海岸丘陵地に広がっていて、冬の日差しを浴びた水仙の花たちが咲き誇り、遊歩道を歩いていくと甘い香りが一面に漂っていた。

鎌倉瑞泉寺も名所のひとつ。この寺は古拙で一年中花の彩りが絶えず、初夏の夏桔梗も趣きがあるが、
梅の名所でもあるので二月には水仙と梅が両方楽しめる。

開き始めた早咲きの白梅、事務所近くの千駄ヶ谷・瑞園寺にて


蝋梅(ろうばい)もやはりこの時期、春に先駆けて咲く薄黄色の花だが、小振りの花弁が゛つや消しプラスチック゛のようで不思議な質感を持っている。蜜蝋のような透明感のある花なので゛蝋梅゛と呼ばれる、との説があり、別名唐梅(からうめ)とも呼ばれている。地味な花なので気づかずに通り過ぎてしまうことも多いし、これも梅? と思う方が多いが、この花の香りはとても良い。


透明な花びらを見るために、敢えて夕闇で撮影してみた。狛江界隈にて



ラッパズイセンは、フランスの隣・ピレネー地方で16世紀に発見され、改良されて世界に広まったと言われる。花弁も大きく、突き出したラッパ型の中心花弁も華やかで見栄えがよろしい。゛幸せの黄色いハンカチ゛ではないけれども、黄色は人を幸せな気持ちににする色かもしれない。高揚感があるよね。


山形県置賜のさくら回廊巡りのときに出会ったラッパズイセン


ピレネー地方には、今も水仙の原種が数多く残されて自生しているという。一度、水仙巡りの旅に出かけてみたいものだ。

二月雨水(2/20)の頃になると、梅も咲き揃い春の花たちがいっせいに咲き始める。サンシュユ・マンサク・ミモザの花、木五倍子・三椏・レンギョウ・沈丁花...もうすぐだね!



事務所の近く、千駄ヶ谷で見つけたミモザの花(銀葉アカシア)、もう蕾をたくさんつけて開花も間近!



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