2012年11月13日火曜日

冠雪の富士山と箱根仙石原のススキは、初体験のミラクル・シーンだった!!



快晴の秋空にそびえ立つ富士山の勇姿、4合目辺りまで雪を被って実に見事だった。快晴の空にもふと雲が湧いて、富士山の山肌に二つの影を落としていた。

乙女峠の富士見茶屋にて  All Photo by TAKA
雲ひとつない秋晴れの休日、箱根に紅葉を見に出かけた。一人旅で出かけるときは、早起きして電車で移動。現地も午前中をフルに動いて目的地を散策し、早めに昼食を取り、混み始める昼ごろにはもう帰途についてしまう、というのが私の普段のスタイルだ。交通機関で並んだり、食事を取るのに長い行列を作って待つのは、休日のくつろぎを大いに損ねるので、なるべく敬遠したいのが本音なのだ。平日に休みを取って出かければ、なおよろしいと思う。
この日は、健康おたくのYKさんがご一緒で、しかも車のドライブで移動だった。なんとも贅沢なことではあるが、YKさんはとてもドライブがお好きで、ハンドルを握ると結構゛飛ばし屋゛に変身する。基本的には安全運転を心がけておられるのだが、よく箱根には行かれるとのこと。慣れた道をスイスイと淀みなく運転されるので、すっかりおまかせだった。
この日の空は、朝から雲ひとつなく風も穏やかで、絶好の秋晴れ。東名高速を御殿場で降りて、ルート138号を、乙女峠 ⇒ 仙石原 ⇒ 芦ノ湖というコースで移動したが、その途中に見た富士山の姿は、大げさに言ってはなんだが、゛人生初めて゛というくらい見事で美しかった。まばゆい程の朝の光、さらっとした空気、廻りに遮断するものが何もない景色の中で見ることが出来た富士山の姿を伝えるのはなかなか難しいけれども、ここに何枚かを載せて、読者の皆様に見て頂こうと思う。

東名高速・中井PA付近を走行中に前方に現れた富士山、朝の光がまだやわらかい。

足柄SAから眺めた富士山の姿、冠雪の白と濃い地肌の色との対比が見事だ。

乙女峠の富士見茶屋からの富士山の眺め、絶景!  Miracle!!  Marvelous!!! 
御殿場の市街から、裾野の拡がり、山の麓から頂上まで、ほとんどシンメトリーの美の極致。
ドライブの道中を楽しもうと思って、この日はCDを数枚持参した。何時もならば、くつろげるボサノヴァなのだが、ふと思いついてバロック音楽のCDにした。私自身もしばらく聴いてなかったので、久し振りに聞いてみようという気になったのと、渋滞に巻き込まれたり夜暗くなってからの運転になった場合を考えて、ちょっと活き活きとしてくつろげる音楽がいいかも、という選択だった。実際には、ほとんど渋滞もなく、快適なドライブだったのだが、その気分を一層アップしてくれたのには、私自身もYKさんもびっくりだった。「バロック、いいねぇ~!」という感想と共に、道中は進んだ。
まず、ヴィヴァルディの「四季」。゛イ・ムジチ゛や゛ベネチア合奏団゛のアカデミックで古典的な演奏ではなく、私の大好きな゛ユーローパ・ガランテ゛のファビオ・ビオンディの演奏だ。快活でスピード感に溢れるこの合奏団の演奏は、この日の快晴のように気持ちよかった。
次いで、アルビノーニの「オーボエ・コンチェルト作品 9 」、演奏は名手ハインツ・ホリガーとイ・ムジチ合奏団。オーボエの伸びやかで柔らかな音に、合奏団の通奏低音が呼応して、まるで水がサラサラと流れるような心地よさだ。
もうひとつは、ヴァイオリンの名手・゛ファビオ・ビオンデイ゛とオーボエの名手・゛アルフレッド・ベルナルディーニ゛のコンビによる「バッハのコンチェルト」。この演奏も、素晴らしい名盤で、車中で聴きながら、心が弾んできた。

午前中の力強い光の中で、逆光に輝くススキの穂々。白い穂の向こうには、遊歩道を歩く人影がちらちらと見える。こんな風に真っ白なススキを見たのも始めての体験!!
そして、この日、私はもうひとつの絶景と遭遇することになった。仙石原のススキの平原だ。逆光の中で風にそよっと揺れるススキの穂々は、とても美しかった。道路を挟んで、私の後ろには湿原とススキの原が混じった風景が広がっていたが、光の角度が順光なので、ススキ穂の色は茶色にしか見えない。
向かい側の道路の左には、ススキの平原が斜めの光の中に広がっているが、ススキの穂の白さは、ぼんやりと見える。

山裾に広がる仙石原の左側風景
同じく仙石原の右側風景
ところが、逆光の右側では、ススキの穂々は、白く輝いている。これは、光のなせる業、早起きの三文の徳、午前中の光でなくては決して見ることが出来ない素晴らしいススキの姿だった。ほんとのススキの白い穂と出会えた瞬間だった。
この日の富士山といい、仙石原のススキといい、2度と見ることが出来ないような素晴らしい景色を二つも見てしまったので、大満足のドライブだった。そのため、箱根のワインディング・ロードに拡がる楓や紅葉の色も、美味しいお昼のカレーも、お参りした箱根神社荘厳な雰囲気も、みなおまけのような気分になってしまった。まことに贅沢なことです。
最後に、お参りした箱根神社でいただいたご朱印を載せておきます。しばらくご朱印帳を持ち歩く機会がなかったので、4年前の「江戸七不動巡り」(目黒不動・目白不動など、江戸の七不動を廻っていただいたご朱印)が最後だった。その隣りに、神社社務所のうら若き巫女さんに書いていただいた。う~む、なかなかの達筆だったね!

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