2014年10月5日日曜日

秋の秋川渓谷で遊ぶ




秋川渓谷・瀬音の湯の前庭に咲くコスモスの花、森を渡ってくる涼風に揺れていた。Movie by TAKA 


秋の晴天が続く一日、゛多摩川上流域に行ってみよう!゛ということで、支流の秋川渓谷に出かけてみた。

30代に渓流釣り(ヤマメ・イワナ)に嵌まっていた頃、八王子に住んでいた私は、多摩川上流(奥多摩)と秋川

渓谷へもよく出かけた。それだけでなく、車を運転して出かける地域は、長野県の天竜川・支流域・千曲川

上流・支流域・犀川・裾花川上流域、静岡県の狩野川上流、山梨県の道志川など、思い起こしてみても随分

あちこち出かけたものだ。夜間に起きて、車で未明に渓流の釣りポイントに着き、仮眠して夜明けを待って

から川に入る。腰までのバカナガ(ゴム長靴)を履いて、渓流沿いの砂利道や岩を遡行して、魚のいるポイント

へ竿を出して行く。毛鉤釣りが多かったが、エサ(ブドウ虫や川の石裏に住む川虫)釣りもした。澄んだ川の

水と渓流の景観を楽しみながら、パールマークのヤマメやイワナの美しい魚体に出会い、強い引きで竿を

しならせる一匹を引き上げて手にした時の興奮を今も思い出す。

その頃使っていた竹竿やグラス・ロッドも、仕掛けや装備品は今でも一式手元に残してあるが、さすがに

バカナガは処分してしまった。竿を封印し、再び釣りをすることはないだろうと思っていた私にとって、無用の

長物は要らなかったのだ。ところが、去年長野の裾花川で再び竿を手にする機会があり、また家からすぐ

近くの多摩川で、釣りが楽しめることが解り、今はチャリに乗って長靴ばきで釣りをする、という、まことに

お気楽な釣りが時折出来ることになった。戸外のいい空気の中で過ごす時間も、なかなかいいものだと

思っている。


秋川渓谷の森の、上空にぽっかり浮かぶ秋の綿雲。快晴の空の青さと、森を渡ってくる風が心地よい。
All Photo by TAKA


この日は朝起きして、朝食のサンドウィッチ(フランスパンにはさんだチーズ・クレソン・ハム・ほうれん草の

白和え)と珈琲(保温ポットに入れて)と、昼食のおにぎり(黒米入りごはんに梅干し)に摘まみ(昨夜のカボチャ

煮と大根の時漬け)を用意した。これは私の習慣で、初めての土地やしばらく訪れていない場所に出かける

時には、現地での食事や買い物ができる状況が解らないことを予想し、自前の食べ物と飲み物を持参する

のが望ましい、という備えからだ。同行してもらったHIさんの車に便乗し、朝早い甲州街道と奥多摩街道を

走り、拝島の手前で7号線(杉並あきる野道)に入り、八王子サマーランド近くでちょっと川の様子を見てから

秋川渓谷に向かった。



目的地の一つ、広い駐車場と天然温泉・レストラン・宿泊コテージなどを備えた「瀬音の湯」施設入口


秋川の様子を知りたいと思い、「瀬音の湯」の駐車場に車を入れ、施設の係員に様子を訊ねてみると、施設

に続く遊歩道が川原に続いている、との案内を得た。まだ日帰り入浴温泉開店(午前10時)前なので、駐車場

の一角に川を眺められる場所を見つけ、シートを敷いてまずは朝食にした。熱いコーヒーを飲みながらの

サンドウィッチは、渓谷を流れる清流の瀬音とカラッとした澄んだ空気に包まれて、とても美味しかった。

売店やトイレ施設もあるので、いろいろと便利で助かった。



「瀬音の湯」の温泉は、広い大風呂と外の露天風古、それにサウナを備えた本格的なものだった。


朝食後、長靴や釣り具を入れたポシェットをもって、秋川への遊歩道を歩いてみた。森林の間を縫って続く

遊歩道は、間伐材のチップが敷き詰められていて、ふかふかと歩きやすかった。オゾンたっぷりの空気に

包まれて、心地よい森林浴を楽しめた。森を渡ってくる風、下から吹き上げて来る川風、共にさらっとしている。

私達は、信州の高原育ちなので、この空気はとても懐かしい香りだった。川原は十里木(じゅうりぎ)の

キャンプ場になっているのだが、今はオフ・シーズンで駐車している車もちらほらで空いていた。川原に降り

て長靴に履き替えてから、竿に仕掛けをつけて、さっそく流れに振り込んでみた。すぐに当たりがあり、小さな

ハヤが毛鉤にかかってきた。その後、少しポイントを移動しながら、5~6匹の小魚が毛鉤にヒットしたが、

すべてハヤだった。川の水量は、連日の晴天故か、かなり少なかったが、川石も水も格段にきれいで冷たい。

渓谷のきれいな水と、元気な魚たちに出会えて、私は満たされた。同行してデジカメ動画を撮影してくれた

HIさんも、水質の良さには感嘆の声を上げていた。



秋川での川遊び、元気なハヤが挨拶してくれた。清流の流れもとてもいい景色だった。
Movie by HI


ひと時、川の時間を楽しんだ後、再び遊歩道を通って瀬音の湯まで戻った。川に架けられた吊り橋からの

眺めもなかなか見応えがあった。瀬音の湯は、800円(2時間)で入浴できるので、歩いて少々汗ばんだ身体

を湯船に浸そうと利用してみた。広い大風呂に湧き出す温泉の泉質は、゛アルカリ性単純硫黄温泉゛で、

入ってといると、体中にぬるっとしたお湯が沁みてくる。Ph10,1と案内に書かれていたが、筋肉痛や関節炎

等に効き目があるようだ。私自身は、夏の暑さや汗で痛めつけられた皮膚に効くような気がした。

温泉をしばし楽しんだ後、前庭のベンチに腰掛けておにぎりとお茶の昼食とした。森を渡ってくる涼風が心地

良く、温泉で温まった身体がゆっくりとクール・ダウンする気がした。秋の花:コスモスのピンク色もきれい

だった。


通り道の人家の庭に咲いていた花は、サフランを一回り大きくしたような花弁だった。園芸種なのか?


帰り道、゛ドライブイン゛との表示がある古民家に寄って、何か土産物は扱っているか? と訊ねてみると、今は

土産物の扱いはなく、秋川での遊漁料や囮アユの販売が主だと、応対してくれた店主が話してくれた。先方も

珍しい客が寄ってくれたと思ったらしく、「今年は夏先に大水が出て、放流した稚アユも全部流されてしまった。

アユ釣りは、この夏さっぱり駄目だった。」などと話続け、しまいには観光案内のパンフを一まとめにして

渡してくれた。ヤレヤレだったが、川の概要はおおよそ解った。阿伎留(あきる)神社の祭礼で、道路両側に

露天が沢山並ぶ五日市の街並みを抜け、再度サマーランドの対岸で秋川漁協の囮アユ取扱店などを見たり

してから、一路一般道を通って午後早目に自宅に戻った。久しぶりの秋川渓谷は、オゾンたっぷりの森に

囲まれ、良質の温泉もある近場のリクリエーション地だった。

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