2014年12月31日水曜日

2014年、今年も暮れて...




多摩川の清流と丹沢の山並みの向うに朝日を浴びる富士山の雄姿、快晴で空気の澄んだ
この時期には冠雪した朝の景色が美しい。 Photo by TAKA


『月日は百代の過客にして、行きかふ年も又旅人也』(奥の細道序文)、今年も早暮れようとしている。

今年も色々なことがあったが、おかげさまで概ね健康で日々を過ごすことが出来ている。このブログも、今回

が今年で最後となる。「日々、楽しさを見出して暮らしていこう。自分の好きな世界を深めていこう!」をモットー

に、このブログを書き続けてもう約7年が過ぎた。私のコードネームは Jovialtaka(ジョビアゥ・タカ、ポルトガル

語で:楽しい、快活な、陽気な、気さくな、のいいとこだらけの意味の形容詞)だが、このブログも、その名詞:

Jovialdade(ジョビアウダージ)をタイトルに使わせてもらっている。ジャンルはさほど多くはないが、興味

ある世界を探って今年も日々を過ごすことができたように思う。


その中でも、音楽の占めるウェイトは大きく、ジョビアゥタカ・バンドとタペストリー(高校同期生バンド)の

ライブ、毎週のどようかい(地元音楽好きの歌会)や音楽酒場ピックでのセッション、また音友たちのライブや

歌会など、色々と楽しませてもらった。近場への小旅行や温泉巡りにも時折出かけ、また好きな花たちを

季節の折々に訪ねて、そのきれいな咲きっ振りや自然の景観を楽しむことも出来た。もちろん、食いしん坊の

料理好きである私にとっては、日々の食べる楽しみ、季節の食材を調理する楽しみは大きく、このブログ

にも幾つか載せている。また、好きなフィギュア・スケートについて、競技結果に触れて私見を述べること

もあったし、興味を引く絵画展を訪れたり、近くの多摩川や奥多摩で釣りを楽しんだり...そんな日々を

過ごしていると誠に月日の経つのは早いものだ。


そんな中で、今年の大きなトピックスはというと、驚異的なパーフォマンスだった「シルク・ド・ソレイユ」

東京公演(4月)、ご近所の畑での美味しい「ブル―ベリー摘み」(8月)、赤い月を堪能した「ブラッド・ムーン」

の観察とオリジナル・ソングの完成(11月)、もう一つ付け加えて、「ボサノヴァうたい」というタイトルのモデル

になって油彩画を描いてもらったこと、などが挙げられるかな。それらは、自身で撮影したデジカメの画像と

DVDレコーダーやデジカメで撮影した動画とともに、このブログに載せることができたし、またYouTube 

のMy動画にアップ・ロードした動画も併せて、皆さんに楽しんでいただくことができたと思う。

それもこれも、すべてノー天気な私に付き合っていただける友達あってのことで、気にかけていただいた

皆様にはとても感謝している。とは言え、日頃元気な私も身体の使い過ぎから右肩に帯状疱疹が出たり

(5月)、仕事とギターの弾き過ぎから左手指関節の痛みが出たりしているが、これも「やり過ぎはいけません

よ!」という警告と受け止めて、飲みすぎと併せて自分の体を労わることをこれからも心がけねばならないと

思っているのであります。


今年、このブログを見て楽しんでいただいた皆様にも、来る年が良いお年になることを願い、また来年も

よろしくお願いいたします。

2014年12月18日木曜日

フィギュア・スケート ISUグランプリ・ファイナルを見て(女子シングル)



ただ一人、200点台の高得点を叩き出したエリザベータ・トゥクタミシェワ(RUS)、アラビアン風の
衣装とメークアップが演技と良くマッチしていた。All Photo by Zimbio


グランプリ・ファイナル戦女子シングルは、トゥクタミシェワの圧倒的な勝利に終わった。シングル・フリーともに

トップ、すべてのジャンプをノーミスで成功させ、203.58をマークして他の選手を寄せ付けなかった。彼女は

2010年のロシア・ジュニア・チャンピオン、2012年のロシア選手権優勝の後、昨シーズンは鳴りを潜めて

いたが(足の故障のため)、今年後半になって快進撃が続き始め、ワルシャワ・カップ優勝、GPSカナダ杯

2位、中国杯優勝の勢いに乗ってこのファイナル戦に臨んでいる。18歳・157㎝の小柄な身体ながら、全身が

バネの様な演技には切れがある。ジャンプの安定性、スピンやステップの完成度の高さ、加えて各演技を

つなぐ゛間゛の取り方が滑らかで美しい。一番観客を惹きつけるのは、そのミステリアスな風貌としなやかな

身体と指先の動きだろう。今回のフリー演技は、アラビアン風のテーマ曲『Batwannis Beek』に乗って滑った

が、紫色に金縁取りをあしらったのシースルーの衣装で舞う姿は、妖艶な雰囲気すら漂わせていて、素晴ら

しい表現力だった。




(上)銀メダルのエレーナ・ラジオノワ(RUS)、いつもの笑顔でファンを魅了してくれた。
(下)ロシア勢若手の4人を向こうに回して、銅メダルに食い込んだアシュリー・ワグナー
(USA)、ベテランの気迫を見せて、味のある演技を披露してくれた。


今回、ラジオノワもワグナーも、すべてのジャンプをノーミスでこなし、コンビネーション・ジャンプもきれいに

決めている。ステップもスピンも正確な演技で、技術的には大きな差はなかった。このレベルまで来ると、

各技の難易度・入る時と終わる時の姿勢の美しさ・スピード感・演技をつなぐ間の取り方・テーマ曲に対する

表現力・メイクや衣装の雰囲気...など、演技構成点(芸術性)の評価が大きくものを言う。この点では、

トゥクタミシェワが一枚上だった。ただ、今回ジャンプに精彩を欠いて5位にとどまったユリア・リプニツカヤ

(RUS)にも、ラジオノワにも、またソチオリンピック・金メダリストのアデリーナ・ソトニコワ(脚故障のため今

シーズンのGPS欠場)にも、自己ベスト点でトータル200点を超える記録を持っているので、今後ますます

ロシア若手女子選手から目が離せないし、何時・誰が表彰台に乗っても何ら不思議はない選手層の厚さを

感じるのだ。来春の世界選手権(中国・上海で開催)には、ファイナル戦の選手たちもほとんど出場してくる

だろうから、誰が栄冠を勝ち得るのか、また楽しみが一つ増えた。




(上)表彰台の3人 (下)日本勢でただ一人参加出来た本郷理香、正確な技術と
長身の身体全体で表現するのびやかな演技は、今後の活躍を期待できる。

フィギュア・スケート ISU グランプリ・ファイナルを見て(男子シングル)



男子シングル優勝の羽生結弦、ジャンプ・ステップ・スピン、すべて快心の演技だった。
All Photo by Zimbio



スペイン・バルセロナで開催されていた国際フィギュアスケート競技会「グランプリシリーズ・ファイナル戦」

が終わり、男子シングルでは、羽生結弦が圧倒的な強さを見せて快勝した。NHK杯の本番リハ中の衝突

事故とその後の回復具合から、今回の表彰台が危ぶまれていたが、ショートもフリーも最高点をたたき出

して、見事な優勝を果たした。彼の戦う本能というか、闘争姿勢は凄まじかった。東日本大震災を乗り

越えてきた芯の強さは、逆境を跳ね返す強靭な精神力を見せつけてくれたし、これが若干20歳の細身の

青年が成した業だと思うと、今時の若い世代の素晴らしい一面を垣間見た気がする。ショートとフリーを合わ

せて288.16(300点も夢ではなくなった!)という高得点は今季最高だったし、3回転ジャンプの着地を一つミス

したが、他のすべてのジャンプを成功させ、特にフリー冒頭の4回転サルコー(後ろ向きに入り、インサイド

エッヂで踏切り、後ろ向きで着地する超難度ジャンプ)は素晴らしいジャンプだった。ショートの『バラード

第一番』(ショパン)、フリーの『オペラ座の怪人』(A.L.Webber)、ともにステップとスピンを組み合わせた音楽

との相性も抜群。フリーの衣装は、黒を基調としてブルーとベージュの流れるような幾何学模様をあしらい、

黒手袋とともにテーマ音楽の世界を表現していて芸術的で良かった。ここ2~3年はグランプリ・シリーズや

世界選手権での表彰台を十分予測させる第一級の選手になったことを内外に示したと思う。






























氷上に乗った滑らかな演技でファンを魅了したハビエル・フェルナンデス(銀メダル・ESP)と、抜群
の表現力で演技に切れがあったセルゲイ・ボロノフ(銅メダル・RUS)の二人。


表彰台に乗った3人について共通するのは、4回転ジャンプを含めてすべてのジャンプをほぼノーミスで演技

していることだ。最高クラスの争いになると、ステップやスピンはもうほとんど大差がない位高レベルだし、

音楽に合わせた振り付けも、それぞれ個性があり演技のメリハリも効いている。この点では、体調fは良く

なかったかもしれないが、期待の町田樹(JPN・ショート2位)は、ことごとくジャンプを失敗し6位に沈んだ。

マキシム・コフトン(RUS)も、冒頭の4回転ジャンプやトリプル・アクスルを失敗し、精彩を欠いた。無良崇人も

トリプル・フリップの失敗と、ステップ・スピンを合わせた表現力に冴えが無く、表彰台に届かなかった。





(上)キッス & クライでの羽生結弦とブライアン・オーサー・コーチ、(下)今回・表彰台の3人



私見では、今回の金メダリストは、ブライアン・オーサー・コーチと言ってもいい。競技選手ではないので、

実際にメダルをもらうことはないから、『超・金メダリスト』とでも言おうか?! 羽生結弦も、ハビエル・フェル

ナンデスも、ともにブライアンが教える選手なので、金と銀のメダリスト、ワン・ツー・フィニッシュでこの競技会

を制したことになる。彼は、女子シングルのオリンピック・メダリスト(2010年のバンクーバー):キム・ヨナを

育てた名コーチだが、今年のソチ・オリンピックでも羽生を金メダリストに導いたことでも記憶に新しい。今回の

様な結果は、コーチ冥利に尽きるだろう。そして、フィギュア・スケートの歴史の中でも、本当に稀有の例だと

思う。この点では、マスコミも余り取り上げなかったが(コーチは縁の下の力持ちで、地味な存在に見られる

かもしれない)、どんな優秀な選手でも演技の完成度を高め、勝てる演技構成を作り出す上で、優秀なコーチ

なしでは戦いに勝てないことを肝に銘ずべきだと私は思うのだ。良き選手には、参謀役の良きコーチがついて

いる。あらゆる競技に普遍のことを今回も感じさせてくれたファイナル戦だった。


2014年12月8日月曜日

自家製ロースト・ビーフの作り方(レシピ動画2本)



自家製ロースト・ビーフの作り方 その1、レシピと調理はTAKAです。
Movie by HI


誕生日祝いやクリスマス・正月の料理に、自家製のロースト・ビーフはとても喜ばれます。ナチュラルで豪華

なこの一品を、私も何度か作っていますが、市販のものに較べやわらかで肉汁が滴るような美味しさは、

パサパサ感がまるでなし。やや辛みの効いたドレッシング(漬け汁を煮詰めた)をかけて、クレソンなどの

香味野菜(豆苗・蒸し白菜などもOK)と共にいただくと、旨さこの上なしです。今回は、何時もお世話になって

いる私の音楽活動のサポーターの一人・HIさんの誕生祝いに作りましたが、このレシピ内容と調理の進め方を

動画に撮ってみました。旨いものに目のない食いしんぼさん達に、この動画を公開しますので、ぜひ一度

自家製で作ってみてはいかがでしょうか? なに、意外と簡単に出来ますよ。



続編 自家製ロースト・ビーフの作り方 その2



この料理のポイントは、国産牛肉のいいものを使うこと。私の好みで言えば5級の霜降り肉よりも、赤身の

多い4級肉がお薦めです。また、肉の表面を良く焼いた後蒸し器でじっくりと蒸すことで、肉が硬くならずに

中身まで火が良く通りますので、やわらかくてジューシーなロースト・ビーフが楽しめます。金串を使って

肉の焼き上がりをチェックするのもポイントですね。

それでは、皆さんも自家製ロースト・ビーフを作って楽しんでみて下さい。



出来上がったロースト・ビーフを薄切りにし、クレソンと共に盛り合わせる。ナチュラルで豪華なお祝い料理です。
Photo by TAKA


2014年12月6日土曜日

新曲・『ブラッド・ムーン』が、ようやく出来上がった。



ブラッド・ムーン by Jovial TAKA:YouTubeのサイト「takasantafe neo」より Movie by HI


私:ジョビアゥ・タカ作詞/作曲の新曲『ブラッド・ムーン』が完成した。このブログの「ブラッド・ムーン

(赤い月)を始めから終りまで堪能した」2014/10/10 にも載せたが、皆既月食から光が戻るまでの約1時間、

赤く染まった幻想的な月影を見ながら、私の胸を横切った幾つかの思いを詞に表現してみた。すんなり行くか

と思った詞作りが二転三転し、一応出来上がった詞をメロディに載せてみてまた四転し、約2ヵ月をかけて

ようやく曲が完成した。熟成の様な時間の中で、メロディ・ラインは流れるようになり、付けたコード進行も

滑らかになった。

人は誰も、日々の幸せを願い、平穏無事に暮らせることを願っている。けれどもその願いとは裏腹に、人は

誰もがつらかった過去や失った恋など、悲しみや苦しみの傷跡の様なものを背負って生きているものだ。

何年に一度のブラッド・ムーン(赤い月 or 血色の月)が現れるとき、喜びや幸せと表裏一体の思いを、人は

呼び起されるのではないだろうか? 輪廻転生の中で、移ろう季節の中で、ふとよみがえるそんな思いを歌に

してみた。





『ブラッド・ムーン』作詞/作曲:ジョビアゥ・タカ 2014.12.6 の詞とコード


この曲のコード進行は、メジャーとマイナーが綾織りになったようなものになっていて、昭和のポップスや

演歌のように、明確な曲調にはなっていない。従って、トニック・サブドミナンテ・セブンスの3コードを主体と

したものと違い、メジャーコードにマイナーなルート音、マイナーコードにメジャーなルート音を配してある。

この曲調が、明るさと悲しさが常に入り混じっていながら、振幅のある流れるようなメロディラインを彩ることを

目指しているのだ。従ってセブンス系のコードも、明らかにトニックとドミナンテをつなぐブリッジ音ではなく、

メロディラインの流れの中でルート音と共に配されている。ジャズやボサノヴァのテンションコードをベースと

しながら、それらとはちょっと違うこのようなコード進行は、より緻密で解像度が高いポップスといえるかも

しれない。昭和の曲の中でもアーチスト系の歌(例えば、高橋真梨子の『for you』など)は、この傾向をいち

早く持っていたが、平成のアーチスト系のヒット曲(特にバラード系)には、顕著にみられる。例えば、一青窈

『ハナミズキ』とか、桑田佳祐の『真夏の果実』、あるいは今井美樹の『pride』など、流麗なメロディがこの

ようなコードとともに進行していくのは、歌っていても聴いていても、まことに心地よいのだ。ここ半年程平成の

ヒット歌謡曲を歌集にまとめる作業をしてみて、昭和の歌とは違った今の個性(メロディラインやコード進行、

歌手の節回しなど)をつぶさに体験したことも、今回役に立った気がする。私のこの曲の冒頭の部分は、


      C/GonB  Am/Am7onG  FM7/FM7onC    Dm7/Dm7onG
   流 れ る  雲 に            想 い を  寄 せ て  
      C/GonB  Am/Am7onG  FM7/F6      C
   今 日 の  幸 せ             私 は  歌 う

ルート音が C ⇒ B ⇒ A ⇒ G ⇒ F ⇒ E ⇒ D ⇒ G (ド・シ・ラ・ソ・ファ・ミ・レ・ソ)

としているが、落ちていく感じがなかなかいいなと感じている。

この曲を聞いて、゛どようかい゛の私の音友たちや親友から、「なんか、しみじみとしていていい曲だね!」との

感想を聞かせて頂いたが、来春のジョビアゥ・タカバンドのライブ(3月15日・経堂ピックにて予定)に向けて、

この曲を歌い込んでいきたいと思っている。YouTubeでこの曲をお聞きになっての感想を、皆様から聞か

せていただければ大変嬉しいので、このブログへの書き込みまたはメール(⇒ jovialtaka@ace.ocn.ne.jp)

でお寄せ下さい。よろしくお願いします。



Blood Moon Photo by TAKA