2020年10月3日土曜日

追悼 Mr.K! 夭折を痛む


 


マンドリンとギターの名手・在りし日のKさん(2015年5月)、63歳での旅立ちはあまりに早すぎる! 合掌。
All photo by jovial TAKA



新型コロナ感染に伴う自粛で、大勢で集まり飲めや歌えやの「かようかい」(会場は喜多見の珈琲店・椿にて)も、

今年の2月以来お休みになっていた。集まりたいは山々、音楽を楽しみたいも山々、しかしそろそろ注意しながら

始めてもいいかな? と思っていた矢先、突然の訃報が店主シゲコさんから知らされてきた。Kさんの、肝硬変に因る

食道静脈瘤の破裂という急死だった。ご遺族の意向でこちらでは葬儀を行わず(故郷の岩手にて葬行)、音楽仲間が

集まって会場のお店で偲ぶ会をし、故人とのお別れをすることとなった。この日集まったのは約15名、皆Kさんの

早すぎる死を惜しみながらも、やがてそれぞれ楽器を持ちだし、歌と演奏でKさんを送ることとなった。ウッチーは

ピアノを弾き、サイトウさんはラッパを吹き、キリちゃんは太鼓をたたき、大ちゃんはオリジナル曲を歌い。ギタ

ー弾き語りでイズミちゃんと私(タカ)も歌を歌った。他の出席者も、歌ったり楽器を鳴らしたり。8ヶ月近くかよう

かいが出来なかったので、何故かみんな弾けてしまった!





在りし日のマスター・脳梗塞からようやく立ち直りリハビリ中のタッキー・元気なイズミちゃんと一緒の、2010年
12月のクリスマス会、Kさんのギターはスペイン製の高価なもので、音色もキレがあり迫力があった。



偲ぶ会を開いた親族(喪主?)の、お兄さん・お姉さん・姉の娘さん3人も、はじめは戸惑っておられたが、Kさんがこ

よなく愛したこの会の雰囲気を感じ取って、とても喜んでおられた。こんなに賑やかに送り出せるのも、ご縁あって

のことと思われたに相違ない。店主シゲコさんは、不定期でもそろそろまた集まりましょうか! と私に話された。集う

仲間達は、現役プロのミュージシャン・セミプロ・歌好き・聞いて楽しむだけのひと、それぞれだが、セッション

が始まればアドリブがどんどん飛び出すし、一体となって作り出すハーモニーも心地よいのだ。「こんなお店は、

他にはないよね!」というのが大方の評判だ。




上の画像と同年同日のKさん、機嫌が良ければ「  ドンドン ディドン シュビダディ  オデーオデーオー」(サントリー
オールド CMソング 小林亜星作曲)を弾き語りしてくれるのが、とても楽しみだった。



存命のある日、店の前の広い駐車場でKさんがテンカラ竿を振っていたので、「どうしたの?」と訪ねてみた。

「故郷は岩手の山奥なので、小さい沢が流れていて、そこにいるヤマメを釣る練習だよ!」と楽しそうに話してくれ

た。今度一緒に釣りに行こうよ、と話したものだが、その約束は果たされぬままあちらに旅立ってしまった。名古

屋に居た頃、ライブハウスでよくギター演奏をしていた、との話の通り、本格的なクラシックギターの演奏テクニ

ックは素晴らしいもので、時折機嫌の良いときに演奏を披露してくれたものだった。マンドリンも随分と高価な楽

器を持っておられたが、その音色は澄んでいてトレモロも抜群で、本当に我々を楽しませてくれた。もう、あの演

奏を聴けないと思うと、ひときわ悲しみが増してくる。「人生100年時代」などというフレーズもあるが、長寿によ

る高齢者が増す中で、やはり60代初めの死はあまりに早すぎると思わざるを得ない。生まれ故郷の岩手で安らかに

お眠りください。合掌



私の手元にある最近の画像(2019年12月)、かようかい忘年会でラッパを吹くはサイトウさん、Kさんのマンドリン
演奏を聴いたのはこれが最後だった。




Kさんを偲ぶ会に集まった面々、にぎやかなお別れ会となった。



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