2014年12月20日土曜日

『ブラッド・ムーン』 と 『ルナ・ロッサ(赤い月)』



私(ジョビアゥ・タカ 作詞/作曲)の新曲『ブラッド・ムーン』について、YouTubeで公開した動画を見てのコメント

を、少なからずいただいたので感謝している。コメントを無理にお願いしても失礼と思い、案内メールはBCC

にてお送りしたが、幾人かの方に興味を持っていただけて嬉しかった。「今まで聴いたオリジナル曲の中で、

一番かな ! 出だしがいいワ。」(大学時代の親友)とか、「間奏部分のスキャットがいい感じ。創作意欲に感服 ! 」

(高校時代の音友)とか、好意的なものもあれば、「声が若々しく、曲の感じにマッチしています。さすがに

コード進行の腕が冴えています。後半になるに従って乗ってきてますね...」(ライブに来場された方)のよう

に、じっくり聴いての専門的なコメントまでいただいた。でも中には、コメントは頂かなかったけれど、

YouTubeの動画評価でダウンマークを残された方もおられた。色々あった中でも私が一番得心したのは、

「ああやって、自分で歌を作って自分で弾いて歌って、動画でみてもらって、いい時間を過ごされていると

思います。」(ボサ友)というものだった。

創作活動を通じて今の飾らない自分を表現し、そのプロセスの全部を自分自身も聴いてくれる人も楽しめたら、

それはきっと素敵なことに違いない、そういう思いを解りあえるのはとても嬉しいことなのだ。改めて、コメント

を寄せてくれた方々にお礼を申し上げたいと思う。


この曲のテーマは、前のブログ(今年の12/6)にも書いたが、「移り行く季節の中で、幸せを感じ・求める日々

の暮しは、失った恋やつらかった過去などと表裏一体のもの。ブラッドムーンの異様な赤い月色は、その

光と影を思い起こさせてくれる。」というものだ。

で、この曲についてそんなことを音友のHIさんと話しているときに、ふと「そう言えば、カンツォーネの曲で

<ルナ・ロッサ(赤い月)>と言う歌があったなぁ」と思いだし、GoogleやYouTubeを検索してみたら幾つも

出てきた。



Claudio Villa の歌う『Luna Rossa』(1954年版、公開は2008年)


『Luna Rossa ルナ・ロッサ』のオリジナル曲は、Canzone Napoletana 、1950年に発表されイタリアで大ヒット

した。作詞:Vincenzo Crescenzo ヴィンチェンツォ・クレッセンゾ / 作曲:Antonio Vian アントニオ・ヴィアン、

歌手はGiogio Consolini ジョルジュ・コンソリーニだった。

   「  ♪  赤い月よ、あの人の心は 今も変わらないだろうか? 

    赤い月よ、愛しい人が帰るのは いつの日だろうか?  ♪  」(日本語版意訳)

ラテン調の軽快なリズムに乗って、朗々と歌う゛クロゥディオ・ヴィラ版゛を聞いても、赤い月に向かって去りし

恋人を偲ぶ気持ちが良く表れていると思う。



Lucienne Delyleの歌うフランス語版、シャンソン風にアレンジされている(1952年版、公開は2013年)


このヒット曲がすぐフランス語に翻案され、「Pière à la lune 月への祈り」との副題が付けられてフランスで

発売された。歌ったのはシャンソンの1950年代を代表する歌手:リュシエンヌ・ドゥリール、ギターとマンドリン

を加えたオーケストラをバックに、ゆったりとした哀切調で恋人(彼氏)へ想いを歌いあげた。

   「 ♪ 赤い月よ 私がどれほどあの人を 愛しているかご存じね ?

         赤い月よ 約束して 私から遠いところで あの人を守ってくれると ♪ 」(和訳タカ)

ただ、彼女のプロフィル(Wikipedia)を見ても、各年の代表ヒット曲にも載っていないので、フランスでヒット

したのかはよく解らない。



アメリカ版はなんとフランク・シナトラ、Very Rareと紹介されている(1952年版、公開は2010年)


シナトラ版の面白いのは、翻案の歌詞が「伊達男の悔悛」のように歌われていることだ。今宵見上げる赤い月

を「 Blashing Moon」(恥じ入って赤面する月)と呼び、恋愛ゲームを楽しんだつもりが、彼女に去られてひとり

孤独におちいってしまった寂しさを嘆いている。

   「 ♪ 赤い月よ 許しておくれ 赤い月よ 

     今宵の約束は みんなウソだった 他に私が何をできたと言うんだ ♪ 」(和訳タカ)



三つの動画のなかには、皆既月食(ブラッドムーン)の赤い月の画像が編集されて、動画と共に載せられて

いるものがあるが、それらはインターネットの普及により、ブラッド・ムーンの天文学的理解とイメージが認知

されたごく最近(ここ数年)のことで、この歌が誕生した1950年当時に、今の様な<赤い月 =ブラッド・ムーン>

という認識が世間一般・ 津々浦々にあったかはわからないのだ。しかし、60年以上昔にイタリアで作られた

カンツォーネの名曲『ルナ・ロッサ』と同じような創作の契機(内容は違うので較べるべくもないのだが...)で、

私自身も「赤い月」をテーマとした歌を作ってしまったことが、何かの符丁のように繋がってしまった結果が

自身でも面白くて、このブログに載せてみた。興味ある方は、3人の歌を聴き比べてみて下さい。蛇足ですが、

ブラジルのボサノヴァ歌手カエターノ・ヴェローソもこの歌を唄っています。歌詞はイタリア語です。



ブラジル版は、前奏と間奏にスキャットを入れてのGt弾き語り。共演のチェロもいい感じです。


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