2016年10月29日土曜日

白根・小諸紅葉紀行(その2)

 
 

白根山麗の道路脇で見たイロハモミジの紅葉、オオカエデの隣りで緑を残した紅葉7分の色づきがきれい
だった。 All Photo by TAKA
 
 
今回のドライブルートは、長野原町でロマンチック街道から別れ、292号道路を上って白根山まで来たが、吾妻渓谷から
 
145号道路を西上し万座・鹿沢口駅まで行けば、軽井沢から北上している「浅間・白根火山ルート」と合流し、そのまま
 
万座温泉まで来られる。白根山頂付近から山道を下り、万座温泉についた。そろそろ昼時なので、食堂かレストランを
 
探してみたがこれという店がなかったので、とりあえずプリンスホテルの駐車場に車を入れてホテル内で食事ができる
 
か当たってみた。中華の麺類が一杯1,500~1,800円という御高地値段だったので諦め、トイレだけ借用して失礼した。
 
山を下りてから食事しようと、HIさん持参の柿・お煎餅・チョコでまたお腹をごまかして、運転を交代し再び山を
 
登り渋峠に向かった。
 
見晴らしのいい山頂道路をしばらく走ると、渋峠に到着。山頂(長野県と群馬県の境に建っている)の渋峠ホテルにもこれ
 
といった食べ物ものがなく、しばらくホテル脇の高台から景色を眺めた。外気温は2℃、晴れてはいても風は冷たくて、
 
意して来た冬コートを着ていてもかなり寒かった。しかし、これがまことに素晴らしかった(その1のフォト参照)。
 
眼下に見下ろす善光寺平の遥か彼方に、白雲を棚引かせた北アルプスの連峰が宙に浮かぶように姿を見せていた。快晴
 
の青空・澄み切った高原の空気、薄紫の大気に染まった連峰の雄姿、生涯忘れられない素晴らしい光景だった。今年の
 
初夏に、鬼無里から白馬に抜ける途中、白沢峠で見た残雪残る北アルプスの絶景に勝るとも劣らぬ眺望だった。これだ
 
から旅は止められないのだ!
 
 
 

渋峠から山田牧場に向かう途中で見た北アルプスの眺望。眼下の山田牧場ののどかな景色、右の笠ヶ岳の
こんもりとした山姿、はるか彼方の北アルプスは高度が下がったせいか、棚引く白雲に隠れていた。
 
 
毎年11月から翌年3月まで、白根山頂を走る道路は雪と悪天候のため封鎖されるとのこと。その寸前に訪れた甲斐が
 
あって、素晴らしい眺めを味わえたのを2人で喜んだ。渋峠から横手山を抜けて道をだらだらと下り、熊の湯で温泉
 
旅館の従業員の方に道を訪ねたら、山田牧場へ抜ける山道があり通れる、というので行ってみた。山中をくねくねと
 
走るその道は、地元の人しか通らないすれ違うのがやっとの狭路だった。車載のNAVIにも載っていない道だったが
 
無事山田牧場にたどり着いた。大分山を下りてきたが、この辺りが紅葉の最盛期で、ブナやナラの広葉樹・糸杉など
 
の針葉樹の紅葉をたっぷり味わうことが出来た。山田牧場と松川渓谷は、去年の紅葉紀行で訪れてみようと思って
 
いたスポットだったが、すでに紅葉のピークが過ぎていたのでパスした場所だった。けれども今回、素晴らしい広葉
 
樹の紅葉を見られたのはとても幸運だった。紅葉狩りを楽しむ中高年の方達を横目に山道を下りながら、助手席の
 
私は車窓の絶景を眺め続けた。
 
 


左上の笠ヶ岳から山裾が拡がる山田牧場の景色(上)、もっと下の牛舎付近には放牧されている牛がちらほら
見えた。針葉樹の緑と広葉樹の紅葉が織りなすのどかな風景が、気分をとてもリラックスさせてくれた。
(下も同じ)
 
 
熊の湯 →山田牧場 →五味温泉 →山田温泉と紅葉街道を堪能した後、さすがお腹もへってきたので、遅い昼食をとれる
 
スポットを探しながら山道を下り、なだらかな丘陵地帯に出たところで、頃合いのお店を見つけた。こういうことに
 
なると私の鼻は効くのだ。「和食・そば処 高山亭」というお店で、土蔵造りのクラシカルな風貌と広い駐車場を備えた
 
お店だった。2時を周っていたのにお店は結構混んでいた。お店のメニューの中から二人とも「季節のランチ(そば定食)」
 
を選び、ほどなく出されたお蕎麦と炊き込みご飯・天ぷら・キノコくるみ和え・きくらげ煮しめなどのランチをいただ
 
いた。ボリュウムたっぷりのうえ、しこしこした蕎麦の噛み応えも申し分なく、満腹・満足の昼食となった。そば湯を
 
飲みながらこれでやっと人心地がついた。 



高山亭の季節のランチ・一人前1,050円也、このボリュウムと味でこの値段はコスパものです! 画像はHPより
 
 
目と脳は、紅葉のカラフルさで満腹となり、お腹もお蕎麦ランチで満腹となり、これで今回のドライブ目的は8割方
 
達成できた気分になり、今夜の宿泊先の小諸に向かうことにした。私の運転に変わって、道路両脇にリンゴ畑が連なる
 
農道をしばらく走り、須坂・長野東ICから上信越自動車道に入り、山裾の道路とトンネルが続く高速道を走った。山
 
並みは夕方の時間でもくっきりと見え、雲一つない好天気が一日つづいた。小諸インターで降りてから、ほどなくで
 
駅前のビジネスホテルに着き、地下の駐車場に車を入れた。ホテルは結構古い建物だったが、1階の受付も広々として
 
いたし、2階からの赤じゅうたんを敷いたらせん階段が、何だか宝塚風に見えて面白かった。部屋で1時間程一眠り
 
したらすっきりした。朝食つきのプランなので、夜は近所の居酒屋で軽く一杯やろうと目論んでいた。ホテルの受付
 
で頃合いの居酒屋を訪ねると、近辺の居酒屋案内の地図を渡してくれ、地元で評判のいいお店を3軒紹介してくれた。
 
 
まことに手回しのいいことで感心しきり。早速歩いて出かけてみると、「酔心」というお店が良さそうなので入って
 
みた。赤と黒を基調にしたモダンな感じのお店で、夫婦(親子?)で創作和食料理を出してくれる店だった。メニューの
 
中から飲み物は上田丸子町の地酒「瀧澤」の純米大吟醸を選び、食べ物は遅い昼食であまりお腹が減っていなかった
 
ので、「酔心風ポテトサラダ」と「まろやか手作り豆腐」、それに「福味鶏のおろしポン酢唐揚げ」の3品を頼み、
 
辛口でキレのいい日本酒を飲みながらのゆっくりとした夕食をとった。旅館やホテルの品数の多い夕食も、時として
 
は食べきれないので、夜は外でこういう食事もいいね、と話しあった。
 
それ後ホテルに戻り、大浴場で温泉に浸かって温まってから、早目に眠りについた。
 
 
 
居酒屋酔心での一献、お酒も食べ物もとても美味しかった
 
<この項つづく>
 

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