2018年3月2日金曜日

早春の西伊豆 地魚料理三昧・温泉三昧の旅(その1)




西伊豆土肥(とい)の港脇の駐車場では、河津桜が満開で如何にも春の陽気を告げていた。河津桜は大島桜
と寒緋桜の交配種と言われているが、五弁の花房の多さは大島桜を受け継ぎ、花のやや濃い薄紅色は緋寒桜
受け継いでいる。ただし下向きに半開く緋寒桜の特徴はない。All Photo by Jovial TAKA



今年は2月の陽気が定まらず、寒気が依然として残り続けたので寒さが抜けなかった。おまけに関東地区は2月下旬に

大雪に見舞われ、その後も寒さで気温も上がってこなかった。「西伊豆に行って、旨い魚を食べたいなぁ! ゆっくり

温泉にも浸かりたいし。」というプランがあり、時期を見ていたのだがようやく実現した。2月の終わりの天候を見て、

2日とも晴れそうとの見込みを立てて、早速出かけてみた。実は、1月のTV旅番組で西伊豆松崎町の紹介があり、ご当地

グルメの「金目鯛のひきづり寿司」(シャリと刺身が別々に皿盛りされ、熱鍋の出し汁で刺身をひきづり、ワサビを乗せ

たシャリにくるんで食べる)や地魚を使ったさつま揚げがとても美味しそうだったし、古い街並みの中に「なまこ壁」を

あしらった家々が残っていて、ちょっとレトロな街の雰囲気も面白そうだったので、これが旅のきっかけだった。




昼飯にミックス丼を食べた「しま長」は公営駐車場の道路を挟んだ真ん前、ドライブ旅行中らしきおじさん・
おばさんの二人連れや家族連れが次から次へと入店していた。注文してからやや時間がかかるが(魚をさばい
たり調理したりするので)、新鮮な地魚の味は確かで美味。



朝ゆっくり目に家を出て、例によって同行するHIさんに鶴川駅で拾ってもらい、16号道路→東名高速で沼津インター

まで。途中足柄SAで小休止したが、上空は晴れていても雲が多い日和だったので、期待していた富士山は雲の中に隠

れて見えなかった。後は一般道を走り修善寺から西に山越えして土肥に到着。ちょうど昼過ぎだったのでここで昼飯

にした。最近旅先では当地の観光案内所が便利だと痛感しているので、港脇の公営駐車場に併設された観光案内所を

訪れ、「近くに頃合いの値段で、美味しい地魚料理の食べられる店を教えて。」と乞うてみたら、3軒のお店を観光

案内図と共に紹介してくれた。駐車場近くの「地魚料理しま長」に行ってみると、入り口に「やってるよ」の看板が

あり早速入ってみた。如何にも地元の料理店(食堂)という趣きで、メニューの中から「ミックス丼」を頼んだ。これは、

当日揃えた地魚(この日は、タイ・マグロ・イカ・カンパチ・サワラ・オジサン・メジナ)の中から、3品選んで刺身丼

に仕立ててくれるのだ。




地魚料理しま長のミックス丼(1,500円)、私のは鰆・カンパチ・オジサン(連れのはメジナ)の3種盛り、魚の量が
2段重ねにはビックリ。優に2人前はたっぷりあった。魚はどれも新鮮でプリプリ、口の中に旨味が広がって大満足
の昼食だった。鯛骨の潮汁も美味、デザートに皮付きミカン1個も笑えました。




現地到着の昼飯で、のっけから旅の目的を達してしまったような満足感と満腹でやや苦しいお腹を押さえながら、再び

車で松崎を目指して走った。1~2時間ごとに運転を代わってはのドライブなので、疲れることもなく時には助手席から

外の眺めを楽しんだりした。平日(月曜日)ということもあって、道は空いているし天気はよろしいし気分はとても良か

った。午後の速い時間に松崎町に着いたので、港の直ぐ脇にある今夜の宿泊先(豊崎ホテル)の駐車場に車を置いて、街

を散策した。古民家を改装したギャラリーやなまこ壁の旧商人邸・観光協会の建物・長八美術館などを見て廻った(それ

らの画像はこの項その2に載せる予定)。古い街並みを文化遺産として丁寧に保存している街の姿勢に好感が持てた。




松崎港から駿河湾を臨む。河口と湾内は波も静かで釣り船が何隻も停泊していた。松崎町HPより



街歩きから戻って入館した宿は、客室14部屋・展望風呂・露天風呂のあるこじんまりしたホテルで、内装もきれいで

清潔だった。食事は別館の食事処「民芸茶房」でとるのだが、ここには干物の直売所と大人数の会食ができる磯小屋

を併設している。露天風呂は24時間入浴自由、布団やシーツは整理して納戸に置かれているので、勝手に延べて下さ

い、という具合。わずらわしさがないので返って気楽でよかった。さて、その夜の食事だが、駿河湾で採れた新鮮な

魚が次々に食卓に載ってきて、とても食べ切れない量だったが、ビールとお酒を飲みながら、美味しい、美味しい、

と全部食べてしまった。




ホテル別館食事処の「民芸茶房」、ホテルもここも中高年の従業員の方達が元気で仕事に従事しサービスしていた
のには感心した。店内は落ち着いた木造りのテーブルや椅子、一般の食事もできる。ホテルのHPより。




夕食には、サザエのつぼ焼き・地魚の刺身(鰆・金目鯛・イカ・カンパチ・マグロ・甘海老)・なまこの煮つけ・イカ
佃煮がまず出てきた。刺身のつけわさびは、根のすりおろしに刻んだ茎を混ぜ合わせたもので辛みが新鮮で歯触り
も良かった。なまこの煮つけはやわらかでシコシコとして絶品。刺身の新鮮なプリプリ食感も旨さこの上なし。




次から次に出て来たのは、赤座海老の刺身・きびなごの焙り・アジのフライ・鰆の兜焼。赤座海老は日本近海の
深海に住む希少種で殻がとても硬いのだが、私も連れも食べたのは初めて、身が締まっていて美味しい。きびなご
は一夜干しし、皮にかるく包丁を入れてあったので、九州地方の「ぶす焼」のようにはらわたが弾けてなかった。
丁寧な調理ぶりだ。鰆焼は、焼き方が上手で皮まで食べられた。しっとりときめ細やかな身味を堪能。アジのフライ
は、身厚なのに柔らかでサクサクしていた。



地魚料理を食べ尽した後出て来たご飯も美味しく、海藻の味噌汁もさっぱり味で〆に丁度良かった。昼飯と言い夜飯

と言い、駿河湾の鮮魚を大いに堪能したので大満足、お腹もパンパンとなった。ちょっと(大分!)食べ過ぎたかもしれ

ない。その結果と言いますか、夜半に連れがトイレに通い、私は翌朝露天風呂に入る前にトイレに入り、大方きれい

に体外排出されてしまった。やれやれ、もったいないことであります! ただ、中味が出てすっきりし体調も落ち着いて

いたので、旅はそのまま続けられた。翌朝の朝食もごく軽めにし、梅干しを沢山食べて済ましてしまった。何といって

も、若い時の様な胃や腸の許容量がないので、「食い気にご注意! 食べ過ぎ禁物! 」と心していかなければいけないの

であります。ハッハッハッ..





翌朝ホテル近くにあるさつま揚げ専門店「端山(はやま)」で、出来立てのさつま揚げをお土産に買った。「平天型
さつま揚げ」は身厚で川海苔を練り込んだ一品、持ち帰り用に保冷剤を入れた包装も丁寧。家に帰ってちょっと
焙って食べたら、もっちリ・サクサクでとても旨かった。旅行中と思しき夫婦や家族連れがひきも切らず訪れる
人気店だ。画像はお店のHPより。


<この項つづく>


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