2021年2月21日日曜日

「ちぎれ雲」五様と、驟雨後の虹



画面中心の五層になった雲の真ん中には、タイヤ・ミシュラン(Mishelin) の「ミシュランマン」の様な、両腕を広げた
雲の巨人が空を飛んでいた! ゛♪ 疾風(はやて)のように現れて、疾風のように去っていく ♪゛、不思議な形のちぎれ雲
私は「フライングマン」と名付けた。All Photo by Jovial TAKA




三寒四温の季節は、天候が変わりやすい。冬から春への気圧配置は、北の高気圧と南の高気圧の押し合いへし合い

なので、間に生まれる前線が雨をもたらす。しかし一雨ごとに温かさが増すので、ようやく春の気配が強くなって

きた。とはいえ、寒気による急激な気温低下や、強い南風による突然の豪雨もあるので、なかなか油断はできない。




筋肉ムキムキの「フライングマン」は、髪をなびかせながら前に居る「豚さん頭のスカート少女」と手をつないで
いる。その真ん中には、背中に羽を付けた子犬がいる。3人(匹)はわき目もふらず、速足で駆けていくのだ. . . どこへ
行くのだろう? なぜか、フライングマンの心臓は空っぽで空が透けて見えるのだ。



2月中旬のある日、風速10mほどの強い西風が1日中吹きわたり、快晴の青空には雲が疾風のように移動していた。

強風に吹きちぎられた断片状の雲を「ちぎれ雲」と呼ぶ。雲の種類から言うと、高層雲・高積雲(2.000m~7.000m)

や層雲・積雲(0m~2.000m)に付随して現れるものだ。空高い巻雲(10.000メートル前後)には現れない。この日は、

そのちぎれ雲を昼間1日中見ることができた。こんなことはめったにないチャンスなので、仕事の合間や午後

の仕事オフの時間に、デジカメを片手に空を仰ぎながらあちこち歩いてみた。撮影した画像をしばし眺めていると、

色々なイマジネーションが湧いてきて、しばし楽しめた。




両手を広げて゛白ヘルメットのジャンプ・スキーヤー゛の様に滑空する「フライングマン」を、手前に居る
「ぬいぐるみワンちゃん」は、馬にまたがって見上げながら手を振っている。ちぎれ綿の様な雲は、一瞬の
間に形状を変えてしまうのだが。



白ヘルメットの「フライングマン」は、両手・両足を広げてスカイ・ダイビングを続けている。『快調だぜ イェーイ!!』
左下には、イカのような三角頭の人魚姫がいて、ちろ目でその姿を見上げた。



いろいろな空想が湧いてきたが、空を自由に跳べる「フライングマン」は、コロナ籠りの不自由な我が身を映す心

の渇きかもしれない。また昨今起こる出来事が、政治・経済・文化・教育・人心・モラルなどの多方面においてクォ

リティが低下し、我が国がじりじりと後進国に後退しつつある現状へのフラストレーションかもしれない。そんな

ことをふと考えた春の1日だった。




「ゲゲゲの鬼太郎」に登場する「一反もめん」のような不思議なちぎれ雲は、身をよじらせながらふわふわと
天空を駆けていった。




前々日の、春の驟雨が東に去った後は西から陽射しが差し込み、雨雲と雲が切れた青空の境にきれいな一本虹が
現れた。久し振りの見られたきれいな虹だった。



< 付記 >
雲の種類の情報は、我が愛読書『空のなまえ』(高橋健司著)に拠っている。




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