2022年4月17日日曜日

春まだ浅い信濃路で、森村のアンズ開花を見る。

 


アンズの開花と、レンギョウ・早咲桜の花、そして雪を被った北アルプスの峰々、森村で見た里の風景はとても懐かし
いものだった。もう2~3日あとだったら満開に出会えたかもしれない。All Photo by Jovial TAKA



早春の旅は、まだ春浅き甲斐路・信濃路をゆっくりと車でドライブして巡る実弟との二人旅だった。今年3月に後期

高齢者(75歳)となった私と、すでに古稀を越えた弟と一緒に、何時また出かけられるかわからない旅を、3泊4日で

故郷の信州へ出かけてみようというものだった。目的の一つは、父方の本家がある村と、隣り合わせのあんずの里

森村(千曲市)を訪ね、加えて長野市の高台にある我が家の墓参りをすること、言ってみれば我が生誕のルーツを訪

ねることだ。もう一つは、各地の温泉宿に泊まって温泉と美味しい食を楽しみながら、まだまだ早いシーズンの渓流

で、竿を出してみることだった。初日は雨とみぞれの寒さぶり返しの天候だったが、2日目からは好天に変わり、気

持ちの良いドライブと行楽ができた。宿泊先だけ予約しておいての気まま旅なので、現地の天候を見ながら行く先を

訪ねるという気まま旅だった。



咲き始めたばかりのアンズの花は、日中の気温が20度近くに上がると見る見る間に開き始め、芳香をあたりに漂
わせていた。



地元観光協会のHPに載せられている今年のアンズ満開振り、なかなか見事であります。



今回の行程をたどってみると、初日:自宅から調布で中央道に乗り、須玉で降りてまずは本谷川で渓流釣り(みぞれ交

じりの雨でまったく当たり無し)、再び中央道で安曇野インターまで行き、初日の宿「ビレッジ安曇野」で一泊(朝食

付きのみだったので、近所のそば屋で夕食)、冷えた体には温泉が心地よかった。2日目:天候の回復(予報外れ!)を

見て、白馬姫川源流に向かい、川辺の残雪を見ながらここでまたひと釣り(まだまだ寒いためまったく反応なし!)。こ

の午後はオリンピック道路を走って、長野市の花岡平で墓参りの後、早目に宿の上山田温泉に到着、源泉かけ流し

の温泉と宿料理(和食)を堪能した(もちろん美味しいビールとお酒も!)。3日目:晴天の中、森村に向かいアンズの花

を観賞(咲き始めたばかり!)してから、隣村の本家を訪ねたが不在(事前に電話してみたのだが、留守録の応答のみ)、

無沙汰しているので仕方なしと諦め、更埴インターから長野道に乗って八千穂まで。県道を走って金峰山荘に来た

ものの、2・3日前の雪で道路は通れず、渓流(千曲川支流)での釣りは断念。そのまま、宿泊先(八ヶ岳グレースホ

テル)に移動。その夜も温泉と宿料理(和食会席)をお酒とともに楽しんだ。4日目:初日の悪天でかなわなかった本谷

川(塩川支流)に向かい、ここでシーズンの初釣りがかなった。春イワナと出逢い、大いに感激。その後、ひまわり

市場で高原野菜やワイン・お土産を買って、また中央道を走って帰還となった。レンタカーの走行距離約750㌔、交

代しながらの運転でさしたる疲れも残らず、無事に旅行を終えることが出来た。




「そば処せきや」の山菜天ぷら蕎麦、安曇野産の蕎麦10割挽は歯ごたえも良くとても美味しかった。蕗やタラの芽の
山菜は新鮮でシャキシャキしていて、久し振りに美味しい山菜を食べた。



「日本一のあんずの里」と地元自治体は宣っているが、私が20年程前に訪れた時はもっとすごかった記憶がある。

それこそ、大峰山際からゆるやかに広がる丘陵全体がアンズの花で埋め尽くされていて、その景観を本当に感心し

て眺めた。観光バスや車でやってくる観光客も多く、里は人々が往来してとても賑やかだった。樹齢◯百年(江戸

時代からの古木)と言われるアンズの古木はまだ元気に花を咲かせていて、その黄色味を帯びた紅色花に「すごい

なぁ~」と思わずつぶやいてしまった。

今回駐車場に車を止め、しばらくアンズ畑の中の歩道を歩いて花見してみたが、果樹が伐採されてしまった畑も散

見され、何だかちょっと寂しくなったね、と思われた。駐車場の整理員のおじさんにそれを聞いてみると、「畑を

継ぐ人がいなくて栽培を止めた家も在るし、そんなに儲かる訳でもないからね~」と返事が来た。生産を続け景観

を守って行くことは楽なことではないし、時とともに人々の思いと尽力も変わって行くものだとは言え、以前の素

晴らしさを知っている者からすれば、一抹の寂しさを感じざるを得なかった。それでも、アンズの花が咲く里の景

色を見られたことは、とても嬉しいものだった。




本家の側のブドウ畑脇に咲いていたラッパスイセン、いかにも春の訪れを告げていた。



八ヶ岳グレースホテルの食事は、何時来ても美味しくてとても楽しみだ。今回も10品余りの献立を大吟醸酒3種

盛りと共に食した。旨いことこの上なし! 画像は、「春野菜のマリネ高原チーズ添え」と「揚げ物:紅鱒の唐揚げ・

タラの芽 こごみ・人参のかき揚げ」


<この項つづく>



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