2012年12月28日金曜日

ザ・タペストリー ライブ、動画公開のご案内


12月2日に、ライブ・レストラン「六本木アロハ・ステーション」で開催された、゛ザ・タペストリー ライブ゛の投稿動画8曲を、YouTubeにて公開しました。
以下のタイトルとURLアドレスで検索し、お楽しみください。



 <タイトル> 『The Tapestry Live in Aloha Station』

「闘牛士のマンボ」

All of Me

The Shadow of Your Smile

E Ku’u Sweet Lei Poina O’Le

Bill Bailly Won’t You Please Come Home

Autumn Leaves

君に酔ってしまいそうな夜」

Take The A Train

The Tapestry Band Members Photo by Kouzu
ヨッシー(Vo/Bj/Cbs/MC)、マッキー(As)、AYA(Vo/Ba)、TAKA(Vo/Gt)、QP村山(Vo/Dr)

2012年12月27日木曜日

今年最後の゛かようかい゛は、クリスマス・ナイトだった。




今宵も楽しく盛り上がった゛かようかい゛の皆さん達、前列左から、TAKA、イズミちゃん、ハジメちゃん(2人は正装!)、チャーリー。後列左から、サイトウさん、茂子ママ、マスター、タッキー、カヨさん、マユミさん、ウッチー、タカコさん。 All Photo by TAKA

25日(火)は、今年最後の゛かようかい゛だった。6:30 OPENの頃には、すでにウッチーが来ていて、熱燗で一杯をやっていた。この夜は、半月の月は煌々と照り、一段と冷え込んだ寒さが町を覆っていたが、喜多見の椿珈琲店には、メンバー達が次から次に集ってきた。楽器の伴奏に乗せて、この夜も楽しく賑やかな歌が続いた。

当夜の主役は、イズミちゃんとハジメちゃん、真っ赤なトナカイさんコートを羽織り、黒スーツに蝶ネクタイのイズミちゃん、片や、同じく黒のスーツにシルクハットとマフラーのハジメちゃん、二人のMCで、クリスマスソングが歌われ、持参したエレ・アコをアンプにつないで、イズミちゃんはオリジナルのクリスマス・ソング『渚のクリスマス』を弾き語りで披露した。ロマンチックな南の海のクリスマス・ソングに、皆からヤンヤの拍手が飛んだ。
茂子ママからは、特製の温かなビーフ・シチューが振舞われ、心も体もホカホカと温まったって大好評だった。当夜のフォトをここに載せて、楽しかった会の紹介とします。

♪ わ~すれられないのぉ~ あ~のひとがすきよぉ~ ♪ 
左から、間奏を爪弾きするマスター、シルクハットのヒサコさん(ピンキーです!)、蝶ネクタイのハジメちゃん(キラーズのつもり!)、あっけに取られるイズミちゃん。







♪ わたしまぁ~つぅわ、いつまでもまぁ~つぅわ ♪
アミンの曲をきれいなハモリでデュエットするカヨさん(右)とマユミさん(中)、トランペッターはサイトウさん(左)。
♪ まっかなお鼻の トナカイさんわぁ~♪
イズミちゃんの伴奏で歌うタカコさん(中)、元合唱部のリーダーです。ウットリと聞き惚れるチャーリー(右)。

 ♪ さぁ~かせて さぁ~かせて もぉもいろといき~ ♪
歌うヒサコさん(左)と、なぜか指タクトを振るタッキー(中)、なぜかタバコの煙をくゆらすマスター(右)。
♪ とうきょうへは  もうなんどもゆきましたねぇ~、きみのすむぅ  なつかしみやこぉ~ ♪ 
ウッチーとタカのツイン・ギターでうたう「東京」、マイペースの懐かしのヒット曲です。

ほろ酔いのタカと、おなじくほろ酔いで額の艶を一段と増したサイトウさん、トランペットのソロが響きます。










ウッチーがこの店で始めた゛かようかい゛も、もう2年半になる。スタート時に、彼から誘われて私もこの会に加わり、皆さんと一緒に歌を楽しむ日々が続いているが、毎週火曜日の夜は、何か予定がなければ、基本的に出席するようにしている。ギターやウクレレで歌の伴奏をしたり、他の楽器とのコラボを楽しんだり、自分でも歌ったり...とにかく歌のジャンルが広いので、皆で歌っているとあっという間に夜は更けてしまう。ジャズのセッションが突然始まったり、オリジナル曲のお披露目があったり、マスターの手料理が振舞われたり、サプライズが時々あるので、それも楽しみの一つだ。
茂子ママの作る美味しい季節の手料理と、ビール・日本酒・ワイン・焼酎など、好みのお酒を飲みながら、毎回賑やかな時間が続く。この楽しい会は、とてもリラックスできるので、これからも続けたいと思う。私のオリジナル曲「ときめきの夜」も、この会のために作った曲だが、その楽しい雰囲気そのままが歌となったと思っている。

2012年12月21日金曜日

ジョビアゥ・タカ ソロライブの動画公開(第2回)


10月28日の、Jovial TAKA Solo Live (経堂・ライブバー・ピック)の演奏曲の中から、前回公開した以外の2曲をYouTubeにて公開します。YouTubeの検索から、以下のタイトルでお入りください。このブログにタイトルを載せましたので、アクセスして皆様どうぞご観賞ください。
4. 「Antonico」 by Jovial TAKA Band in Live Bar Pick
演歌的な雰囲気を持ったBossa Nova 曲です。TAKA(Vo/Gt)、ウッチー(Pf)、チヤーリー(Ba)のメンバーに、AYAさんのマラカスとキリさんのカバサに入ってもらいました。日本語詞は、TAKAの創作によります。

https://www.youtube.com/watch?v=ca1TjTqjHQE

5. 「ときめきの夜」 by Jovial TAKA Band in Live Bar Pick
作詞・作曲TAKAのオリジナル曲です。歌会に集う人たちと一緒に歌える曲です。今回は゛ピック・バージョン゛でお届けします。


リハーサルを終えて、小幡スタジオにて Photo by Obata
左より、TAKA、ウッチー、チャーリー

昭和記念公園のWinter Vista Illumination 2012



暮れ始めのまだ明るい空をバックに、ライトアップされた大噴水と長いカナール周り、両側・遊歩道の樹木がすべてイリュミネーションで飾られた幻想的なシーン。中心の青色の耀きがとても美しかった。 All Photo by TAKA
クリスマス・シーズンのこの時期は、各地のテーマパークや都心のスクゥエアなどで、イリュミネーション(電飾)の話題が持ちきりだが、都郊外のJR立川駅近くにある昭和記念公園に出かけてみた。季節の花々やサイクリングコース、バード・サンクチュアリや林間広場など、色々楽しめる広大な公園の一角が、毎年イリュミネーションで飾られて、とても人気があるというのを聞いて、ちょっと覗いてみようと軽い気持ちで行ってみたのだが、その素晴らしさには、゛びっくり、たまげたぁ~゛だった。
立川口ゲートからカナール・ふれあい広場まで続くイリュミネーションの規模と飾り付けの緻密さ、色々なテーマで飾り付けられた種類の豊富さは半端でなく、久し振りに見た光の風景は、全く予想を超えていた。
大噴水側から見たカナールの風景と、ゲートのクリスマスツリー、遊歩道には人が溢れたいた。(右)
私自身は、最近のイリュミネーション事情に明るいわけではないが、約500ヶ所のイリュミネーションをプロデュースした方の話を、一度TVのニュースの中で聞いた事があった。LEDライトを使って省エネ化し、PCでプログラムを組み立てて光のコントロールをしながら、空間アートを創造する。それぞれのテーマに合わせて、光のエンターテイメントを提供するのだ、というような話だった。
立川ゲート入り口の直径2メートルの巨大なクリスマス・リース、夕方の空に輝いていた。(上)


゛ファンタジア・トレイン゛は、子供達にも大人気、乗車を待つ人の列が続いていた。実際は、アスファルトの道をゴムタイヤで静かに走る。(下)
この公園のイリュミネーションも、色々なテーマを元に相当の時間をかけて、綿密な電飾作業と準備を経て完成したものと思われる。そのスケールと、装飾の緻密さは感動ものだった。とにかくきれい!
ふれあい広場のイリュミネーション・トンネル、親子で、友達と、恋人と手をつないでくぐると幸せになれるらしい! (右上)
同じく、ふれあい広場の゛四季のイルミ・ツリー゛、枝全体の色が、白/ オレンジ/ 青/ 白・青・オレンジ、に変わるので、とてもカラフル。
公園の巨木は、枝ぶりも美しいので、電飾も映えますねぇ~!(右下
今回誘ってくれた健康おたくのYKさんも、思わず゛きれいねぇ~!゛と呟いていました。

他にもたくさんの種類のイリュミネーションがあったが、ここにはその一部をご紹介した。丁度その日は暖かい南風が吹き込んで、寒さをほとんど感じなかったのは幸運だった。晴れ渡った冬空に三日月がかかっていた。イルミ・ツリーの向こうに、輝く月を見ることが出来たのも、この季節ならではの贈り物だった。
昭和記念公園のHPアドレスです。
http://www.showakinenpark.go.jp/2012illumination/index.html

2012年12月10日月曜日

ジョビアゥ・タカ ソロライブ(2012.10.28)の動画公開のご案内(第1回)

10月28日の、Jovial TAKA Solo Live (経堂・ライブバー・ピック)の演奏曲の中から、順次5曲をYouTubeにて公開します。YouTubeの検索から、以下のタイトルでお入りください。このブログにタイトルを載せましたので、アクセスして皆様どうぞご観賞ください。
1.「Beside You あなたの側で」 by Jovial TAKA Band in Live Bar Pick
オリジナル曲 詞:カルロス美希 / 曲:TAKA
 ゛かけがえのない人、たいせつな人゛への想いを歌ったラブ・バラードです。バンド・メンバーは、TAKA(Vo/Gt)、ウッチー(Pf)、チャーリー(Ba)、キリさん(Dr)、撮影は店主高澤さんです。

2.「Corcovado」by Jovial TAKA Band in Live Bar Pick
 Antonio Carlos Jobim
Bossa Novaのスタンダード曲です。゛愛する人に巡り会った静かな悦び゛に満ちた名曲です。日本語詞の部分は、TAKAの創作によります。
□ 

3.「Manha de Carnaval」 by Jovial TAKA Band in Live Bar Pick
 Antonio Maria / Luiz Bonfa
映画「黒いオルフェ」のテーマ曲として、これもBossa Novaのスタンダード曲でお馴染みの曲です。

Jovial TAKA Solo Live in Live Bar Pick Kyoudou,  Photo by Take-chan

(掲載URLナンバーからもアクセスできます。次回、準備が整い次第ご案内します。)

2012年12月8日土曜日

音楽仲間達と楽しく盛り上がった、ザ・タペストリー ライブ(最終回)




ライブ終了後の記念撮影、皆さんの顔に楽しかった思いが溢れ、広いライブハウスもさすがに一杯となってしまった。Photo by 佐藤ママ
第2部は、2曲のバンド演奏曲のあと、芸達者なメンバー達が次々とステージに立ち、バンドの伴奏で歌と楽器演奏を披露してくれた。
トップバッターはトオルちゃん、カントリー・ソングでお馴染みの『思い出のグリーングラス』を、日本語と英語で朗々と歌った。「いやぁ~、ビール7杯も飲んじゃった」と言いながらも、堂々としたもの。タケちゃんがハモニカのカウンター・メロディとソロ吹きでアシストした。(フォト上)
次いでは、コーラスの原ちゃんが独唱に登場、なんと、フランス語と日本語でシャンソンの名曲『愛の賛歌』を熱唱した。ショールを羽織って雰囲気も満々、途中少し音が上ずった箇所もあったが、見事に最後まで歌い上げた。タケちゃんはここでも、原ちゃんの唄にコラボして、イントロや歌のソロ吹きに加わった。(フォト下)

トオルちゃんと原ちゃんのデュエット曲『旅人よ』(加山雄三の歌でお馴染み)が始まる前に、お店のママ・佐藤真砂美さんがマイクの前に立って挨拶した。聞けばなんと、トオルちゃんと佐藤さんは幼稚園と小学校が同じ!原ちゃんとトオルちゃんは、小・中・高・大学が同じだから、奇しくも同じお里の人たちがこの日集ったことになる。同期生達も、不思議な人の縁に懐かしさを感じたに違いない。件の2人は、このデュエット曲を気持ちよくハモって歌い、客席からの大きな拍手をもらった。

ライブは段々盛り上がってきて、客席とステージで会話が飛び交わされ、声援と拍手が続いた。






タケちゃんは、今回カンツォーネの『帰れソレントへ』をバンド伴奏でソロ吹きした。緩やかな3拍子に乗って、とても気持ち良さそうにハモニカを演奏した。リハでは、なかなか調子が取れない場面があったのに、本番では見事にリズムに乗った。飲んだビールが効いたのかなぁ?

1年間の休養の後、今回再び参加したシローは、『アメージング・グレース』で、メンバーとのコラボをし、Flのソロを楽しんだ。トオルちゃんと3人の女性の歌も加わって、会場を盛り上げてくれた。(フォト右)

 今回、メンバー達は、バンド演奏に加わる楽しさと難しさを味わったと思う。大勢のメンバーでやるバンド演奏曲には、必ず主役がいる(歌やソロ楽器)。その主役が場を張る時間は、他のメンバーは脇役に徹しなければいけない。主役を目一杯盛り上げなくてはいけない。主役の歌・演奏を邪魔することなく、しかも、カウンターメロディやコーラスで、効果的なハーモニーを実現し、曲のテーマ世界を表現していくことが求められる。このさじ加減はなかなか難しい。自分のパートをしっかりと表現しながら、絶えず、メンバーの歌と演奏のタイミングを計っていることが求められる。何の滞りもなく、スムーズな曲進行が実現できるには、相応のリハーサルが必要なのだ。プロでもない限り、ポッと入って来ていきなり出来るものではない。しかし、メンバー達皆で創った音のハーモニーが得られた時、脳内にはドーパミンが溢れ出し、調和の快感が得られる。そして、大きな拍手が帰って来た時、自分達の表現(゛芸゛と言ってもいい)が受け入れられた悦びを限りなく感じる。バンドが楽しいのは、その1点に尽きると言っていい。

ライブは、ステージと客席全員で『クリスマスソング・メドレー』を賑やかに歌い、このバンドのテーマ曲『Take the A Train』を演奏して、大盛り上がりのうちに終了した。例によって、ヨッシーの誘導でアンコール曲の『A Train』を、QP村山のDrソロとメンバー達の演奏でリクエストに答え、その後出席者全員で校歌斉唱を3番まで歌った。また例によって、トオルちゃん指揮の゛エール゛が交わされて、和やかで楽しかったライブは総て完了した。


久し振りの同期会参加で挨拶に立ったMSさん(左)、名古屋からはるばる来られたSNさん

今回のライブ開催にあたり、後援いただいた金四会世話役・武内克己さん、ご案内をしていただいた17期生世話役・佐藤友治さん、女性陣へご案内いただいた竹内倫子さんには、厚く感謝申し上げます。また、ご多忙の中、集っていただいた17期同期生たちとご家族・友人の皆様にも、厚くお礼申し上げます。おかげ様で、我等ザ・タペストリーのメンバーは、皆さんとともに、とても楽しいライブをすることが出来ました。このブログのページにて、改めて感謝したいと思います。
同期生の訃報が伝えられた中での開催ではありましたが、また再び、皆さんのお元気なお顔と再会できることを願い、我等バンドメンバーたちも精進し次の機会を準備しますので、今後ともよろしくお願いいたします。また、お会いしましょう!!


ご案内
今回のライブ演奏を録画した「動画」を現在編集中です。UPしたものから順に、動画投稿サイトのYouTubeに掲載します。ご覧いただけるようになりましたら、詳しいご案内をお送りします。お楽しみに!


<付記>
ライブ終了後、同じ会場にて、長野高校「同期17有志の会」が開かれ、猪瀬直樹君(17回同期生)を励ます会となった。同期生達で、彼を応援することを確認し、盛会のうちに終了しました。

(この項終わり)

2012年12月7日金曜日

ソロ演奏とコーラスで楽しんでもらった、ザ・タペストリー ライブ(その2)





















セカンドステージでは、クリスマスの雰囲気を醸し出すのに、赤いサンタ帽子や鈴の飾り、赤の衣装などを各自で付けて、ステージを盛り上げた。オリジナル曲・『君に酔ってしまいそうな夜(通称゛君酔い゛)』のTAKAの歌にあわせるコーラスは、右端2人の原ちゃん(左)とhirokoさん(右)。曲の楽しさに華やかさが加わって好評だった。All Photo 撮影:Kazuya Kouzu、編集:TAKA


今回のライブの課題として、まず各楽器の表現力を高めることがあった。マッキーのアルトサックス、TAKAのギター、ヨッシーのバンジョー、そして、AYAさんのベースと、QP村山のドラムス。リハを重ねて練習してきた成果が、各曲の表現で遺憾なく発揮された。
進境著しいヨッシーのBjソロ弾きは、中でも「Bill Bailly」と「A Train」の演奏が光っていた。コードを奏でながらメロディを弾くという、撥弦楽器の特性をうまく生かしたパフォーマンスで、来場のリスナーからも拍手が沸いた。彼は、合わせて、カバサとシェーカーでリズムを担当し、全体の司会・進行をこなすという、八面六臂の活躍だった。(フォト上・左の前列)


ハワイアンの名曲『E Ku'u Sweet~』を、ウクレレ弾き語りでゆったりと歌うAYAさん(フォト左端)、澄んだ歌声に原ちゃんとhirokoさんのコーラスがハーモニーし、素晴らしい音表現ができた。終わると客席からもたくさんの声が飛んだ。

ベース担当のAYAさんのソロは、『Autumn Leaves』の出来が秀逸だった。アドリブで弾いたメロディラインが、ハラハラと散る枯葉を連想させ、高音から低音までの広い音域で奏でたパーフォマンスは、とても表現豊かで、客席からの大きな拍手をもらった。『A Train』でも、それが発揮され、このバンドの実力が着実に付いてきているのを感じたのは、私だけではないだろうと思う。

さて、バンドのリズムの要はDr のQP村山、安定したリズムに合わせてメンバー達は安心して歌い、演奏が出来る。その彼が『A Train』では、Dr のソロ叩きをたっぷりと披露した。まるまるワン・テイク分(それ以上だった!)、Dr を叩き続けた。相当気持ちが良かったと思う。客席もラスト曲ということもあって、沸きに沸いた。アンコールでもう一度ソロを叩くというおまけつきだった。
その彼が歌にも挑戦している。『Unchain My Heart 』とオリジナル曲・『愛とも知らないで』(TAKAの詞に彼自身が作曲した)の2曲、ドラムを叩きながらの゛歌ドラ(歌うドラマー)゛だった。ともにコーラスが入って、バンド演奏と歌とコーラスが一体となり、奥行きのある音と゛追っかけ゛の楽しさが表現できた。(フォト:熱唱するQP村山)


マッキーのAs 演奏は、テーマメロディ・アドリブメロディ・カウンターメロディ、と随所にふさわしい音表現で各曲を盛り上げた。なかでも、私がボサノヴァ・アレンジした『The Shadow ~』と、彼自身がフラメンコ・アレンジした『闘牛士のマンボ』の出来が抜群だった。
『The Shadow~』は、イントロのGtソロに始まり、マッキーのテーマとアドリブ演奏、私の歌(テーマとアドリブ)とGt伴奏、そしてエンディングがAs の吹き上げで終わる、という大人味のゆったりしたバラードだ。Asと歌・Gtがしっかりと組み合って奏で合う曲構成を、リズム隊(Dr/Ba/CBS)の刻むベース音と打音が支え、艶のあるAs音が拡がり、私の歌とGt も、とても気持ちよく歌い演奏できた。聴いている客席の皆さんも、メロディに浸れたと思う。

第2部の最初に演奏したインストゥルメンタル曲『闘牛士~』は、前回のライブで、マッキーがリクエストに答えて即興演奏したものだが、高校時代の吹奏楽で大人気だったこの曲を彼自身がAs/Gt/Baのコラボ曲に仕立てた。BaのラテンリズムにDrとCBSが呼応し、フラメンコリズムのGtソロと間奏に乗って、マッキーはASソロを吹きまくった。サビのメロディは倍伸ばしで、客席から歓声と拍手が押し寄せた。彼も相当気持ちが良かっただろうと思う。同期生達も、あの青春の日々に帰った気がしたに違いない。(フォト右.1st ステージ)
そして、このバンドには通常居るピアニストがいないため、私のGt演奏は和音(コード)とリズムカッティングによる伴奏がメインとなる。各曲をアシストして、メンバーの歌とソロ演奏を盛り上げる役に徹しているが、今回はマッキーの曲『闘牛士~』のGtソロ弾きを楽しむことが出来た。早弾きの難しいフレーズだったが、フラメンコの雰囲気を盛り上げることが出来たので、ほっとしている。
我が高校のOB・OGで、ジャズやボサノヴァやPOPSなどのピアノ演奏が出来る方が居れば、年齢を問わないので、ぜひ参加いただきたいと思う。今度、スタジオでオーディションをしてみようかなぁ?自薦・他薦を問わないので、参加したい方は是非TAKAまでご一報ください。Mail:jovialtaka@ace.ocn.ne.jp



もうひとつの課題は、コーラス隊の加入による歌の重層的な表現へのチャレンジだった。「歌の美しいハーモニーと追っかけの楽しさ」、この2つのテーマを、原ちゃんとhirokoさんが果敢にやってくれた。原ちゃんは前回のライブに飛び入りで歌って以来の参加、hirokoさんは全くの初体験で今回ライブに参加した。歌い手も別々、タイプも全然違うという難かしい4曲をカバーして、2人で曲を大いに盛り上げてくれた。タイミングが上手く合わなかった曲が1曲だけあったが、あとは上々の出来具合、客席からも大きな拍手をいただいた。コーラス入りの編曲は、オリジナル2曲がすでに今年の始めに出来上がっていたのだが、なかなかメンバーが見つからずにいた。他の2曲を加えて今回のライブでそれを実現できたことが、私にとってはとても嬉しかった。コーラスをバックに歌ったほかの3人のメンバー達も同じ思いだったと思う。The Tapestry Swing Girls のお2人 (フォト左)
(この項続く)

2012年12月6日木曜日

大盛況だった、ザ・タペストリー ライブ(その1)




バンドメンバー5人による『All of Me』からスタートした゛ザ・タペストリー ライブ゛、やや緊張気味のメンバー達。左から、ヨッシー(Vo/Bj/MC)、マッキー(As)、AYA(Vo/Ba/Uk)、TAKA(Vo/Gt)、QP村山(Vo/Dr)。All Photo:撮影Kazuya Kozu、編集:TAKA
第3回の゛ザ・タペストリー ライブ゛が、六本木のアロハ・ステーションで開催された(12/2日)。日曜日の昼時から夕刻にかけて、ランチと美味しい飲み物をいただきながらの、くつろいだ音楽会となった。集まってくれた我等が高校の同期生(長野高校17回生)とその家族・友人達は31名、女性陣も9名という、とても華やかで賑やかな集いとなった。
2010年の10月に5人のメンバーで結成された我等がバンドは、その後自薦他薦の音楽好き同期生の加入が相次ぎ、現在11名の大所帯となっている。ハモニカ吹きのタケちゃん、フォークソング得意のトオルちゃん、コーラスをしている原ちゃんにまっちゃん(今回お休み)、フルートのシローに加えて、今回からバンド・コーラス・ガールにhiroko さんが加わり(原ちゃんと共に)、我等がバンドは、とても厚みのある音構成と華やかさを獲得するに至った! まことに慶賀なことである。
バンドの花たち、左からAYAさん、コーラス(The Tapestry Swing Girls )の原ちゃん、hirokoさん、今回はみなさん゛黒゛で決めました!
来場者の中には、母・娘・お孫さんの女性三人で聞きにこられた方もおり(KYさん)、娘さんも同じ高校の卒業生とのこと。なんとも嬉しい限りであります(フォト右)。
今回のライブは、第1部がバンドメンバーと女性二人のコーラスによる歌と演奏、第2部は、バンドの伴奏に乗ってのメンバー達の歌と演奏(゛ザ・タペストリーと音楽の仲間達゛)、という2部構成だった。構成は前回のライブとほぼ同じなのだが、全18曲中9曲が新曲、レパートリー曲も歌い手を入れ替えたり、編曲し直したりしてブラッシュ・アップしている。半年の準備をかけてリハーサルしてきた成果を皆さんに披露する楽しい舞台となった。
当日のプログラムを以下載せておきます。
1st Stage:ザ・タペストリーのバンド演奏
 1.All of Me(All Members)ーJazz 
 2.Cotton Fields (ヨッシー・歌)ーCountry Song
 3.Unchain My Heart (QP村山・歌/原ちゃん・hiroko:コーラス)ーR&B
 4.The Shadow of Your Smile (マッキー・As/TAKA・歌)ーBossa Nova 
 5.E Ku'u Sweet Lei Poina 'Ole(AYA・歌/原ちゃん・hiroko:コーラス)ーHawaian 
 6.On the Sunny Side of the Street (All Members)ーJazz 
 7.愛とも知らないで(QP村山・歌/原ちゃん・hiroko:コーラス)ーOriginal (詞:TAKA/曲:QP村山)
 8.Bill Bailly,(ヨッシー・歌)ーDixieland Jazz 
 9.Autumn Leaves (All Members)ーJazz Bossa
2nd Stage:ザ・タペストリーと音楽の仲間たち
 1.闘牛士のマンボ(マッキー・As)ーFlamenco
 2.君に酔ってしまいそうな夜(TAKA・歌/原ちゃん・hiroko:コーラス)ーOriginal (詞:QP村山/曲:TAKA)
 3.思い出のグリーングラス(トオルちゃん・歌/タケちゃん・Hm)ーCountry Song 
 4.愛の賛歌(原ちゃん・歌/タケちゃん・Hm)-Chanson
 6.帰れソレントへ(タケちゃん・Hm)ーCanzone
 7.Amasing Grace(シロー・Fl/女性3人+トオルちゃん・歌)ー黒人霊歌
 8.クリスマス・ソング メドレー(歌・出演者全員)
 9.Take The A Train(All Members)ーJazz 
  (アンコール曲:A Train)
    校歌斉唱

プログラムを見てお気づきの方もおられると思うが、このバンドには、ジャンルというものがない。集ったメンバーの多様な個性と得意な楽曲の分だけ、多様なジャンルがあるのだ。しかも、バンドとしてのオリジナル曲も持っている。「The Tapestry:Broad Spectrum Band 」と名乗っているのも、縦糸に各自の個性と楽器、横糸に多様なジャンルの曲、つづら織り(タペストリー)の様に織られた音楽世界が、様々な色合いを醸し出していくのを、皆で楽しんでいるバンドなのだ。
アルト・サックスでソロを取り、流麗なアドリブを聞かせると共に、メンバーの歌に小気味よいカウンター・メロディを入れてくれるマッキー、我等がバンドの看板プレイヤー(左上)。
今回特別参加のパーカッションで演奏に加わってくれた、マッキーの友人MRさん、いゃ~! 盛り上がりました(左下)。






会場となった六本木のライブバー「アロハ・ステーション」は、ハワイヤンやジャズのライブを開催することが多く、30数席の規模と、プロユースのマイクやアンプを備え、PA環境がとてもよいスペースだ。実際にこの日、メンバー達の声は良く通り、ベースやギターの音、他の楽器の音もとても良く通った。歌った私自身も、自分の声が良く聞えたので、とても気持ちよく歌えた。
左より、談笑するTZさん(長野から駆けつけてくれた!)、NMさん(高校は私と同じハワイアンクラブ)、MHさん(右上)。
満席の店内、拍手や掛け声の中で、ライブの歌と演奏が続いた。(右下)
(この項続く)

2012年11月30日金曜日

フィギュア・スケート グランプリシリーズ NHK杯を見て(続)



男子シングル優勝の羽生結弦、柔軟な肢体から繰り出すレイバック・イナバウァーも迫力があった。(画像はZimbioより)
日本のフィギュア・スケート界では、浅田真央、鈴木明子、村上佳奈子、今井遥等、女子選手の層の厚さに劣らず、男子選手達も、若手の台頭が著しく、有力選手が競技会の表彰台に上る機会が多くなった。
今回のNHK杯でも、優勝した羽生結弦は現役高校生の17歳、ショートで95,52 という驚異的な得点を出しトップに立った。フリーの演技は、『ノートルダム・ド・パリ』(ミュージカル)がテーマ曲だった。この曲の、悲劇性を帯びたドラマチックなメロディに乗って、彼は4回転ジャンプを決め、コンビネーション・ジャンプも綺麗に決めた。ロシアのプルシェンコ選手を尊敬している、という彼は、長身(171cm)で細身の体躯から、彼を髣髴とさせるような、ダイナミックなジャンプやスピンを次々に成功させて波に乗った。最後の息切れでスピンがよれたのはご愛嬌だったが、 GPSシリーズ戦でも、スケートアメリカ(ケント)で銀メダルを得ているし、GPSファイナル戦、来年の世界選手権でも活躍が大いに期待できる。
 片や、高橋大輔、今回の2位は不本意だっただろう。フリー演技のジャンプが決まらなかった。テーマ曲の『道化師』も、多彩な貌を見せてくれる、という意味では良かったのだが、観客もいまひとつ盛り上がらなかった。むしろ、最終日のエキジビションで見せてくれたスケーティングこそ、彼らしいものだったと思う。『ブエノスアイレスの春』(ビアソラのタンゴ)、『エル・マンボ』、共にラテン系のリズムに乗った滑りは、「男の色気」(八木沼純子・評)を存分に発揮して、客席を大いに沸かせてくれた。
Exbのあとで出演したNHKのスポーツニュース(他3人のメダリストも一緒)で、゛お互いをどう思っているのか、という゛山岸キャスターの質問に対し、羽生結弦は「総て、憧れの存在です!」と高橋を評し、高橋大輔は「怖い存在でもあり、また頼もしい存在でもある。」と羽生を評した。ライバル2人の戦いは、GPS最終戦や世界選手権でも、これからもっと激しいものになるだろうが、次の世代も着実に育ってきている日本のフィギュア・スケート界を感じさせてくれるものだった。

3位のロス・マイナー(米)は、175cm の長身で21歳、スケートファンにはあまり馴染みが無いが、昨年・今年のNHK杯はともに3位、世界選手権2012も3位、着実に力をつけてきている。フリー演技は、映画音楽の『海賊ブラット』のテーマ曲に乗って滑った。4回転と3回転の3連続ジャンプを見事に決め、全体にミスのない素晴らしい演技だった。
GPS・スケートカナダ優勝のハビエル・フェルナンデス(スペイン)のフリー期待の演技は、4回転ジャンプを失敗し、他のジャンプもミスが続き、表彰台を逃した。『チャプリン・メドレーの』コミカルな演技もチグハグで、精彩を欠いた。

さて、今後のGPSファイナル、来年の世界選手権を予測してみると、往年のライザチェック(米)、プルシェンコ(露)、ブライアン・シュベール(仏)等のチャンピオン達が第一線を退いたあと、中堅・若手は混戦状態だ。だが、昨年と今年の連続優勝者:パトリック・チャン(カナダ)の優位は揺るがない気がする。今シーズンもGPS・ロステレコム杯(露)を制し、スケートカナダでも準優勝している。
良きライバルの高橋大輔が彼に一戦を挑むだろうが、小塚崇彦(スケートアメリカ優勝、ロステレコム杯2位)と羽生結弦(スケートアメリカ2位、NHK杯優勝)も、決して譲らないだろう。また、中国杯優勝の町田樹(たつき)とエリックボンバール杯(パリ)優勝の無良崇仁も、優勝争いに絡んでくるに違いないと思う。この2人の選手の演技については、私はスポーツニュースでちらっと見ただけなので、なんともいえないが、何時の間にか日本人選手の層が随分と厚くなっているのには驚きだ。



最後に触れるが、アイスダンスのペア、メリル・デービスとチャーリー・ホワイトの息のあったスケーティングは、相変わらず素晴らしかった。16年来のコンビを組み続けていることだけでも大変なことなのに、2人の演技の゛熟成振り゛は、賞賛に値すると思う。Exbで見せてくれた『サムワン・ライクユー』の軽快な滑りも、『ノートルダム・ド・パリ』のドラマチックな滑りも、極上のワインのような酩酊感を観客に与えてくれた。もし、プロに転向しても、明日からステージに立てる気がする。

この項終わり

2012年11月27日火曜日

フィギュア・スケート グランプリ・シリーズ NHK杯を見て



男子シングル、女子シングルで、金・銀メダルを獲得して表彰台に乗った4選手
左より、高橋大輔(銀)、羽生結弦(金)、浅田真央(金)、鈴木明子(銀)のワン・ツー・フィニッシュ!
ここに掲載した画像は、Zimbio のHPからのものであることをお断りしておきます。
ISU(国際スケート連盟)が主催するグランプリ・シリーズ(GPS)の第6戦は、NHK杯のタイトルを争うフィギュア・スケート・シニア選手権、宮城県の゛宮城セキスイハイム・スーパーアリーナ゛で開催された(11月23日~25日)。この後、12月5日~9日まで、ロシアのソチ(次回の冬季オリンピック開催地)で、グランプリ・シリーズのファイナル戦(GPF)が行われ、今年のGPSチャンピオンが決定する。これとは別に、来年の4月に、世界選手権がカナダのオンタリオ州・ロンドンで開催され、2013年の真のチャンピオンが決まる。フィギュア・スケート競技はこの二つの競技会を中心に回っているが、四年に一度のオリンピック大会は、世界選手権と同等の高い栄誉を与えられていて、表彰台に上った選手はランキング・ポイントでも、高い資格を獲得できる。

 ざっと、フィギュアスケート競技会の概要を述べてみたが、今回のNHK杯は、まだシーズンの途上であるし、この競技会の勝者が真のチャンピオンだとは言えない。しかし、GPFと世界選手権の勝者は、世界各地で6回開かれるGPSの上位成績者から必ず生まれるから、今後の展開を予想する意味でも、今回表彰台に上った選手にはやはり注目せざるを得ないと思う。

女子シングルの鈴木明子(銀メダル)のフリー演技は素晴らしかった。「シルクド・ソレイユの゛オー(O)゛」のメロディに乗って、スピードに乗ったジャンプを次々に決め、スピンも優雅、ステップの切れも良く、全体の演技構成点(プログラム・コンポーネンツ)も、素晴らしく個性的でレベルが高かった。126,62 という高得点をたたき出したのは、スケーティングの技術レベルの高さもさることながら、「かわせみ」をイメージした艶やかな衣装と、視線や指先の動きまで意識された゛世界観の表現゛にあったと思う。観客を惹きつけるエンターテイメント性でも抜群だった。

私は余り詳しくは知らないのだが(ショーをまだ見たことが無いので)、ラスベガスの高級ホテルでロングラン・公演されている、シルクド・ソレイユのショー「O(オー)」は、絶大な人気のためプラチナチケットで入手困難とのこと。You-Tubeでその公演の一部を除いてみたが、サーカスとシンクロナイズド・スイミングとジムナスティックとダンスを総合した舞台で、見る人をその世界に弾きこんでしまう驚異のパーフォマンスだ。その舞台のテーマ曲は、水をイメージした不思議な魅力を持つ゛ヒーリング系゛のインストゥルメンタルな曲。この曲に乗って滑るのを選んだことも、鈴木明子陣営のセンスの良さを感じさせるものだし、彼女のイメージにとても合っていた。

片や、今回僅差金メダルの浅田真央、苦しんだ作シーズンとは違い、スケートを楽しむ雰囲気が伝わってきてよかった。特に、ショート・プログラム(SP)の演技は、ガーシュインの「I Got  Rhythm」をジャズ・ストリングスでアレンジした曲がテーマ、ジャンプ・スピン・ステップのバランスも良く、安心して見ていられた。表情や仕草も、明るくリズムカル、とてもキュートで可愛らしかった。少女から大人へ向かう転換期なのだろうか、身体もややふっくらしてきたし、頬のやわらかさも出てきている。フリーのジャンプに課題が残ったが、低迷から抜けだして、これからの活躍を予感させる今回の演技だった。

GPS初めての銅メダル、19歳の長瀬未来(米)の成長振りにも眼を見張った。SPは、「ダウンヒル・スペシャル」のデキシーランド・ジャズに乗って滑ったが、スピンが抜群の出来だった。レイバックもビールマンも、回転のスピードや演技の切れがよく、2位に付けた。フリーでもバランスのよい演技でノーミス、3位の高得点だった。今後の課題は、彼女ならではの世界観を表現できるテーマか? 観客を魅了する鍵を握ったら怖い存在になると思う。

今回私が注目した選手は、ロシアのクセーニャ・マカロワ、その美しく優雅なスケーティングには魅せられた。SPでは、「マリア・アンド・ヴァイオリン・ストリングス」のピアノ曲に乗って滑ったが、ダブルの3回転を決め、スピンもとても綺麗だった。レイバックもビールマンも、世界一と言われたあの゛アレッサ・シズニー゛を髣髴とさせる出来だった。惜しくもフリーでジャンプを失敗し、表彰台に上れなかったが、今後の成長を予感させてくれるおなじ19歳だ。
少し気になったのは、故障の左臀部をカバーする膏薬(?)がとても大きくて、長身の美しい肢体とアンバランスだった。何か、もっといい湿布薬がなかったのか!?


2012年世界選手権覇者のカロリーナ・コストナー(伊)の姿は、今回のリングには無く、また、2011年と2007の世界選手権覇者の安藤美姫は、コーチ不在のためGPSを欠場した。この所の世界選手権で上位にいたアリョーナ・レオノアの姿もなく、昨年シーズンを負傷のため不振だったアレッサシズニーの優姿もない。スケート・リングを湧かせてくれた選手達がいないのはやや寂しいが、若手選手の台頭もまた楽しみなので、各選手の競技に注目していきたい。

 私の予想では、GPSのファイナル戦では、スケートアメリカ(シアトル)とエリック・ボンバール(パリ)優勝のアシュリー・ワグナー(米)と、中国杯(上海)とNHK杯優勝の浅田真央の一騎打ちになるだろう。そこに、ロステレコム杯(モスクワ)を制したキーラ・コルピ(Fin)とスケートカナダ、NHK杯ともに2位の鈴木明子がどうからむかだ。フロッグは無いと思う。やはり、シーズンを通じて安定した成績を残してきた選手が、表彰台に上るだろうと予測できる。
2009年世界選手権優勝でオリンピック・チャンピオンのキム・ヨナ(韓)の出場が伝えられているが、果たして長い休養のあと再び表彰台に上がれるだろうか?
ファイナル戦を、またTVで楽しみたいと思う。

2012年11月22日木曜日

゛きそいあう江戸の風景゛、「北斎と広重展」を見て


葛飾北斎の『富嶽三十六景・神奈川沖浪裏』と、歌川広重の『東海道五拾三次・庄野 白雨』がデザインされた入館チケット。ここに紹介した作品は、町田市立国際版画美術館のホームページに掲載されているものです。
゛浮世絵版画の集大成゛と言える版画展が、町田市立の国際版画美術館で開催されている(~11/25)ので、出かけてみた。この版画展の情報は、私が偶然に小田急線の駅張りポスターで見かけたものだが、市立の小規模な美術館の、しかも地味な版画展ということで、PRの面でもあまり行き届かなかったのかもしれない。しか~し!!、この企画展の内容の充実振りは、予想をはるかに上回っていた。全422点の作品を、前期と後期でく半分づつ入れ替えて出品されていたので、約220点余をじっくり見ていったら、時間の経つのも忘れて、何時の間にか閉館時間を迎えていた。
午後3時頃の入館だったから、およそ2時間くらいたっぷりと作品を観賞したことになる。美術館の職員や警備員等に見送られて館を出たら、すでに初冬の日はとっぷりと暮れていて、明るい半月の光が空に冴え渡っていた。
展示カタログによると、約25の美術館、博物館、財団などと個人の所蔵する作品が、日本全国から集められていた。当該館の町田市立国際版画美術館は、広重の保永堂版『東海道五拾三次之内』のほぼ全点を出品し、北斎の『富嶽三十六景』は、山口県萩美術館・浦上記念館と、(財)足立伝統木版画技術保存財団と、(財)日本浮世絵博物館などから集められていた。
渓斎英泉や歌川国芳・豊国・国定達の作品も、多くのコレクターたちの協力で、この美術館の開館25周年記念展に作品を出品(貸し出し)して、一大版画展を盛り上げていた。



北斎の『富嶽三十六景・山下白雨』、保存状態が良く空の゛ベロ藍゛(ベルリン・ブルー)と山肌の朱色が素晴らしかった。雲の形といい、単純化された雨の線といい、大胆で簡潔な北斎の表現手法が見られる傑作。房總浮世絵美術館蔵(上)

会場は大きく3部のテーマで構成されていた。1部は「江戸のまなざしー風景表現の発展」で、美人画や歌舞伎の錦絵に替わる風景画の台頭と発展を紹介している。
2部では、「風景版画の大成ー北斎『富嶽三十六景』と広重『東海道五拾三次』」を特集して、2大作家の作品各60点余づつを集めている。
3部は、「きそいあう江戸の風景」で、北斎の『諸国瀧巡り』、国芳の『東都名所』、英泉の『木曾海道六拾九次之内』、広重の『名所江戸百景』などのシリーズ版画作品を紹介している。



広重の『木曾海道六拾九次・中津川(雨)』、画面手前の合羽姿の旅人と右手後方に広がる街並みにと樹影、最後方広がる黒いシルエットの山の稜線。すべてを覆う雨脚の線描が詩情を奏でる。『東海道五拾三次・庄野 白雨』にしても、『江戸名所百景・大橋あたけの夕立』にしても、広重の゛雨表現゛は、他に類を見ない独自の個性だ。同時代の西洋美術家(ゴッホやモネ)を虜にした世界がここにあった。ご一緒した絵友のHIさんも、「そう言えば、西洋絵画に゛雨を描いた作品゛は無いわね!」と感心していたが。(上)個人蔵

これだけ多くの浮世絵版画を見ることが出来たのも、私はこの企画展がはじめてだった。浮世絵版画美術館の太田美術館(東京・原宿)へは時折訪れるが、これだけ多くの美術館が浮世絵版画をコレクションしているのを知って、とても嬉しかった。
ただ、私が1番楽しみにしていた広重の『名所江戸百景』のシリーズは、わずか6点の出品(会期後半は3点のみ)であり、それらはすべて個人のコレクションだった。このシリーズ作品を公の美術館で見ることが出来るのは、至難の業であることを改めて認識した。



北斎の『百人一首姥がゑとき・山部赤人』、百人一首の歌をモチーフにした風景版画が27点出品されている。歌の内容を良くご存知の方には、とても魅力があると思う。残念ながら、こちらはうろ覚えなので、もっぱら絵を楽しむのみ。(上)当該美術館所蔵

























広重の『六十余州名所図絵』より、「信濃 更科田毎月鏡台山」、山の光る稜線と黒いシルエット、群雲と白雲の対比、田毎に映る月の光と水の色...総じて静かな旅情。晩年の『江戸名所百景』の゛竪構図゛と同じ画面サイズで描かれた傑作。(左)神奈川県立博物館蔵。

同じく、広重の晩年作品『富士三十六景・さがみ川』、画面・前面のアシ、前と後ろのいかだ舟、中間のアシ原、後方の富士と山並み、奥行きのある竪構図の中心で、煙がたなびく。ゴッホが「タンギー爺さん」の背景で描いたことでも有名。(右)当該美術館所蔵。


途中、椅子に座って休むことも無く、一気に版画作品を見入ってしまった。至福の時間。
帰途に見た半月の月は、葉を大方落とした樹影の向こうの空高く、深々と輝いていた。初冬の澄んだ冷たい空気の中で、一片の版画のようだった。


興味のある方は、次のホームページを覗いてみてください。
http://hanga-museum.jp/exhibition/index/2012-139