2009年6月12日金曜日

素麺の季節、そして鶏肉のビール煮、鰯の梅シソ巻き


初夏・梅雨時・夏場、と暑い日が続く季節となった。やはりこの季節はさっぱりと冷えた素麺がおいしい。三和素麺、揖保素麺、大門素麺など、各産地のものが好まれているが、私はここ10年来「島原手延そうめん」が気に入っている。鬼塚林之助寒製、というのもなかなか良い名前だ。

素麺は、シンプルな食べ物だけに、食材(小麦粉・食塩・植物油)の良さと、麺汁、薬味のバランスが大切と思う。私は昆布と焼き海老の出し汁(09/9/28・食養生その⑤出し汁参照10に、お酒2・本みりん1・天然醸造醤油1の割合で煮立てて麺汁をつくり、冷蔵庫保存し、大体10日をメドに使い切るようにしている。

上に焼き海苔を散らして゛ざる蕎麦風素麺゛、七味の辛さも涼風だ
右: 鬼塚林之助寒製の島原手延そうめん、一束50g×15束入り880円の手ごろ価格All Photo by TAKA
薬味は、それこそお好みだが、小ねぎ・長ネギ・オクラ・シシトウ・紫蘇の大葉・生姜のすりおろし・同じく針刻み・山芋、etc 何でもよいね。その日の気分や、冷蔵庫の残り物で添えてみる。七味は山椒粉でもいいね。食中酒でひととおり惣菜を食べた後、お湯を沸かして素麺を茹で、冷水でよく洗ってから水切りし竹ざるに盛る。炙って千切った焼き海苔、またこまかな青海苔などを麺に乗せるのも香りがよい。
麺汁に浸して素麺をすするのは至福のひとときであります。

青魚好きの私は、鰯など丸ごと買い求め、3枚卸しにし刺身にしたり、はらわたを取って焼いたり、梅肉と生姜で煮込んでみたり、色々な調理を楽しむ。腹を割いたときに、内臓の痛み具合で調理法を決める。昔から、「生か、焼くか、煮るか、捨てるか」と祖先から伝えられているように、身の新鮮度で料理を工夫するのは理に適っているし、食あたりなどを防止する知恵だと思う。
゛鰯の梅シソ巻き゛は、身を開いて骨を手で取り、半身に大葉と梅肉を添えてくるりと巻いて楊枝でとめたもの。脂の乗った身とシソの香り、梅肉の酸味が一体となってとても美味しい、and お酒がすすむ。
鶏肉のビール煮は、鳥の手羽か腿のスペアリブを使う。鶏肉はあらかじめ下茹でし、脂をとっておく。鍋に鶏肉をいれビールをひたひたと入れる。飲み残しのものでもかまわない。醤油を適量入れてそのまま20分くらい煮込む、という簡単料理。この時、実山椒(08/5/4チリメン山椒・参照)をパラパラと入れて一緒に煮込むと、とても香りがよくなる。赤唐辛子や八角ウイキョウを使ってもよい、辛味と香り出しだからね。お酒との相性も良く、冷蔵庫で1週間ほど保存可能。食べるときは、温めてからのほうがおいしい。実山椒もそのまま食べてしまう。つんっ、という独特の辛味がたまらない。

左:鶏スペアリブのビール煮、ビールの旨みと醤油味が一緒になり食欲がすすむ。
右:鰯の梅シソ巻き、楊枝の付いたまま、丸ごと口に放り込んで楊枝を抜いて食す。日本に生まれた良さを感じるひととき。

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