▢Cirque Du Soleil OVO from YouTube
物語は、年長リーダーの「マスター・フィリッポ」とチョウ・アリ・トンボ・クモたちが暮らす、草木の下にある
小さなコミュニティから始まる。ある朝、見知らぬ青年「フォリナー」が大きな卵を背負ってやって来た。
そして、ふと見かけたグラマラスな少女「レディバグ」に一目惚れしてしまう。初めは警戒していた住人の虫
たちも彼を次第に受け入れるが、彼の持ってきた卵は、虫たちに運び去られてしまう。卵はいったいどこへ
行ったのか? 二人の恋の行方はどうなるのか? (以上の概要はパンフより)
『OVO』とは、ポルトガル語で「卵」の意味、 3匹のメイン・キャラクターも、それぞれ虫たちのバッタの様な、
毛虫のような、テントウムシの様な、カラフルで個性的なコスチュームだった。そして、虫たちのパーフォマ
ンス(アクロバットの演目)が始まる...
◆開演時間のしばらく前から、客席には何処からか湧いたように、カラフルで不思議な衣装をまとった虫たち
が現れ、子供・大人の老若男女たちと身振り手振りで話したり、掛け合いをしたりして、一気に虫たちの
ファンタジー世界に導いていく演出は、楽しくて良かった。小さな子供たちも、怖々だったりビックリだった
が、大喜びしていた。
プロローグでは、ゆったりとしたボサノヴァ(Gtサウンド)と女性ヴォーカルのサンバが会場に流れた。ファン
タジーの世界への導入部にとてもふさわしい、滑らかで温かみのある曲だった。舞台では、殿様バッタたち
が、長い脚の衣装で這い回っている...
◆オープニング曲は『Brisa do Mar』、後で調べてみたが、ボサノヴァの同じタイトルの名曲
『Brisa do Mar』(曲:ジョアン・ドナート、詞:アベウ・シウヴァ)とは別のオリジナル曲だった。でも、とても
素敵な曲だったので、私はすっかり嬉しくなってしまった。
そして、アーチストたちの全演目の演技は、すべて舞台脇の楽団(と言っても全員で10人位)が演奏する
オリジナル曲に合わせてパーフォマンスされる。『OVO』全16曲がCD化されており、YouTubeでもその
中のほとんどの曲を聞くことができる。バンドリーダーはJ.フランソワ・ベダード(Ba)、楽器構成はドラム・
ギター・パーカッション・ヴァイオリン・アコーディオン・キーボード・オーボエ・フルート、女性ヴォーカルは
マリー・クロード・マルシャン他。このメンバー達が繰り出すラテン・サウンドは、キレが良くとてもリズムカルだ。
BaやDrの音も、PAのドルビー・システムによる大迫力で、地響きや爆発音を感じさせる素晴らしいものだ
った。生バンドの演奏に合わせて虫たちのパーフォマンスを見ることができることは予想していなかったので、
これがとても楽しかった。彼らは『Crock Roach』(ゴキブリ)と呼ばれる茶色のゴキブリ衣装を身にまとい、
舞台に登場したり脇で演奏したりするのだが、これを聞いているだけでも凄かった。
□各演目を紹介するパンフレットより
『Orvalho』(雨のしずくの意:ポル語)は、トンボが演じるバランス芸、ツルをデザインした細いパイプの上
で、片手で逆立ちしたり開脚したりする。青いユニークな衣装もきれいだったが、その滞空時間がとても長く
て見ていてハラハラしてしまった。
◆柔らかなオーボエのソロで始まる同名のこの曲は、Gt、シンセサイザー、Voを加えてゆったりと流れる。
優雅に飛ぶトンボの姿と究極のバランス芸を演じる身体のポーズがイメージで重なってとてもファンタス
ティックだった。
『Butterflies』は、チョウ2匹が演ずる空中ロープ芸、たった一本のロープにぶら下がりながら互いに体を
絡ませながら、回転したり上下したり、急降下したり。まるでフィギュアのペアダンスを空中で見ているような
スリリングで華麗なパーフォマンスだった。
◆テーマ曲は『Love Duet』、フルートとオーボエのやわらかなデュエット演奏に、Violonのテーマ演奏が
重なり、Gtのアルペジオがバックに流れる。2匹の愛の時間を思わせるバラードだった
『Diabolos』(空中ゴマ)、手に持った2本の棒に繋がるワイヤーで、コマを2つ、3つ、4つ、と増やしながら、
空中に放り投げて受け取る゛コマ回し芸゛。ホタルの衣装をまとったアーチストがコマを空中に投げ放つと、
あたかもホタル群が空で舞っているように見えた。高速の切れ技は、とても幻想的だった。
で、片手で逆立ちしたり開脚したりする。青いユニークな衣装もきれいだったが、その滞空時間がとても長く
て見ていてハラハラしてしまった。
◆柔らかなオーボエのソロで始まる同名のこの曲は、Gt、シンセサイザー、Voを加えてゆったりと流れる。
優雅に飛ぶトンボの姿と究極のバランス芸を演じる身体のポーズがイメージで重なってとてもファンタス
ティックだった。
『Butterflies』は、チョウ2匹が演ずる空中ロープ芸、たった一本のロープにぶら下がりながら互いに体を
絡ませながら、回転したり上下したり、急降下したり。まるでフィギュアのペアダンスを空中で見ているような
スリリングで華麗なパーフォマンスだった。
◆テーマ曲は『Love Duet』、フルートとオーボエのやわらかなデュエット演奏に、Violonのテーマ演奏が
重なり、Gtのアルペジオがバックに流れる。2匹の愛の時間を思わせるバラードだった
『Diabolos』(空中ゴマ)、手に持った2本の棒に繋がるワイヤーで、コマを2つ、3つ、4つ、と増やしながら、
空中に放り投げて受け取る゛コマ回し芸゛。ホタルの衣装をまとったアーチストがコマを空中に投げ放つと、
あたかもホタル群が空で舞っているように見えた。高速の切れ技は、とても幻想的だった。
『Ants』(アリたち)集団芸は、とても高度な足技組体操だった。働き者のアリたちがキウィやナス・トウモ
ロコシなどの餌をを収穫して、巣に運んで行く様を、フット・ジャグリングで見せるとともに、さらに難しい技を
組体操で見せるアイカリング・ゲームを披露したのだ。一糸乱れぬ集団芸に、私は感心してしまった。音楽
に合わせたリハを、相当数の時間でこなしてきているのを感じた。
◆テーマ曲はタイトルと同名だが、16ビートのサンバがとてもコミカルで軽やかでよかった。そのリズムに
乗って、EL.Gtソロと女性Voのスキャット「♪ ラヤヤ ラヨレレ~ ラヤラ ラヨレレ♪ 」が、働き者のアリたち
を楽しげに表現していた。
1部のラストはコガネムシ軍団の空中曲芸・『Flying Act』、登場・退場・落下保護の巨大なネットが張ら
れた上での演技だった。コガネムシたちは、黄金色に輝く衣装をまとい、天井から吊り下げられた中央の
スチールテーブルの上から、左右のテーブルに跳躍して飛び移って行く。それは、サーカス芸と体操競技を
組み合わせた超難度のパーフォマンスだった。「空前絶後!」とか、「前代未聞」とか、頭の中に言葉が浮か
んだが、唯々唖然として見入っていたのだった。演技が終わるとグループごとにネットの上に身体ごと落下
し、トランポリンのようにまた跳躍してネットに着地する。アーチストたちの退場セレモニー毎に、万雷の
拍手・拍手...私も力一杯拍手を送った、「ブラボー!ブラボー!」。
※演目の中で、テーマ曲のタイトルが解らなかったものは、載せてありません。CDに収録した曲とは別の
曲をテーマにしていた可能性があります。また、動画には曲の一部しか載っていないので、解らないケース
があると思われます。
(この項つづく)
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