2015年9月17日木曜日

オリジナル・新曲『あなたをずっと』(通称゛あなずー゛)のご紹介



ジョビアウ・タカの弾き語りによる、オリジナル新曲 『あなたをずっと』(夏の終わりのサンバ)
YouTube動画より


その夕方、私は軽井沢駅近くの珈琲テラスで、温かいコーヒーを飲んでいた。木のデッキ・チェアに座り、

北東方向から高原を渡ってくる涼風(すずかぜ)を心地よく感じていた。ふと西側を振り返ると、夕焼けの

空が、丘の上に拡がっていた。「こんな気持ちのいい風は、誰かに届けてあげたいなぁ」とつぶやいたところ、

何かがわたしのハートに降りてきた。それは音楽の女神・MUSEだった! 朝出かける時に持って来た乗換案内

(NAVITIME)コピー紙の裏に、浮かんだメロディを書き留め、リズムもメモした。歌詞の出だしは、

♪ あ~なたの あ~なたの ♪ というフレーズだった。自分にとって大切な人、掛けがえのない人を思って、

ほぼ歌詞が出来上がってしまった。こんな風に曲ができることも珍しいのだが、軽井沢の涼風に吹かれていた

ら、すんなりと歌ができた。曲調もメジャーとマイナーが入り混じったような感じだし、サンバの軽快な

リズムで歌えるので、なんか明るい感じがするのだ。ノリノリでも行けそうだ。先週の「どようかい」で

初披露し、皆さんと一緒にやってみたら、2拍子のリズムなので乗りがよかった。パーカッション(シェーカー

ギロ、タンバリンなど)の鳴り物が入ると、みんなで賑やかに遊べる気がした。


同じ日の昼頃、私は長野の病院で大きな手術をした兄を見舞い、転移した病気の深刻な状態から、余命幾ばくも

ないことを義姉から聞いていた。帰りは長野駅から在来線各駅停車に乗って、ひととき車窓の眺めを楽しんだ。

千曲川や山々の連なりをぼ~っと見ては、夏の終わりの景色を目に焼き付けていた。軽井沢で新幹線に乗り

換える前、風の気持ち良さにふと思いついてコーヒーを飲んだのが、新曲の出来るきっかけだったかも知れ

ない。人生を終えようとしている兄を思いながら、この様な明るいサンバ曲が出来てしまったのは不思議

としか言いようがない。

その兄も、回復敵わずあっけなく世を去った。身内だけの別れの式を、長野市の丘の上の教会でしめやかに終えた。

兄と参列者との親密な心置きない別れだった。


皆さんに愛唱されている私の曲『Beside You・あなたの側に』(通称゛あなそば゛)に次いで、この『あなたをずっと』

(通称゛あなずー゛)も、一緒に歌って楽しんでいただけたら良いな、と思っている。


 
作詞/作曲:ジョビアウ・タカ 2015.8.24
 
 

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