2015年5月22日金曜日

絵画グループ展(第24回・浜美展)訪問




HIさんの3作品を前にワン・ショット。左より、『プロバンスのランチ』F20、
『開港記念館の秋』F15、『窓の外は雪』F8。 Photo by HI and TAKA


横浜市のあざみ野で、絵友のHIさんが所属する絵画グループ(浜美会)の展覧会が開かれているとの案内を

いただき出かけてみた。会場は例年と同じ「アートフォーラムあざみ野」(市民ギャラリー)、広いギャラリーに

30数名の会員達の作品が展示され、大はフレーム100号から小は4号まで、油彩を中心にパステル・水彩

など140余点の作品が展示されていた。今回で3回目の訪問だったが、カルチャーの絵画教室で学ぶ皆さん

の作品を拝見することは、多様な個性に出会える楽しさがある。



HIさん作の『プロバンスのランチ』(F20)、一緒にヨーロッパ旅行に行って訪れた南仏プロバンス
のレストランでランチする娘さんを描いたもの。天幕越しの南仏の明るい陽ざしと、大地の恵み
(ワインと野菜・パンなど)を楽しむ人たち、後方には法王庁を描きこんだ力作。メインカラーの
青と黄色、南仏の空気のような明快な輪郭が心地よい。



この会は60代~80代の方達がメンバーの大半(HIさんによると、自分は若い方の筆頭とか!)だというが、

年に一度のグループ展を目標に数点の作品を描き上げるには、かなりの体力が要るだろうと推察される。

中にはお一人で7~8点出品されている方もいるし、30号・50号100号という大作に挑戦されている方も多く

おられる。また、絵を描くことが自分の生活の張り合いになっている面もあるだろうから、楽しみながら

この作品展を続けて行かれたらいいな、と思った。




SHさん作の『静物Ⅰ』(F10)、グリーン・花・果物の後ろにケース入り剥製のフクロウを描き入れた
のが面白い。テーブルクロスの色と柄を、そのまま画面構成に取り込んでいるのも巧みだ。原色の
強い色を使った何時もの作風とは違った色合いが印象的だった。




KSさん作の『まどろみのトリトン広場』(F20)、運河をバックに広場のベンチに座って我が子を見つ
める母と、ベビーカーですやすやと眠る赤ちゃんから、穏やかな時間が伝わってくる。ベビーカーの
赤・青・黄色とセーターのコーラルピンクとパンツの濃紺の色コントラストが、見る人を元気にしてくれる。
(ところで、若い母親の右頬の白い色は何だろうか?)


当初の予定では、このグループの世話役である福島さんの個展が2階の会場で開かれるはずだったのが、

ご本人の急病のため中止されたのは残念だった。例年の展覧会では、このグループを指導する松田先生の

抽象画大作と、福島さんや他の会員で大作を描かれる方達の作品コーナーが入口の直ぐ脇に設けられる

のだが、今回はそれもなかったのでちょっと寂しい気がした。HIさんは年毎に作品が充実してきているように

感じられたが、ご本人は人物像を描かれる面白さを体感しているとのこと。次の機会には、また新しいモチーフ

で人物画を見られるのが楽しみだ。



TMさん作の『秋彩』(F30)、高原の池面に映る紅葉と後方の針葉樹・青空を描いた力作。
19世紀のイギリス風景画を思わせる静寂さと彩りが、見る人に懐かしさを感じさせてくれる。

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